底抜け忍術合戦
劇場公開日:1958年10月21日
解説
中田竜雄・淀橋太郎・蓮池義雄の共同脚本を、「一丁目一番地」の斎藤寅次郎が監督したコメディ。撮影は「フランキーの僕は三人前」の岡崎宏三。三木のり平・八波むと志・トニー谷・蝶々・雄二らのコメディアンに環三千世が出演する。
1958年製作/59分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1958年10月21日
ストーリー
関ケ原の合戦の後、徳川方の隠密が大阪城の絵図面を盗み去った。淀君と大野修理は、紀州九度山に住む漫賀流忍術の大家、戸沢白雲斎を訪れ、絵図面の奪回を頼んだ。白雲斎は一子、忍と門弟の平助にこの役目を命じた。忍は忍術五段の腕前、絵図面を盗んだ早耳甚内の人相書を懐に平助を連れて旅立った。一方、こちらは甚内、絵図面を手に街道を歩いていたが旅の道中師お銀にすられ、川の中へ捨てられてしまった。忍と平助は、とある宿屋に甚内を見つけるが逃げられ、なおも彼を追う二人は甚内らしき男を見つけ斬りかかるが、それは武者修業中の松平弦三郎という浪人だった。ほうほうの態で旅を行く忍と平助の前に突然、怪しい電光、甚内の頼みで二人の妨害に、山賊の親分、怒雷也が現れた。忍は秘術を尽して戦うが怒雷也のために樹上高く吊り上げられた。その時、どこからともなく飛んで来た手裏剣が怒雷也の利き腕に刺さった。助けてくれたのは弦三郎だった。そこへ平助も、ようやく絵図面を見つけ安心して野天風呂に入っていた甚内から、その絵図面を取り戻してきた。弦三郎は二人の無事を祈って別れ去ろうとした。忍は思わず弦三郎と接吻してしまうが、忍術に恋は禁物、お蔭で再び怒雷也の子分と甚内に見つかっても忍の術は利かずまたも捕えられてしまった。平助の苦心の術で忍は助かるが絵図面は甚内の手へ。その甚内を追って二人は江戸城へ急いだ。江戸城の中庭では家康が絵図面を待っていた。忍と平助は家康と春日局に、それぞれ変装、甚内からまんまと絵図面を奪い、立騒ぐ本物の家康を後に大阪城へと引上げた。