三銃士(1974)

劇場公開日:

解説

フランス国王ルイ十三世治下のパリとイギリスを舞台に、ダルタニアンと三銃士が奸智にたけた枢機卿の陰謀を粉砕するまでの冒険を描いたアレクサンドル・デュマの同名小説の映画化。製作総指揮はイリヤ・サルキンド、製作はアレクサンドル・サルキンド、監督は「華やかな情事」のリチャード・レスター、脚本はイギリスの作家ジョージ・マクドナルド・フレーザー、撮影はデビッド・ワトキンズ、音楽はミシェル・ルグラン、編集はジョン・ヴィクター・スミス、衣裳デザインはイボンヌ・ブレイクが各々担当。出演はオリヴァー・リード・ラクウェル・ウェルチ、リチャード・チェンバレン、マイケル・ヨーク、フランク・フィンレイ、クリストファー・リー、ジャン・ピエール・カッセル、ジェラルディン・チャップリン、チャールトン・ヘストン、サイモン・ウォード、フェイ・ダナウェイなど。デラックスカラー、70ミリ。

1974年製作/イギリス
原題または英題:The Three Musketeers
配給:20世紀フォックス
劇場公開日:1974年4月27日

ストーリー

一六二五年頃。ガスコーニュ生まれの若者ダルタニアン(マイケル・ヨーク)は、銃士を志し、パリに旅立った。パリに着いたダルタニアンは、銃士の隊長トレビュ(G・ウィルソン)を訪れ、衛兵の口を見つけてもらうことを依頼した。その帰り道、銃士の一人アトス(オリヴァー・リード)と衝突し、決闘しなければならなくなってしまった。悪いことは三度あった。ダルタニアンは誇り高き銃士、ポルトス(フランク・フィンレイ)、アラミス(リチャード・チェンバレン)とも、それぞれ時間こそ違え、同じ日に決闘しなければならなくなってしまったのである。ダルタニアンがアトスと決闘するために、約束の時間にカルメル派修道院へ行くと、そこにはアラミスとポルトスもいた。いざ決闘が始まろうとしたとき、五人の枢機卿側の衛兵が現われ、アトス、アラミス、ポルトスの三銃士に挑戦した。最初、ダルタニアンはこの乱戦を見物していたが、やがて三銃士に助太刀して五人を散々な目にあわせた。この事件がきっかけで、ダルタニアンは三銃士の仲間入りするようになった。やがてダルタニアンは、ボナシュー(S・ミリガン)の家に下宿することになり、彼の美しい妻コンスタンス(ラクウェル・ウェルチ)に一目惚れしてしまう。 その頃、ルーブル・ガーデンでは、国王ルイ十三世(ジャン・ピエール・カッセル)、リシュリュー枢機卿(チャールトン・ヘストン)、秘かにパリへやってきたイギリス首相バッキンガム公(サイモン・ウォード)が顔を揃えていた。陰謀家のリシュリュー卿は、バッキンガム公が清教徒をそそのかして反乱を起こそうとしていると、頭の弱い国王を焚きつけた。その夜、枢機卿の間者ロシュフォール(クリストファー・リー)と衛兵がボナシュー家へ乱入、夫妻を捕えたが、コンスタンスは首尾よく逃げ帰り、ダルタニアンに助けられた。この事件がきっかけで、ダルタニアンはバッキンガム公と国王の妻アン王女(ジェラルディン・チャップリン)の情事を目撃してしまう。その場で、アン王女は愛のしるしだといってバッキンガム公に十二個のダイヤをちりばめた首飾りを手渡した。そしてバッキンガム公はイギリスへと帰っていった。これと殆んど時を同じくして、二人の情事は枢機卿の耳に入り、国王の権威失墜を望む彼は、腹黒いイギリスの貴婦人ウィンター(フェイ・ダナウェイ)に、バッキンガム公が持っていったアン王女の首飾りのダイヤ二個を抜き取るよう命じた。早速ウィンターはその美しい容姿にものをいわせてバッキンガム公を篭絡し、二個のダイヤを盗み出してパリへ戻ってきた。機が熟したのをみてとった枢機卿は、女王のための舞踏会を計画、会には国王が贈った十二個のダイヤをちりばめた首飾りをつけてくるようアン王女に告げた。途方に暮れた王女は、コンスタンスに助けを求め、ダルタニアンと三銃士が協力を申し出た。かくして、召使いのプランシェをふくめた五人は馬上の人となり、ドーバー海峡を目指してまっしぐらに駆けだした。道中、枢機卿の妨害はあったものの、ポルトス、アラミス、アトスの犠牲的活躍によって、ダルタニアンはバッキンガム公に会うことができ、来意を告げた。公は大急ぎで抜き取られた二個のダイヤと同じものを作らせ、ダルタニアンに託した。そして、ダルタニアンと三銃士は舞踏会の開かれる日、パリに入った。ここでも枢機卿は最後のあらゆる妨害をこころみたが、ダルタニアンと三銃士は剣にものをいわせ、あるいは奇策をもちいての大活躍。首飾りは無事コンスタンスに渡ることができた。アン王女が首飾りをつけて舞踏会に現われると、いとも満足気に国王が迎えた。これを見て枢機卿は自分の完敗であることを悟った。ダルタニアンはやがて銃士に叙せられた。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第32回 ゴールデングローブ賞(1975年)

ノミネート

最優秀作品賞(コメディ/ミュージカル)  
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映画レビュー

5.0フェンシングの殺陣

2023年6月10日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

大昔w、何曜日ロードショーだったか、水野晴郎さんの解説でテレビ放映されて、見終わった頃に、「ダルタニアンかっこいい♡」と子供の私に印象を残した作品。
配信されていたので懐かしくなって再見したところ、いわゆる「血湧き肉躍る」ようなアクションの連続で、オープニングを始めフェンシングの殺陣がかっこよく、衣装やセットも素晴らしくて見応えがあった。
アトスが大人の渋さと哀愁があって良いし、アラミスもエレガントで素敵。「ショーシャンクの空に」のポスターのラクエル・ウェルチのコンスタンスも、フェイ・ダナウェイのミレディも魅力的だった。王妃役はチャップリンの娘さんとのこと。確かに面影があった。

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SpicaM

3.0豪華な衣装とキャスティングが見所のお遊び映画

2021年12月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

豪華な衣装と贅沢な配役が見応えある娯楽作品。チャールトン・ヘストンとフェイ・ダナウェイが悪役を演じるのが異色で面白い。個性派ベテラン俳優に囲まれたマイケル・ヨークが弱いのが惜しい。一番の見所は、ダナウェイとラクウェル・ウエルチの女の闘い。リチャード・レスター監督らしい真剣なお遊びイギリス映画になっている。コメディ映画として気楽に楽しめるが、このイギリス映画のユーモアにもっとキレが欲しいと思った。

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Gustav