激突!合気道
劇場公開日:1975年11月22日
解説
“合気道の父”植芝盛平の武道の奥義を求めて苦闘した若き日の修業を描いたアクション映画。脚本は「ザ・カラテ3 電光石火」の志村正浩と「新仁義なき戦い 組長の首」の高田宏治、監督は「逆襲!殺人拳」の小沢茂弘、撮影は「ザ・カラテ3 電光石火」の塚越堅二がそれぞれ担当。
1975年製作/82分/日本
配給:東映
劇場公開日:1975年11月22日
ストーリー
和歌山の中農の子として生まれた植芝盛平は、武士の血をひく父親の激しい気性をうけついで、幼い頃から武道修業に打ち込み、早くから起倒流柔術を身につけていた。明治45年北海道に開拓団の団長として行った盛平は、開村するかたわら激しい武道の修業に明け暮れていた。ある日、盛平は、ささいな事から土木請負事業北海組の用心棒で名取流空手の達人名取新兵衛と対決し、破れた。以来、盛平の武道への探求心はさらに旺盛になり、北辰一刀流の達人、奥田源蔵を尋ね、腕を磨いた。そんなある日、盛平は大東流師範・武田惣角が北海道を武道指導のために巡回していることを知り、早速、面会を求めた。しかし、惣角から指導を受けるには莫大な金が必要なため、盛平はレスリングと対決するショーなどに出場、教授料を捻出した。そして、彼の涙ぐましい努力と情熱によって腕の上達は早く、大東流免許皆伝にまでこぎつけた。一方、警察の剣道教官を志していた源蔵だが、署長から盛平がその候補に上っていることを聞かされ、さらに人格の欠陥を突かれたために、逆上し、署長を叩っ切ってしまった。教官の口を断った盛平は、獄中の源蔵に会ったが、逆に罵られてしまう。やがて、盛平は、他流試合の旅に出た。仙台での棒術、鹿島での槍。東京では新兵衛の兄で名取流空手師範の名取一成と対戦し、ことごとく倒した。ある日、源蔵と一成の仇討ちを狙う名取一門が、盛平に試合を挑んだ。激しい死闘の最中に、たまたま通りかかった大本教聖師・出口王仁三郎は、この試合を無駄な勝負と一喝、止めさせた。教主のスケールの大きな人格に魅了された盛平は、満されていなかった精神面の空白を埋め、京都綾部の大本教本部に「植芝塾」を開くに至った。教主には高官要人の信奉者が多く、植芝の名もまたたく間に拡がり、塾の門を叩く名士、猛者がぞくぞく増えた。名取新兵衛もその中にいた。彼は盛平を兄の仇討としてではなく、武道の技を競いたいと言うのであった。以前にも増して修業を積んだ新兵衛の猛攻、盛平の練磨された技。二人の死力を尽した闘いが遠々と続いた……。