ひばり民謡の旅 べらんめえ芸者佐渡へ行く
劇場公開日:1961年8月5日
解説
べらんめえ芸者シリーズの第五作で、須崎勝弥・渡辺邦男の脚本を、「続次郎長社長と石松社員」の渡辺邦男が監督した。撮影もコンビの渡辺孝。
1961年製作/86分/日本
配給:ニュー東映
劇場公開日:1961年8月5日
ストーリー
テレビの懸賞に当選した小春姐さんは、新潟行一等車に乗りこんだ。当選者の一行は、彼女の他に三人あり、キザな青年田代、目つきのよくない杉村、そして先日拳闘場で応援合戦をたたかわした男竜太であった。車掌が列車にスリがまぎれこんでいると告げた。小春はまた、年増芸者〆蝶が伯爵令嬢になりすまして乗りこんでいるのにびっくりした。〆蝶は、社長令息と自称する田代とたちまち意気投合した。小春姐さんが財布をスラれた。意気消沈する彼女に、興行ブローカーの倉持が、新潟で民謡リサイタルを開き金をこしらえてはともちかけた。リサイタルは大成功だった。その日、ホテルにチャリンコのお登美という女スリが投宿した。彼女は懸賞旅行の一行にいる自称刑事の杉村を追って東京からやってきたのだ。刑事とは嘘で、杉村も空っ風の政という名うてのスリで、小春姐さんの財布をスッたのも彼だった。小春姐さんは、本性を現わした倉持にいいよられ危いところを竜太に救われた。ところが、彼のポケットから財布が出てきたので呆然とした。もちろん杉村が巧みに投げこんだのだ。竜太は実は今度の佐渡旅行のテレビスポンサー東洋観光の社長令息で、佐渡ロープウェイ建設工事の不正調査のためトラック運転手に身をやつして乗りこんできたのだ。ロープウェイ建設中の巴組出張所長の山田たちは、社長令息になりすました田代を竜太と感ちがいし招待して歓迎した。田代は山田社長の取り出した重要書類にメクラ判を押してしまう。佐渡行きの船中で竜太にスリと見破られ、今は改心した杉村に、小春姐さんと竜太はその事実を報告された。竜太のところへ、東京から東洋観光の大株主の令嬢で許婚者の礼子が後を追ってきたため、竜太の正体がバレた。小春姐さんは、チャリンコのお登美を説きふせ味方に加え、重要書類の入手に成功した。全員の協力で一味の悪事はすべてバレた。礼子は身を退き、小春姐さんと竜太を祝福するのだった。