少年探偵団 かぶと虫の妖奇

劇場公開日:

解説

昨年封切られた「少年探偵団 妖怪博士 二十面相の悪魔 二部作」に続く怪奇冒険活劇。江戸川乱歩の原作を「無敵社員」の小川正が脚色、「警視庁物語 白昼魔」のコンビ、関川秀雄が監督、福島宏が撮影した。主演は、「拳銃を捨てろ」の岡田英次、「不良女学生」の中村雅子、宇佐美諄、「地獄岬の復讐」の小宮光江、「多情仏心」の加藤嘉など。

1957年製作/52分/日本
劇場公開日:1957年5月20日

ストーリー

獄中「原子炉の秘密設計図」を狙う“怪人二十面相”は、その目的を達すべくヘリコプターによって脱獄した。名探偵明智小五郎はじめ少年探偵団の面々は俄然緊張し、相川原子力委員長の家と設計者吉川博士の研究所とに張込み警戒を始めた。警視庁もその全力を挙げて警備に当っていた。一方、怪人二十面相は、その変幻自在な変装と機械化された部下とを駆使して設計図奪取の計画を進めていた。謎の第八チャンネルによるテレビ放送も開始した。研究所は常時五万ボルトの電流を通した有棘鉄線で囲まれ、深夜を問わず見張員が立ったが、二十面相は予告通り、警視庁管下のパトロールカーの手配も空しく、白昼堂々と金庫を破って去った。しかし、このことあるを察した明智探偵が設計図を密かに他に移しておいたので、二十面相は目的を達せず第八チャンネルのテレビを通じて新兵器の出現を発表した。この新兵器を使って研究所の守りを破ったのだった。警察側はこの正体を見極めることが出来なかったが、明智探偵だけがこれは精巧な電気仕掛の物体だと断言する。少年探偵団の一人植村君はこの得体の知れぬ怪物にさらわれた。だが、その正体は間もなく判る時が来た。二十面相は警視庁、少年探偵団の包囲に落ちたが、平然としていた。それもその筈、やがて数条のライトにくっきりと巨大なかぶと虫に似たロボットが姿を現わしたからだ。ゆうゆうと去って行くこの怪物を追った少年探偵団の相川、小林、斎藤の三少年は次々とさらわれた。コンクリートの壁を踏みくだき、二本の角から閃光をほとばしらせて板塀を燃し--。そしてどこからともなく勝誇ったような二十面相の笑い声が聞こえて来る。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

4.0子供心に加藤嘉の怪人二十面相が一番怖かった

2022年7月21日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

「少年探偵団」とは、江戸川乱歩の明智小五郎シリーズに登場する子供だけの探偵団。小林芳雄(小森康充)が団長で、名探偵明智小五郎(岡田英次)と助手マリ子(中村雅子)を補佐しながら、怪人二十面相(加藤嘉)を追い詰める勇気ある少年たち。東映が昭和31年から昭和34年まで全9作を製作・公開。現代社会では考えられない話ですが、受験地獄が無かった当時は、普通に受け入れられました。
「少年探偵団・かぶと虫の妖奇」は「少年探偵団・鉄塔の怪人」との二部作。怪人二十面相が操る巨大かぶと虫ロボットの出現には驚きました。監督は「きけ、わだつみの声」の社会派・関川秀雄。当時、子供心に加藤嘉の怪人二十面相が一番怖かった。懐かしい連続活劇映画、面白い作品です。
原作者の江戸川乱歩が「少年探偵団・かぶと虫の妖奇」の撮影現場を訪問、少年探偵団役の子供達を撮影する写真が残っています。少年読者を大切にする乱歩だったようです。
余談ですが、その後、明智助手マリ子役の中村雅子は、怪人十面相役の加藤嘉と結婚、22歳年上の、年の差結婚にはビックリでした。

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papatyan
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