東京アンタッチャブル 脱走

劇場公開日:

解説

“警視庁物語”シリーズでお馴染の長谷川公之の原作・脚色を「あの空の果てに星はまたたく」の関川秀雄監督したアクションもの。撮影は「街」の高梨昇。

1963年製作/89分/日本
配給:東映
劇場公開日:1963年3月16日

ストーリー

北多摩警察署の留置場から五人の男が脱走した。強盗並びに轢き逃げ容疑の川本をはじめとする、守田、桐ノ江、金森、山口らである。彼らは看守のすきをみて天井裏から脱走、主謀者川上の誘導でタクシー強盗をはたらき、林の中へ逃げこんだ。西山警部補は妻亡き後、男手一つで育ててきた息子の弘を、強盗を働き単車で逃走する川本にはねられ、いまだに昏睡状態を続けているので、憎しみは人一倍。何としても逮捕しようとやっきである。林の中の川本は四人を残し、着替えの衣服と食糧を物色するため友人のところへ出かけていった。しかし待ちかねる四人の前に帰ってきたのは及川と称する川本の友人で、川本はそれっきり姿を現わさなかった。しかたなく四人は及川が持ってきた衣服に着かえたが、主謀者を失った四人はまごまごするばかり。つぎつぎと四人は逮捕されていった。一方林の中から姿を消した川本は、友人宅で衣服を改め夜を待って駅へ向った。駅に張りこみ中の新鋭原田は、折からの雑踏にもう一歩というところで川本を見失ってしまった。必死の思いで追求する非情の西山にかわって、親のように弘の面倒をみるのは婦警の井上百合子だった。西山はそんな彼女が弘の母になってくれればと思うこともあった。ついに川本が中西の家にいることをつきとめた。川本は強盗した品物を中西に売り、その金を取りにきたのである。原田たちは川本を追った。狂ったように拳銃を撃ちまくる川本に原田の手錠が冷たく喰いこんだ。意識を回復したわが子に、鬼刑事西山の頬もほころんだ。これも百合子の愛情のおかげか……。しかし、訪れた原田の口から百合子と結婚するという思わぬ言葉をきいた。

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