悪い女(1963)

劇場公開日:

解説

“フランス・ソワール”紙所載のポール・ゴルドウのスケッチ画から、ジルベール・ボカノウスキとエヴェール・アギャッグが製作し、「熱い手」のジェラール・ウーリーが監督したオムニバス映画。脚本も「熱い手」のジャン・シャルル・タケラとゴルドウ、それにウーリーが共同で執筆、撮影は「大盗賊」のクリスチャン・マトラ、音楽も「大盗賊」のジョルジュ・ドルリュー。出演者は「45回転の殺人」のダニエル・ダリュー、「素晴らしき恋人たち」のエドウィジュ・フィエール、「悪徳の栄え」のアニー・ジラルド、「明日になれば他人」のロザンナ・スキャッフィーノ、「カルタゴ」のピエール・ブラッスール、「生きる歓び」のジーノ・チェルヴィ、「情事」ガブリエレ・フェルゼッティ、「パリジェンヌ」のクリスチャン・マルカン、「喰いついたら放すな」のリチャード・トッドなど。

1963年製作/フランス
原題:Le crime ne paie Pas
配給:コロムビア
劇場公開日:1963年10月25日

ストーリー

〔仮面〕一四五七年のヴェネチア。ルクレチア公爵夫人(エドウィジュ・フィエール)は侍女テレザ(リナ・モレリ)と小間使いアントネラ(ラウラ・エフリキアン)の手を借りて今夜もマスクをつけていた。美しく、若く見せるためである。愛人のアンジェ(ガブリエレ・フェルゼッティ)は最近サベリ家の娘、フランチェスカ(ロザンナ・スキャッフィーノ)の所へ通っているという。或る夜、彼は別れるために夫人の所を訪れたが、夫人は刺客に命を落した。何日かがすぎた。フランチェスカはアントネラの手引きで夫人の寝室に忍び入った。フランチェスカはアンジェロを秘かに慕っていたアントネラと共にこの日を待っていたのだった。復讐--二人は仮面を机の上に置き、内側に劇薬を浸み込ませた。 〔フネルー事件〕一九二三年のパリ。ガブリエル・フネルー(アニー・ジラルド)は夫マルタン(ピエール・ブラッスール)との生活に飽き、青年ルイ(クリスチャン・マルカン)と夫に隠して深い仲になっていた。しかし、ある夜マルタンは妻の情事を知った。ガブリエルは事実を知られた以上、夫殺害の計をルイに授けた。その夜、マルタンは友人の医者マチュー(ポール・ゲール)と共に帰って来たとき、ルイに拳銃を握らせていたが偽物で、マルタンの拳銃の方が火をふいた。警察が来たとき、不思議にもルイの拳銃はおろか、死体さえなかった。呆然としている夫をガブリエルは寝室に呼び、悲鳴をあげて夫に殺意ありと偽証、警察に渡した。 〔街角の男〕一九六一年クリスマス・イヴのパリ。英軍少佐ロバーツ(リチャード・トッド)の走らせる車の前に男が飛び出し、舗道の敷石に頭を強打して即死した。彼の過失でないことは警察も認めたが、死んだ男ピエール(レイモン・ロワイエ)を訪ねてみた。突然電話が鳴り、夫人のリュシェンヌ(ダニエル・ダリュー)が酔いつぶれたため引取りに来て呉れというバーからの電話、夫人を抱えるようにして戻って来たとき、一通の速達が届けられた。

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