死の街を脱れて

劇場公開日:

解説

五島田鶴子の原作から、「朝の波紋」の館岡謙之助が脚色し、「群狼の街」の小石栄一が監督に当たっている。撮影は同じく姫田真佐久である。主演は「雪崩(1952)」の水戸光子で、「長崎の歌は忘れじ」の久我美子、根上淳、「西陣の姉妹」の三橋達也、「女王蜂(1952)」の菅原謙二に細川ちか子、荒川さつき、滝沢修などが助演している。

1952年製作/94分/日本
配給:大映
劇場公開日:1952年5月22日

ストーリー

昭和二十年、日本軍敗退の日、大陸のそこここにとり残された日本婦女子の上に、悲惨な混乱の日が訪れた。ここラマ廟の見える高原の日本人集落では、恋人を殺され、辱めを受けた英子の哀れな姿を見て婦人会長の俊子が、日本人として清く自決しようと提言した。しかし朝子は三人の子供の頑是ない姿を見て、「子供を殺すことは出来ません。例え自分の体は引き裂かれても、子供のために最後まで生き抜く努力をしましょう」と叫んだ。それから女七人子供七人の苦難の脱出行がはじまった。俊子と英子は拉致され、英子は再び帰って来なかった。俊子はよろめきながら帰って来たが舌をかみ切って死んでしまった。母を失った俊子の子茂樹。そこへ山田とめと田村芳子が一行に加わり、広野の駅で、温情のある駅長の計らいによって、ようやくひそかに新京行の貨物車にもぐり込んだ。しかしそれも、日本敗残兵の列車襲撃の巻きぞえを喰って、一行は公安隊員に発見され、銃殺されようとしたとき、徴用日本人八田の決死的な擁護で危く生命は助けられた。しかしその後は列車に乗ることを許されず、人肉をねらう山犬の群れる広野をさまよわなければならなかった。が、偶然八田の運転する列車に再び遭遇して、ようやく日本人の集結する新京へ到達することが出来た。そこには朝子の夫も待っていたのだった。

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映画レビュー

3.0一応、若尾文子のデビュー作

2024年7月15日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

「若尾文子の記念すべき映画デビュー作品」と言われている映画だが、本作の前にも何本か脇役では映画出演している。
初見は角川シネマ新宿で開催された『若尾文子映画祭』(2015年7月4日)だったが、約9年ぶりにDVD鑑賞。

病気で降板した久我美子の代役で出演することになった若尾文子であるが、クレジットは4番目(1枚目の左端)にカッコ書きで(ニュースター)と書かれている。
通常は(新人)などの記載だろうが、(ニュースター)と記載されて、本当のスターになってしまうあたり流石!
そして、「代役だから、セリフも出番も少ない役かなぁ~」などと思いながら観てみると、セリフも出番もけっこう多くて、嬉しい驚きだった😄笑

物語自体は、第二次世界大戦での日本敗戦により、大陸(大戦当時の中国)で日本軍が押されだして、女子供だけで生きるために逃げる話なので、あまり面白くない。
どちらかと言うと暗い。

ただ、なんと若尾文子がデビュー作から「いきなり上半身裸の水浴びシーン!」は、大サービスである😍笑

2015年開催『若尾文子映画祭』まで、なかなか観る機会がなかった若尾文子出演作を観られて嬉しい。
しかし、映画自体は暗くて、決して面白くはないので、本作を観るのは若尾文子ファンぐらいではなかろうか?(^^;

<映倫No.630>

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たいちぃ

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