江戸の花道

劇場公開日:

解説

三村伸太郎の原案を基に「三太頑張れッ!」の井上梅次が脚本を書き、「伊豆の佐太郎」の中川信夫が監督している。撮影は吉田貞次、音楽は「地雷火組(1953)」の高橋半。出演者の主なるものは、「残侠の港」の花柳小菊、大友柳太朗、「地雷火組(1953)」の月形龍之助、「戦艦大和」の嵯峨美智子、吉右衛門劇団の歌舞伎俳優守田勘彌など。

1953年製作/88分/日本
配給:東映
劇場公開日:1953年8月19日

ストーリー

両国の盛り場を本拠とする一座の女座頭、瀬川喜久之助をめぐって、界隈の顔役で瓦全寺の生臭坊主の龍運和尚や、虚無の浪人鶴木勘十郎、豪商但馬屋徳右衛門が張り合っていた。一座の弁天役者楽之助は彼女に袖にされ、小屋を飛び出したが、折からスリの嫌疑で逃げこんできた若い男が見事に芝居の穴を救った。この男芳之助は再び姿を消したが、喜久之助は何故か忘れられなかった。居酒屋「たる平」で再度喜久之助を口説いて失敗した楽之助は、偶然居合わせた芳之助に八つ当ったが、逆に芳之助に投げとばされ、喜久之助は彼に送られて外に出る。見送る鶴木と看板娘お光の眼には、別々な気持で同じ様な色が流れる。瓦全寺では毎夜賭場が開帳され、奥室では贋金が作られていた。喜久之助が但馬屋に金で縛られているのを聞いた芳之助は、瓦全寺の賭場へ出向いて楽之助を殺し、まきあげた贋金の百両を鶴木に托す。喜久之助が芳之助に惚れこんだのを知った鶴木は折から例の贋金に足がついたのを機会に龍運に自首をすすめた。「たる平」の二階で喜久之助と熱情の一刻を過した芳之助には目明し紋次が待っていた。嫉妬に燃えるお光が訴えたのだ。「芳さんにせめて弁天小僧の最後の舞台を」と頼む喜久之助の願いを紋次は承知したが、舞台に現われた弁天小僧は喜久之助だった。鶴木は但馬屋を斬り、自首した龍運は瓦全寺の無頼に奪い返され、芳之助や鶴木と一緒になる。が、三人は思い直して雑沓の中を番所へ歩んだ。その傍を喪心のお光が、蒼白の顔をこわばらせて歩いていた。

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