十七人の忍者

劇場公開日:1963年7月7日

解説

「八幡鳩九郎」の池上金男が脚本を執筆、「柳生武芸帳 片目水月の剣」の長谷川安人が監督した忍者もの。撮影は「忍者秘帖 梟の城」の鷲尾元也。

1963年製作/99分/日本
配給:東映
劇場公開日:1963年7月7日

あらすじ

二代将軍秀忠の病篤いとき、嫡子家光の弟忠長は駿府にあって外様大名の謀反連判状を集めていた。老中阿部豊後守は伊賀忍者甚伍左にこの連判状の奪取を命じた。甚伍左は部下十五名と共に駿府へ向い、娘の梢を連絡係として残した。駿府側が雇った根来忍者才賀孫九郎は、早くも潜入した伊賀忍者源心ら四名を殺し、続いて連判状のある本丸に近づいた二人も餌食となった。駿府の家臣たちは忠長の命を案じ、孫九郎の反対を押し切って連判状を本丸から鬼門櫓に移す。この動きを連絡しようとした二人の忍者も死んだ。甚伍左は残りの部下と城下の羅漢寺に潜んでいたがそこで忍者半四郎が梢のかんざしを持っているのをみつけ、それを取り上げるのだった。秀忠が死んだ。豊後守は梢を駿府へ急行させ、連判状を奪えと厳命した。一方、孫九郎は、駿府に向った忍者は伊賀三の組の十六名で、羅漢寺に潜んでいるとの報告をうけた。寺は教われ、後を半四郎に任せて捕えられた甚伍左は鬼門櫓で拷問され、歩行不能となった。忍者たちは相次いで斃される。残るは城内の塩庫にひそむ半四郎と文蔵の二人。そして梢は孫九郎の手に落ちて責められている。文蔵は、沈着な半四郎に敬服、彼を助けるため自ら敵前に飛出して撃たれた。「十六人、すべて倒した!」と喜ぶ孫九郎に甚伍左がいった。「公儀隠密人別帳に女はのっておらぬ。伊賀忍者はまだ一人いる!」その油断につけ込んで梢を救い出した半四郎は、孫九郎と激闘の末、これを斃した。甚伍左は孫九郎に這い寄って、連判状を半四郎にさし出しながら息絶えた。寛永九年、忠長は自刃した。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

十七人の忍者 の関連作を観る

powered by U-NEXT

映画レビュー

2.0 「東映集団抗争時代劇」の先駆け

2025年8月24日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

単純

1963年公開、配給・東映。

【監督】:長谷川安人
【脚本】:池上金男

主な配役
【柘植半四郎(伊賀)】:里見浩太郎
【伊賀梢(伊賀)】:三島ゆり子
【才賀孫九郎(根来)】:近衛十四郎
【見沼文蔵(伊賀)】:東千代之介
【伊賀甚伍左(伊賀)】:大友柳太朗
【阿部豊後守】:薄田研二
【成田助八(駿河藩側用人)】:原田甲子郎

1.「東映集団抗争時代劇」の先駆け

『十一人の賊軍』の流れで観た。

集団抗争と言えなくないが、
本作では主役側の伊賀忍者が十七人(十八人)いて、
敵役の根来忍者(近衛十四郎)は、実は孤立無援だ。

近衛十四郎、大友柳太朗、東千代之介…

往年の名優たちが勢揃いだ。

だが、肝心の中味は、、、
◆残念ながらスピード感もなく、
◆意外性もなく、
◆殺陣の迫力もなく、
1963(昭和38)年という公開年よりも
さらに古臭く感じてしまう。

2.忍者、謀叛の企みを暴く、勧善懲悪

長谷川安人監督は、本作公開の2年後からテレビ時代劇に活躍の舞台を移した。

『銭形平次(フジテレビ)』、『大江戸捜査網(テレビ東京)』、『必殺仕事人(朝日放送)』など
昭和世代なら誰もが知る人気時代劇シリーズで
200本以上のメガホンをとった。

ストーリーは残念だが、
時代劇としての体は整っている。

◆悪人たち(火付け盗賊、庄屋、代官、幕閣)
◆謀叛の企て(駿河大納言忠長、由井正雪)
◆忍者(伊賀、甲賀、風魔)
◆町人に紛れて(遠山の金さん、暴れん坊将軍、水戸黄門)

時代劇の公式は、あまり応用がきかない。
飽きられても仕方あるまい。

3.まとめ

昭和の時代劇を、しかも、映画で観る機会は少ない。
興味深く鑑賞できた。
懐かしい俳優たちにもたくさん会えた。
だが、それくらいしか見どころはない。
『眠狂四郎』など、完全フィクションのほうがキャラがたっていて面白いのは、皮肉だ。
☆2.0

コメントする (0件)
共感した! 0件)
Haihai

3.0 よい

Tさん
2025年8月22日
スマートフォンから投稿

ドキドキ

1963年 長谷川安人監督
里見浩太朗 男前
根来忍者対伊賀忍者
大義や仲間のための献身は昔から愛されるテーマであると思う

コメントする (0件)
共感した! 1件)
T

3.0 人減らし

2025年8月1日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

怖い

 徳川二代将軍秀忠が病床に伏せる中、家光の弟忠長が謀反を画策。謀反の証拠となる外様大名の連判状を奪還するよう、伊賀十七人の忍者が命を受ける。忠長の駿府城では、根来衆忍者の才賀の指揮で厳重に警備されていた。
 忍者映画としては、派手な忍法の応酬が全く無く、全体的に地味な作り。十七人は少し多いと思いましたが、意外にも序盤からテンポよく減っていくため、意外に見やすいです。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
sironabe