外套

劇場公開日

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解説

「文なし横丁の人々」の原作者ウォルフ・マンコウィッツの脚本を、プロデューサー助手から上ったジャック・クレイトンが製作・監督した、一着の外套をめぐる二人の老人の夢と現実の物語である。音楽は「ノートルダムのせむし男」のジョルジュ・オーリック。主演は「文なし横丁の人々」のデイヴィッド・コソフとアルフィー・バスの老人二人。一九五五年度ヴェニス映画祭受賞。

1955年製作/イギリス
原題:Shinel
配給:コロムビア

ストーリー

ロンドンの洋服店の倉庫番、フェンダー老人(アルフィー・バス)が死んだ。彼の唯一の友人である仕立屋のモリイ(デイヴィッド・コソフ)は、運搬屋に老人の棺桶を運ばせて墓場に葬ったが、そのとき真新しい一着の外套を一緒に投げ込んだ。モリイは貧しい地下室の仕事場に帰り、老人の死を悲しみながらブランディを飲んだが、ふと部屋の隅に死んだ筈の老人がいるのに気づいた。フェンダー老人は、生前レンティング服店に四十三年間も勤めていたが寄る年波に倉庫番に成下ってしまった。地下室の倉庫は老いの身に沁み、せめて外套が欲しいと給料から月賦で差引いて売ってくれるよう主人に頼んだが素気なく拒絶されてしまった。止むなく老人は親友の仕立屋モリイの所に来て、今迄着ていた外套を修理してくれと頼んだ。が、その外套はボロボロで修理のきく代物ではない。同情したモリイが実費で紺の外套を作ってやるというと老人は大喜び。それからは食事代を倹約して外套の出来上る日を楽しみに待っていた。ところが仮縫いができたころ老人はポイとクビになった。彼はモリイに注文の外套を取消してくれという。だがモリイは約束通り外套を作った。しかし老人は、それを着ないうちにポックリ死んでしまった。死んだものの老人は冷い主人の仕打ちに成仏できず、四十三年勤めた代償に外套でも貰おうと、こうして幽霊になって現われたというわけだ。幽霊のフェンダーが寒いというのでブランデーを飲むうち、二人は酔っぱらい、夜更けの街へ踊り立す。そしてレンティングの店に入り、老人は気に入った外套を探し出しそれを着て、いかにも満足げに墓場へと戻って行った。と、モリイが再び窓をヒョイと見ると、空になった手車を押して運搬人が戻って行くところだった。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第29回 アカデミー賞(1957年)

受賞

短編実写賞(フィルム2巻)  
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