思い出月夜

劇場公開日:

解説

相愛の男女の悲恋をテーマにしたメロドラマ。「剣豪対豪傑 誉れの決戦」の近江俊郎が、今回は企画・製作・監督・音楽・主演を担当する。脚本は「剣豪対豪傑 誉れの決戦」の中村純一と新人石井輝男の共同担当。撮影は「剣豪対豪傑 誉れの決戦」に次ぐ杉本正二郎。主な出演者は近江俊郎のほか「続・君ひとすじに」の高島忠夫、三ツ矢歌子、「社長三等兵」の池内淳子、歌手の白根一男、今村隆、その他鳥羽陽之助、英百合子、羽鳥敏子などが出演する。

1956年製作/81分/日本
劇場公開日:1956年6月21日

ストーリー

伊豆の温泉宿いづみ荘の長女恵子は、町田国彦と愛し合う仲で、恵子の体には二人の愛の結晶さえ宿っていた。だが恵子の家に大きな負債を持つ土建家土橋は折があればと彼女を狙っていた。一方、国彦の方も、その経営する装身具店も人手に渡ってしまった現在、自らの力で生きる他はなくなり、友人の艶歌師北島俊夫のすすめで流しの仲間に加わった。やがて恵子の母たか子は娘と国彦の仲を知るが、家運建て直しのため番頭の久作を婿にしようと考えていた。ある夜、二人が逢引する現場を見つけた土橋は事毎に邪魔立てを始めたが、叔母芳子が死際に言い遺した言葉から、たか子は止むなく娘と国彦の結婚を承知した。しかし、ある日、下宿を訪れた恵子を送り届ける途中、国彦は行手に突然立ち塞った土橋や子分共と乱闘になり、計らずも土橋を刺殺してしまった。それから三年、恵子はその後生れた国彦の子を抱きながら、彼の出獄を待ちわびていた。いづみ荘も番頭良作の努力で盛り返した。たか子は、たとえ出獄しても前科者の国彦を問題にせず、再び良作と恵子を夫婦にしようと計った。恵子宛に出した国彦の恩典出所の通知も、彼女の妹早苗に破りすてられ、恵子は何も知らぬまま遂に良作と結婚した。出獄した国彦は出迎えた俊夫から一部始終を聞いた。やがて「僕の一生に恵子は唯一人、だが皆のためにも自分が帰らないことが一番良いと判った、皆の幸せを祈る」という国彦の手紙を受け取った恵子は、心乱れてあてどもなく彼の行方を探すが何の甲斐もなかった。時が経ち、いづみ荘の一室で赤ん坊をあやす恵子夫婦を垣間見た国彦は、そのまま何処ともなく去って行った。

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