東京だョおッ母さん

劇場公開日:

解説

島倉千代子のヒット・ソング「東京だョおッ母さん」から山上光穂が脚本を書き、「早く帰ってコ」のコンビ、斎藤達雄が監督、栗林実が撮影した歌謡メロドラマ。主演は「早く帰ってコ」の島倉千代子、伊藤久哉、青木光一、太刀川洋一、杉葉子、「眠狂四郎無頼控 第二話 円月殺法」の中田康子など。

1957年製作/61分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1957年4月23日

ストーリー

入江の小さな漁村に住む三代子は、隣村の五郎と恋に落ち両親に打明けようとする時、生さぬ仲の兄から結婚を申込まれた。母は三代子を連れ子して後妻にきた身である。三代子は遂に一足先に上京した五郎を頼って家出した。ところがその五郎のところにはズべ公風のあけみという女がいた。傷心の三代子は、戦死した兄が下宿していた家の娘令子を頼り、そのアパートに案内された。令子は姉のように三代子をいたわり、同じアパートの学生豊も何かと励ましてくれた。半年が過ぎた。三代子はデパートに就職し、やっと東京の生活にも馴れ始めた。ある日不意に訪れた五郎に“あの女と別れて真面目に働こうとしているからもう一月迎えに来るまで待ってくれ”と云われて、その言葉を信頼してしまう。五郎はその帰り、足を洗おうと思っていたやくざの仲間に襲われた。近くの屋台で、五郎と三代子の話を聞いてヤケ酒を飲んでいた豊は仲裁に入って五郎と共にのされてしまう。デパートの公休日に豊にすすめられて、五郎のアパートを訪れてみるとやはりあけみがいた。力なくアパートに帰ると思いがけなく母のうめが来ていた。翌日、令子は母娘を観光バスに乗せ東京見物をさせてやった。しかも親切な彼女は、うめに東京で三代子と一緒に暮すように勧め、その助力を告げた。不幸だった母娘に、ようやく春がめぐってきた。

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