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解説

代田安彦の原作を「リオの情熱」の長瀬喜伴が脚色、「明日の幸福」の瑞穂春海が監督、「やがて青空」の三村明が撮影を担当した。主なる出演者は「人生とんぼ返り(1955)」の森繁久彌、「青銅の基督」の香川京子、「江戸一寸の虫」の瑳峨三智子、「芸者小夏 ひとり寝る夜の小夏」の中北千枝子、「夫婦善哉」の小堀誠など。台詞はラジオ作家の小野田勇。

1955年製作/94分/日本
配給:東宝

ストーリー

四十一歳になる男やもめの区々均平は高砂デパート婦人服誂部の臨時雇員になり、同時に係長の及川女史や女店員のみどりと知った。均平の店員修業は「いらっしゃいませ」の挨拶から始められた。均平の下宿には子供を一人持つ未亡人零子がいて均平に仄かな思慕を寄せていた。デパートの大山専務には妾の明子がいた。明子は或日デパートに洋服の注文に来て均平を知った。更に荘丈服を明子の家に届けに行ったりするうちに、明子に一身上の相談を受けるようになった。みどりはみどりで洋裁店を開く計画を立て、相談相手に均平をえらんだ。みどりの美しさに均平は年甲斐もなく相当参っているようであった。そのうちに均平はだんだん勉強をし、とうとう高砂デパートの男子デザイナーになった。高田の馬場の堀部という家に届物を持っていった均平は、その家の主人が中学時代の同級生であったことを知った。堀部は大山専務とはゴルフ友達であり、そのことから大山は急に均平に親しくなり近頃よそよそしくなった明子の内偵方を頼んだ。ところが明子に呼ばれた均平は、大阪で旅館を開くのだが番頭になってくれといわれて大いに慌てた。そのうちに病気になってしまった均平が入院すると、零子はまめまめしく彼の身の廻りの世話をするのであった。堀部は零子と結婚することを均平に奨めた。やがて退院した均平は明子が大山専務のところから家財道具を持って逃げ去ったこと、みどりが洋裁店開設を止めて結婚したことを知った。淋しくなった均平が零子の家を訪ねると、零子もすでに均平をあきらめ再婚していた。

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