追跡(1961)
劇場公開日:1961年9月10日
解説
「七人の挑戦者」の熊井啓の脚本を「有難や節 あゝ有難や有難や」の西河克己が監督したサスペンス・ドラマ。撮影は「拳銃横丁」の岩佐一泉。
1961年製作/86分/日本
原題または英題:Pursuit
配給:日活
劇場公開日:1961年9月10日
ストーリー
山口県警本部の岩佐刑事が突然辞職した理由を知っているのは、部内でも数人に過ぎない。五年前、あるホテルで殺人事件が起きた。岩佐が捜査すると目撃者がいたが、意外にもそれは新婚旅行に出たばかりの、岩佐の妹昌子と夫の望月だった。二人は犯人から「密告するとバラす」と脅迫され、恐怖におののいていたが、岩佐が説得して証言させ、首尾よく志田と浅見を逮捕した。だが、それ以来、昌子がおびえているのを見るにつけ、志田はお礼参りするかも知れないと、岩佐は心を痛めた。志田の出獄が決まるや、岩佐は辞職願いを出して妹夫婦を護るため、徳山市の公団アパートに行った。県警本部でも数名の刑事を配置して志田の復讐を警戒していたが、電気器具店の店員に変装した浅見一味に昌子は射殺され、望月は重傷を負った。ジープで犯人を追った岩佐は一味の宮坂を捕え、彼らがトラック部隊と呼ばれる犯罪グループだと知った。志田らが萩市の山に潜入したという情報に岩佐は事件記者岸本と同地に急行、一味の鍋山を逮捕した。その鍋山は五年前の殺人事件について意外な事実を自供した。被害者が持っていたはずの六千万円が現場から紛失したというのだ。襲った志田も浅見も奪っていない。二人の逃走直後、望月が盗んだのにちがいない。だから浅見たちが望月を襲ったのである。そこで岩佐が望月を調べると、現場に残っていた五万円だけ拾ったと白状した。つまり、望月の前に誰かが盗んだのだった。懸命の捜査も空しく、幾日かが過ぎ、岩佐は黙々と射撃の練習に没頭した。生れてはじめての激しい怒りと憎しみが彼の心を炎と燃えていた。たった、一人の妹、それも厭がる妹に無理に説得して証言させたことが、妹を殺す結果になってしまったのだ。犯人は絶対俺の手で挙げてみせる。岩佐は復讐の鬼と化していた。そんなある日、知り合いの檀カメラマンがくれた宇部炭鉱の風景写真の中に、犯人の一人、和夫の姿を見て岩佐は岸本と宇部に向った。和田の自供で六千万円の行方が判った。実は志田に命じられて現場にひそんでいた和夫が奪ったのだ。志田は浅見や警察の眼を欺くため、わざと望月夫婦を襲ったのだ。志田と浅見が秋芳洞で仲間割れしたとき、警官隊が包囲し、地獄台に逃れた浅見を、復讐の鬼と化した岩佐が死闘のすえ、射ち倒した。
スタッフ・キャスト
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岩佐忍二谷英明
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檀捷夫小高雄二
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岸本昭造郷えい治
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真壁剛井上昭文
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望月達郎木浦佑三
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望月昌子岩崎加根子
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志田浜田寅彦
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浅見内田良平
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和夫杉山俊夫
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遠山滝恵一
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宮坂深江章喜
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篠田高品格
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鍋山江幡高志
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杉子松原智恵子
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伸子松尾嘉代
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三井カメラマン野呂圭介
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大山支社長松下達夫
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デスク須山木島一郎
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中村記者露木護
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下条記者花村典昌
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記者A高野誠二郎
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記者B久遠利三
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記者C河瀬正敏
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記者D明石淳一
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太田刑事山口吉弘
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吉野刑事阪井幸一朗
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刑事A古田祥
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刑事B村上和也
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刑事C鹿島貞夫
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捜査一課長小泉郁之助
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殺される三国人二木草之助
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ホテルのマネージャー市原久照
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ドヤ街の女A千代侑子
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ドヤ街の女B金井克予
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ドヤ街の女C鈴木俊子
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パトカーの警官高緒弘志
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保育園の女先生福田文子
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野本榎木兵衛
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野本の若い妻佐川明子
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村人鈴木大介
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猟師衣笠力矢
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キャバレーの女・ローズ星ナオミ
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キャバレーの女・マリー椎名伸枝