バンボーレ
劇場公開日:1966年9月3日
解説
ジャンニ・ヘクト・ルカリが四話とも製作を担当したオムニバス・コメディ。(第一話・電話の呼び出し)ロドルフォ・ソネゴのオリジナル・シナリオを「追い越し野郎」のディーノ・リージが監督、エンニオ・グァルニエリが撮影を担当した。出演は「ゴールデンハンター」のヴィルナ・リージ、ニーノ・マンフレーディ。(第二話・優生学理論)ルチアノ・サルチェステノの原作を、トウリオ・ピネリが脚色、「愛してご免なさい」の第二話を担当したルイジ・コメンチーニが監督、カルロ・モントゥオーリが撮影を担当した。出演は「勝利者」のエルケ・ソマー、マウリツィオ・アレーナほか。(第三話・スープ)ロドルフォ・ソネゴとルイジ・マーニのオリジナル・シナリオを、「愛してご免なさい」の第三話を担当したフランコ・ロッシが監督、「あゝ結婚」のロベルト・ジェラルディが撮影を担当した。出演は「唇からナイフ」のモニカ・ヴィッティ、ジョン・カールセンほか。(第四話・キューピット神父)ピエロ・デ・ベルナルディとレオ・ベンヴェヌーティのオリジナル・シナリオを、「堕落」のマウロ・ボロニーニが監督、レオニダ・バルボーニが撮影を担当した。出演は「皇帝のビーナス」のジーナ・ロロブリジーダ、「スタンダールの恋愛論」のジャン・ソレルほか。
1965年製作/イタリア
原題または英題:Le Bombole
配給:NIC
劇場公開日:1966年9月3日
ストーリー
〔電話の呼び出し〕昼休みで、家に帰ってきた夫(N・マンフレディ)は、四時の出勤までの時間を、妻(V・リージ)とベッドで有効に使おうと思っていたが、そこへ妻の母親から電話がかかってきた。その電話の長いこと……。おりから向いのアパートのテラスでは、若い娘が日光浴をしていた。妻の電話のあまりの長さに彼はがまんならず、猛烈な勢いで、その娘のドアに突進していった……。 〔優生学理論〕ウラ(E・ソマー)は、スウェーデンから、はるばるローマまでマンハントにやってきた娘である。さっそくハイヤーを雇ってマンハントにでかけたが、彼女の美しさに運転手も立候補したくなった。しかし彼女は、優生学の理論を実行するために、恋愛感情ぬきで、優秀な男と結婚するのだといい、運転手は、肉体的条件がよくないというので失格だった。美しい子を生むため、相手さがしに懸命だった。しかし結局理想の夫は見つからず、この貧相な運転手と結婚し、次から次へと子供をうむのだった。 〔スープ〕美しいジョバンナ(M・ビッティ)には不似合いの貧相で年配の夫は、スープを飲む時、大きな音をたてるという癖を持っていた。彼女には若い恋人もいることだし、ついに夫に愛想をつかして、殺し屋に消してもらうことにした。ところが殺し屋は、金だけとって殺人の約束を果さない。恋人に頼んだが、これもだめ。夫は相変らず、大きな音を立てて、スープをすっているのだった。 〔キューピット神父〕司教会議出席のため、ローマにやってきたアレンディ神父には、甥のベンチェンゾ(J・ソレル)という、美男秘書がついていた。彼に一目惚れした、ホテルの女主人ベアトリーチェ(G・ロロブリジダ)は、アノ手コノ手を使ってベンチェンゾを誘惑したが効果なし。ベアトリーチェは、彼を自分の隣の部屋に変えさせ、悩殺戦法にでたがこれもだめ。そこで彼女は戦術を変え、ベンチェンゾが、自分につきまとって困ると神父に訴え、神父は、さっそく甥をしかった。そうなって女主人の気持を初めて察したベンチェンゾは、その夜彼女を訪ね愛の一夜を送るのだった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ディノ・リージ
- ルイジ・コメンチーニ
- フランコ・ロッシ
- マウロ・ボロニーニ
- 脚本
- ロドルフォ・ソネゴ
- ルイジ・マーニ
- ピエロ・デ・ベルナルディ
- レオ・ベンベヌーティ
- 脚色
- トゥリオ・ピネッリ
- 原作
- ルチアノ・サルチェステノ
- 製作
- ジャンニ・ヘクト・ルカリ
- 撮影
- エンニオ・グァルニエリ
- カルロ・モントゥオーリ
- ロベルト・ジェラルディ
- レオニーダ・バルボーニ