非情学園ワル 教師狩り
劇場公開日:1973年7月29日
解説
“ワル”シリーズ第二作目。非情で残忍な“ワル”と呼ばれる少年が、学校=権威に敢然と挑む姿を描く。脚本は「釜ヶ崎極道」の松本功と「非情学園 ワル」の山本英明、監督も同作の三堀篤、撮影は「ボディガード牙」の中島芳男がそれぞれ担当。
1973年製作/83分/日本
配給:東映
劇場公開日:1973年7月29日
ストーリー
鷹の台高校三年H組氷室洋二は、学園内で“ワル”と呼ばれ恐れられている。田所校長、刈田教頭は、氷室を屈服させようと、美杉麗子の後任として、PTA会長武見総太郎に推薦された、柔道五段の体育の教師・島健作を呼んだ。島は武見の娘、亜矢子と婚約している。島は最初の授業で柔道を教え、氷室をリンチ同然に叩きのめすが、氷室は無抵抗のままだった。だが、数日後の夜、氷室は島に決闘を挑み、島の肩に木刀を打ち込んだ。この事件で、氷室の父洋之進は、彼に勘当をいいわたした。三日後、留置所から出て来た氷室を待っていたのは美杉麗子だった。氷室は、麗子に誘われられるまま、同棲するようになった。一方、武見の息子、順平他数名のガクラン機動隊の面々が、氷室を襲うが、逆に叩きのめされてしまう。そして、島と亜矢子の婚約パーティーの日、会場を抜け出した二人を待っていた氷室は、島を殴り、亜矢子を強姦してしまった。怒った島は、大学の柔道部員に仇を依頼するが、彼らもまた氷室の前に屈してしまった。一方、教師の宇津木は、氷室に決闘を申し込んだ。氷室はその意志はなかったが、誤って宇津木を殺してしまう。島、田所、刈田は氷室には罪がない、という宇津木の遺言を偽り、氷室に罪をかぶせてしまった……。逮捕された氷室は少年院へ送られた。数日がたち、氷室は新入りの清水から、島たちが遺書を偽証したこと、島と亜矢子がブラジルへ行ってしまう、ということを聞いた。復讐の念に燃える氷室。やがて、麗子、清水の助けにより脱走に成功した氷室は、その足で、島の壮行会を開いている高校の講堂へと向かった。そして、刈田を脅迫し、宇津木が死んだ真相を文書に書かせ、講堂へ乗り込んだ。亜矢子、武見たちは逃げ出したが、島は近くの野原で、氷室を待ちうけた。柔道と剣道の凄絶な闘いの末、氷室の木刀が、島の喉を突き刺した……。