雨の夜の情事
劇場公開日:1973年5月23日
解説
三年前、突然蒸発して行方不明になってしまった夫。その夫が、記憶喪失になって、妻の前に現われた、その裏には意外な事が……。脚本は蘇武道夫、監督は「団地妻 女の匂い」の白鳥信一、撮影は「おさな妻の告白 陶酔 クライマックス」の山崎善弘がそれぞれ担当。
1973年製作/67分/日本
配給:日活
劇場公開日:1973年5月23日
ストーリー
律子の夫、井口圭介が蒸発したのは三年前である。当時、律子は、仕事ばかりで彼女を顧みない圭介に不満であった。ある雨の昼下り、買物帰りに彼女は、朝倉雅彦の車にはねられ病院に運ばれた。入院中、ろくに見舞いに来ない圭介に比べて、雅彦は毎日彼女を見舞い、憎いはずの彼に次第に心惹かれていった。そして、雅彦も律子を愛するようになっていた。退院の日、ついに二人は身体を許しあった。律子が雅彦のことを打ち明ける間もなく、圭介は突然、蒸発した……。圭介が見つからぬまま三年が過ぎた。律子と圭介の結婚は自然に解消され、晴れて雅彦と結ばれた律子は幸福な生活を送っていた。ある日、律子は、女中のあやと買物の途中、ガソリンスタンドで働いている圭介を見て、愕然とした。翌日、律子は勇気を出して圭介のアパートを尋ねたが、彼の律子を見る目は、まるで他人のようだった。そして、彼は自分は中村一郎といい、数年前記憶喪失になったことを彼女に告げた。律子の心に、かつての愛への償いが芽生えた。一郎が記憶をとり戻し、圭介にかえるための律子の献身的な努力が始まった。だが、彼とすごした過去を尋ねる律子の背後に、女中あやの目があることを律子は知らなかった……。