ザ・カラテ
劇場公開日:1974年6月15日
解説
“世界武道大会”に出場するために、アメリカから20年ぶりに祖国日本へ帰国した空手の達人が、各国の武道の達人を相手に活躍するアクション映画。脚本は「山口組外伝 九州進攻作戦」の高田宏治と「恐怖女子高校 不良悶絶グループ」の志村正浩、監督は「0課の女 赤い手錠」の野田幸男、撮影は「ジーンズブルース 明日なき無頼派」の増田敏雄がそれぞれ担当。
1974年製作/87分/日本
配給:東映
劇場公開日:1974年6月15日
ストーリー
アメリカ、西部の町。タダシと義母キティ婆さんが食事をしているドライブ・インを、強盗団が襲った。タダシは得意の空手で強盗団を一撃のもとに倒すが、そこにあった新聞の広告「世界武道大会、日本で開催」に目を止めた。彼は子供の頃、武道家であった父と共に渡米、父の死後苦労しながら空手・沖縄王城流を修得したのだった。そして、タダシを暖かく育ててくれたキティ婆さんの恩に報いるためにも、また自分の腕を試すためにも日本へ行き、武道大会に出場する決意をした。日本、神戸港。ザック一つを肩にタダシは日本の土を踏んだ。タダシは空腹のあまりソバ屋・東来軒に飛び込んだ。そして、主人・虎吉の孫娘・ゆう子の口添えで東来軒で働くことになった。数日後、空手気違いの店員・三乎から「世界武道大会」の主催者である京都正武館のことを聞いたタダシは、三平とともに正武館に乗り込んだ。しかし、何の資格も持たないうえ、各国の代表選手が既に決定していたために、鈴木館長に断わられた。そこでタダシは、沖縄王城流の代表である慶間多に喧嘩をしかけ見事勝った。そのタダシの腕を、大会理事の一人・東海林が買い、代表選手に推薦した。実は、東海林は対抗勢力の熊谷と、それぞれの傘下の選手の腕を競わせ賭けていたのだった。この大会目指して各国の強者が集合した。そして、試合が進むにつれて予想通り、マレー筆法のブラック・タイガーと無名のタダシが勝ち進んだ。ブラック・タイガーを擁する熊谷は、タダシに闇打ちをかけた。その企みを娘・忍から聞いた鈴木館長は激怒し、タダシとブラック・タイガーの最後の試合を前に、大会を中止した。キティ婆さんを日本に呼んだタダシはがっかりするが、中止を怒った熊谷と東海林が鈴木館長を襲ったのを知り、かけつけた。すさまじい激闘の末、悪を倒す館長とタダシ。しかし、タダシの目は目つぶしによって潰された。そのタダシにブラック・タイガーが果たし状を叩きつけて来た。受けて立つタダシ。執念をむき出しにしたタイガーとの間に壮絶な死闘がくり広げられるが、無心に帰ったタダシの必殺技の前に、タイガーの巨体は崩れ落ちた。そして、真の世界一の武道家となった誇りを胸にタダシはキティ婆さんと日本を去って行った。