死線を越えて 賀川豊彦物語

劇場公開日:

解説

大正から昭和にかけて活躍したキリスト教社会運動家賀川豊彦の半生を描く。脚本は賀川豊彦原作の小説「死線を越えて」と武藤富男の「評伝賀川豊彦」を元に「極道の妻たちII」の高田宏治と「あっこちゃんの日記」の山田典吾が共同で執筆。監督は同作の山田、撮影は「ナオミ」の高村倉太郎がそれぞれ担当。

1988年製作/127分/日本
配給:その他
劇場公開日:1988年10月1日

ストーリー

熱心なキリスト教信者の賀川豊彦は医者から2年の命と宣告され、命ある限り人に奉仕しようと神戸の貧民窟に移り住んだ。しかし、そこに住む人々は皆賀川から金をかすめ取ろうとする。ある日家財道具をすべて盗まれてしまった。そんな時行き倒れの出口が運び込まれ賀川は極貧の中で助けてやった。出口は恩人・賀川の弟子となり賀川はさらに貧しい人々のために尽くした。賀川は煙突掃除の仕事をしている時、印刷工場で働くキリスト教信者のハルと知り合った。ハルはトラホームで片目が不自由ながら人のために尽くし、賀川はこの人こそ自分の伴侶と信じて結婚を申し込んだ。賀川はその後貧困を根本的に直そうとアメリカへ留学。労働組合の勉強へ出かけた。そして帰国後、川崎、三菱両造船の日本初の大ゼネストの指導者となった。賀川が労働運動に身を投じ、何度か投獄もされたが、民衆のために戦った。しかし、キリスト教的平和主義者の賀川は労働運動が激化する中で、協同組合や農協などの創立に力を注ぐようになった。生涯に二、三度と死を宣告された賀川は72歳で永眠するまで神を愛し民衆を愛した。

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