1000年女王

劇場公開日:1982年3月13日

解説

遊星ラーメタルから地球を守る1000年女王の活躍を描く。『サンケイ新聞』『フジテレビ』で連載、放映中の松本零士の同名のアニメーションで、脚本は藤川桂介、監督は明比正行がそれぞれ担当。

1982年製作/121分/日本
配給:東映
劇場公開日:1982年3月13日

あらすじ

1999年、不気味な星、ラーメタルが地球に近づきつつあった。東京のあるマンションでは、教師をしている雪野弥生が、筑波天文台の雨森教授から、遊星ラーメタルから帰ってきた探索艇の報告を聞いた。彼女は天文学の知識を買われ、天文台の仕事を手伝っていた。実は弥生は教師の姿に変えているが、かぐや姫の昔から、1000年の間、地球を見つめてきたラーメタルの使者1000年女王だった。その時、緊急呼び出しが入り、新1000年女王から交代の宣告が伝えられた。地球にやり残したことがあると暗い表情の弥生の前に、窓の外から雨森始が顔を出した。始は弥生の受け持ちの生徒で、窓ふきのバイトをする天文少年だ。入れ違いで弥生の妹セレンが入ってきて、ラーメタルが地球を奪いとる計画だと話した。その頃、始の両親が、経営する工場の爆発で死んでしまい、叔父の雨森教授のところに身を寄せることになった。その間にも、ラーメタルは刻一刻と地球に接近しつつあった。木星に近づいた時、ラーメタルの氷の外殻が溶け、ラーメタル人が現われた。暫くして、ラーメタルの隕石帯が、無数の火の玉となって地球に落下してきた。東京も壊滅的なパニックに陥った。始は弥生を助けようとマンションに走るが、そこで、管理人に地下へ案内される。そこは、1000年女王が数世紀前に造った東京直下の避難場所で、数万の難民の姿があった。始は、この地下大空洞はノアの方舟と同じように、人も動物も乗せたまま、地球から脱出できることを聞かされた。そして、地球は天地鳴動し、関東平野の外周部に突然、大断層が走り、大地がゆっくりせり上がり始めた。大空洞船、1000年女王率るノアの方舟が姿を現わした。一方、ラーメタルも大船団を地球に送り、攻撃をかけてきた。「ラーメタルは何をしようとしているのか、女王である私に何も知らせないで」女王は暗たんたる気持だ。戦いは壮絶なものとなり、次第に地球軍が有利に展開、遂にラーメタルを打ち破るのだった。

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映画レビュー

3.0 九州男児の昭和ロマン

2025年11月12日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

楽しい

単純

癒される

令和にまさかのBS放送。松本零士ブームの終盤。宇宙戦艦ヤマトに心酔し、999のハーロックに憧れた少年時代の終わり頃、劇場で観ましたよ。
ただね。その当時、既に松本アニメへの熱量は消えかけていて、この映画もこの後続くわが青春のアルカディア、ヤマト完結編も、かつて夢中になっていた作品の最期を看取るような気持ちで観ていました。
何故なら、1000年女王と同時期公開の「めぐりあい宇宙」に全ての熱量を持って行かれてしまった後だったから。
あらためて観返して思った。センスが古い事は仕方無い。男女の価値観も今とは違う見方が必要。
ガンダム以前、ガンダム以後の作品で大きく変わったのはリアリティレベル。ガンダム以前の作品を今視聴する際、それが「ツッコミ所」になってしまう悲しさ。
昔話やおとぎ話レベルの明確なストーリーライン。
それらを許容出来れば楽しめるかもしれない。
松本アニメも旧ヤマトも、少年時代の色褪せたアルバムのようなもの。あの時のトキメキを確かに思い出せるけど、もう二度と感じる事は出来ない・・・あ、突然懐かしい唄の歌詞が出てきた・・・

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ばるすパパ

2.5 地球讃歌!この美しい星と共に・・・

2025年11月11日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル、映画館

悲しい

難しい

「宇宙戦艦ヤマト」「銀河鉄道999」を始めとする松本零士先生の作品が、当時一大ブームでしたね〜。そんな中での本作品、勿論、映画館の大画面での鑑賞だったんですが、あんまり良い印象は無いです。内容も全く覚えていませんでした。
今回、BSで放送されたのを録画して、40数年ぶりの再見なんですが・・・
ファンの人、ごめんなさい。やっぱり自分には合いませんでした。

松本零士先生定番の、黄髪(金髪?)長髪で切れ長の目の超美人、見るからに主役とは思えないチビでさえない少年が今回も大活躍です。

ビルが立ち並ぶ近未来の風景から始まるのですが、舞台の場面となるのは1999年の世紀末。公開当時は未来でも、今では過去と思うと感慨深いものもあります。昔から描かれる近未来の風景は、いつ実現するんだろう。

さて、本作品は、異星人の1000年女王が、母星にはむかい、地球の人々を守ろうとします。
切ない話とは思いましたが、あまりピンとこなかった。

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ratien

3.0 お馴染みキャラ

2025年11月4日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

楽しい

地球は1000年女王に支配されていたが、交代の時期に乗じ、異星人が攻めてくる。
例によって同じキャラが名前を変えて登場、イメージに引きずられてしまう。

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いやよセブン

4.0 超絶的世界観、それを支える喜多郎、更に

2020年12月23日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

壮大で超絶な世界観がめちゃくちゃわかりやすくしみてくるのは、明らかに素晴らしい音楽が鳴り響いているからと確信する。
正直絵そのものの魅力はそれほど感じないけれど、トータル的な世界観による吸引力がものすごくて、物語なんかもそんないいもんではないと思ってしまったけれど。最後に先生の顔を見ての台詞で予想外の悲しみにおそわれてしまったのは、全てこのワールドの成す術だとただただひれ伏すのみ。久々あのテーマ曲を聴きたくなってしまいます。

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SH