日本暗黒街
劇場公開日:1966年8月26日
解説
「のれん一代 女侠」の野上龍雄と「丹下左膳 飛燕居合斬り」の田坂啓が共同で脚本を執筆し、「地獄の野良犬」の瀬川昌治が監督したアクションもの。撮影は「丹下左膳 飛燕居合斬り」の吉田貞次。
1966年製作/92分/日本
原題または英題:Rub Out the Past
配給:東映
劇場公開日:1966年8月26日
ストーリー
影山威は、戦時中、中国大陸で鬼のように恐れられた速水特務機関で凄腕を見せた男であったが、今は高級ステーキハウスを経営、平和な日を送っていた。その頃の悪夢のような毎日を、一日も早く忘れたいと願っていた。そんな時彼は、麻薬密売組織の速水から、神戸のボス関谷が不手際で警察を介入させてしまったためその関谷組のテコ入を命じられた。しかし影山は動こうとしなかった。速水は麻薬を横領した男を影山の前に突き出した。恐怖におびえたその男は、元特務機関員で影山の後輩小出であった。影山は小出の命とひきかえに、速水の命令に従って、関谷組に乗り込んだ。影山の打つ手は成功し、警察の目も遠のいていった。ところがどこからともなく新しい麻薬が流れ出していた。速水は影山からその報告を聞くと、早速香港のボス丁を呼びつけたが、丁の仕業ではなかった。丁を慰めようとした速水は、影山の愛人のピアニスト容子を丁に与えた。そうとは知らない影山は出所不明の麻薬を追っていた。一方、小出は助けてくれた影山に恩を返そうとしていたが、愛人の派出好みのストリッパー、ミミー桃山を満足させることが出来ず、一攫千金を夢みはじめた。そんな時、ストリップ小屋の小屋主時津が麻薬を密造していることをつきとめた。そして金の魅力に負けた小出は、密造の仕事を引き受けてしまった。影山は新しい麻薬を持った坂崎を詰問し、次いで友人巽の協力を得て時津を捕えた。そして張本人が関谷であることが分った。その夜、丁のもとを逃れた容子が警察へ向う途中、速水一味に殺されたことを知った影山は、丁を囮に速水と関谷を対決させようとしたが、影山の先手をとった速水一味は関谷組を攻撃、大銃撃戦が展開された。影山の復讐の拳銃は速水を倒し、関谷も死んだ。影山はこの事件で容子と小出を失つた。翌日、警察の取調べを受ける彼の顔は穏やかであった。