武闘拳 猛虎激殺!
劇場公開日:1976年8月7日
解説
父と兄の仇を求めて難攻不落の宿敵に立ち向う主人公を描いた空手アクション。脚本は「お祭り野郎 魚河岸の兄弟分」の掛札昌裕と「戦後猟奇犯罪史」の中島信昭、監督は「子連れ殺人拳」の山口和彦、撮影は「必殺女拳士」の仲沢半次郎がそれぞれ担当。
1976年製作/88分/日本
配給:東映
劇場公開日:1976年8月7日
ストーリー
メキシコで闘技の修業を積み世界各地を転戦し連戦連勝したアイアン・ドラゴンこと竜崎鉄次が日本へ帰って来た。鉄次の帰国第一戦、世界武闘空手選手権が行なわれることになった。だがチャンピオン唐木誠の防衛戦であるこの試合は、唐木のオーナーで吉羅本ジム会長・吉羅本伝造が仕組んだ八百長試合で、試合前に唐木の勝が決っているのだ。しかし、鉄次は唐木をKOしたために、吉羅本ジムのトレーナー矢野一派に追われるようになった。だが、自ら火中に飛び込もうとする鉄次には、それなりの目的があるのだ。8年前、鉄次の父と兄が沖縄の海底に沈んでいた金塊を探りあてたのだが、吉羅本兄弟にその金塊を奪われ、殺されてしまったのだ。一方、鉄次に敗れ、ジムを破門された唐木は、妹の絵利子の制止も聞かず酒を呑み、身を持ちくずしていった。鉄次は、吉羅本の本拠地である奇厳城に忍び込むが、忍者群と屈強な武芸者に邪魔され、危機一髪のところを、クラブ歌手・直美に救われた。吉羅本の情婦である直美は鉄次の亡き兄のフィアンセだったのだ。自暴自棄な唐木と再会した鉄次は、唐木を打ちのめした。だが、破れた唐木は再び武芸者としての道を歩む決心をするのだった。吉羅本ジムで伝造を待ち伏せした鉄次は、朝鮮拳法の鉄拳、伝造の弟・利之に阻止され、利之を倒したが伝造を逃がしてしまった。伝造は絵利子を誘拐し鉄次を奇厳城におびき寄せた。その鉄次の前に現われたのが中国拳法の根切達也だった。この二人の死闘の間に、唐木は妹の救出に向ったが、伝造が飼っている猛虎シーザーに殺されてしまった。一方、断崖から転落した鉄次は直美の必死の看病により快復した。その直美も絵利子を救出しようとしてシーザーに殺された。鉄次は再度、奇厳城に突入、根切を破った。そして鉄次はシーザーに腕を噛ませた瞬間、己れの鉄拳をシーザーに命中させた。そして鉄次は、長年の憎しみを込めて伝造の息の根を止めるのだった。