ブラック・タイツ
劇場公開日:1961年6月24日
解説
フランスの七〇ミリ映画第一作で四部からなるバレエ映画。監督が「熱砂の舞」のテレンス・ヤング、撮影が「忘れえぬ慕情」のアンリ・アルカン、美術総監督がジョルジュ・ヴァケヴィッチ、音楽演奏はマリウス・コンスタン指揮のコンセール・ラムルウ。このほか各部ごとのスタッフとキャストは、「ダイヤモンドを食べる女」が原案・ローラン・プチ(“バレエ・ド・パリ”主宰者)とアルフレ・アダン、音楽・ジャン・ミシェル・ダマス、装置・衣装・ジョルジュ・ヴァケヴィッチ(「自殺への契約書」)、出演はジジ・ジャンメール(「夜は夜もすがら」)とダーク・サンダース(バレエ振付師)。「シラノ・ドウ・ベルジュラック」はエドモン・ロスタンの同名戯曲を原作に音楽・マリウス・コンスタン、装置・バサルテ、衣裳・イヴ・サンローラン、主演がローラン・プチ、モイラ・シアラー(「ホフマン物語」)、ジョルジュ・レーク(アメリカの舞踊家)。「陽気な未亡人」は創作バレエ・ローラン・プチ、音楽・モーリス・ティリエ(「嘆きのテレーズ」)、装置・衣裳・アントニ・クラーベ、出演がシド・シャリース(「絹の靴下」)、ハンス・ファン・マネン(オランダの舞踊家)。「カルメン」はメリメの同名小説にあるジョルジュ・ビゼーのオペラを原作に、音楽・モーリス・ティリエ、装置・アントニ・クラーベ、出演がジジ・ジャンメール、ローラン・プチ、ヘニング・クロンスタム、ジョゼット・クラビエ。なお各部分をつなぐ解説者としてモーリス・シュヴァリエが特別出演。テクニカラー・七〇ミリ・テクニラマ。
1960年製作/140分/フランス
原題または英題:Un, Deux, Trois, Quatre!
配給:東和
劇場公開日:1961年6月24日
ストーリー
〔ダイヤモンドを食べる女〕女(ジジ・ジャンメール)はダイヤモンドが大好き。それも身につけるのではなく食べるのだ。彼女はパリの中央市場に巣食うスリ団の親分。乾分の稼ぎのダイヤモンドを食べるのが彼女の日課になっている。ある日、一人の配達夫(ダーク・サンダース)が新開店のカフェに腰かけを運ぶが大きくて入らない。仕方なく壁に孔をあけたところがそこがスリ団の隠れ家。初めて出会った女親分と配達夫は愛し合うようになり、配達夫は女親分に、人間の幸福はダイヤモンドではなくキャベツの中にあることをさとらせる。 〔シラノ・ド・ベルジュラック〕鼻で知られるシラノ(ローラン・プチ)は、従妹のロクサーヌ(モイラ・シアラー)を恋いしているが、同僚のクリスチャン(ジョルジュ・レーク)が同じく彼女に恋いしているのを知って恋文の代筆をしてやる。真情あふれるその恋文にロクサーヌはクリスチャンを愛するようになるが、それを見るシラノの苦しみ。戦いが始まり、出陣したクリスチャンは戦死。ロークサーヌはシラノの慰めもふりきって修道院へ。十五年後、戦いに重傷を負ったシラノは、苦しい息の下からロクサーヌに初めて恋を打ち明ける……。 〔陽気な未亡人〕馬車に乗った一組の夫婦。女は黒い服を夫にねだって買わせる。その服の箱を持ったままカフェのテラスにいた若い男に近づいた女はなれなれしく話しかける。怒る夫。翌朝、若い男と夫は決闘。夫は倒され買ったばかりの黒い服が役立つ。その夜、女は夫を殺した若い男に招待される。悲しむのは一日でたくさん。夫はまた見つければいい。女は黒い喪服をぬぎすてて踊り出す。 〔カルメン〕煙草女工のカルメン(ジジ・ジャンメール)が喧嘩をして竜騎兵のドン・ホセ(ローラン・プチ)に捕まる。が、ホセはカルメンの誘惑に負けて密輸団の仲間入り。ところがカルメンは闘牛師エスカミリオに血道をあげる。ホセは嫉妬のあまりカルメンを殺す。
スタッフ・キャスト
- 監督
- テレンス・ヤング
- 原作
- エドモン・ロスタン
- 原作戯曲
- ジョルジュ・ビゼー
- 原案
- ローラン・プチ
- アルフレ・アダン
- 撮影
- アンリ・アルカン
- 美術
- ジョルジュ・ヴァケヴィッチ
- セット
- ジョルジュ・ヴァケヴィッチ
- バサルテ
- アントニ・クラーベ
- 音楽
- ジャン・ミシェル・ダマス
- マリウス・コンスタン
- モーリス・ティリエ
- 衣装デザイン
- ジョルジュ・ヴァケヴィッチ
- イブ・サン=ローラン
- アントニ・クラーベ
- オリジナル・バレエ振り付け
- ローラン・プチ