続 夫婦百景

劇場公開日:

解説

「夫婦百景」の続篇で、「みみずく説法」の脚色者の一人・斎藤良輔が獅子文六の原作を脚色、「素晴しき男性」の井上梅次が監督、「銀座の沙漠」の岩佐一泉が撮影した喜劇。いずれも前作と同様のスタッフである。月丘夢路・大坂志郎・浅丘ルリ子・岡田眞澄・中原早苗・山根寿子・長門裕之らの出演。

1958年製作/103分/日本
原題または英題:The Husband Wore the Apron
配給:日活
劇場公開日:1958年11月3日

ストーリー

学生夫婦の達夫とノリ子は無事に大学を卒業した。ノリ子は商事会社のタイピスト、宮仕えの苦しさは格別。達夫はノリ子の帰宅と入れ違いに出勤する、職業は夜間専門の駐留軍交換手。すれ違い夫婦というわけ。売れない原稿を書きつづける大川蒼馬に、見事十万円の児童文学賞が転りこんだ。ところが相変らず婦人雑誌の編集長・妻のみはるのために夕食の支度にいそがしい。そこへノリ子が賞金目当てにやって来た。二人は歌声酒場に現れ、鬼の居ぬ間の自由を謳歌した。その頃、みはるは自宅に電話した。ところが、電話に出たのは何んと泥棒夫婦。好い気になっているうちに大事な物を盗まれたのは蒼馬だけでなく、ノリ子は夫の達夫を盗まれてしまった。達夫は後輩の大野木の恋人啓子によろめいていた。酒場に居合せた大野木とノリ子は、啓子のアルバイト先のキャバレーに行った。そこで達夫と啓子のチークダンスをみつけ大騒動。ノリ子は啓子に酒飲み競争を申込み、あげくの果てに二人はぶったおれてしまった。一方、蒼馬が千鳥足で帰宅すると、みはるが待ちかまえていた。その結果、蒼馬は家を飛び出した。蒼馬は母親夫婦のやっている呑み屋“有明”に行った。そこには松江と、蒼馬同様に家を飛び出した政吉の二人。松江の夫・明は故郷に帰っていた。蒼馬と政吉は意気投合して、ソープランドからバクチ場へ。賭けに強い蒼馬はたちまち百万円の大金をもうけた。ところが、そのために泥棒と間違えられ留置場入り。次の日曜日--達夫とノリ子の結婚記念日--神妙な顔をした達夫はノリ子のお供で、想い出の浅草にやって来た。そこで双子を抱いた詮造とミネ子の夫婦に会った。詮造の生活力は極めて旺盛で、今日の日曜日も映画館の前で産児制限映画の呼び込みをやっていた。ところがこの映画は詮造の主義に反することから、館主と喧嘩になった。その最中ノリ子が卒倒した。どうやら産制の甲斐もなくおめでたらしい。達夫たちは財政緊縮とばかり、再び蒼馬のところの居候となった。蒼馬とみはるも仲直りし、二人の努力で明も松江のもとに帰って来た。あわただしい休日も終り、月曜日の朝が来た。

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