ポーラの涙

劇場公開日:

解説

ガラスのように透明な非現実的少女をめぐり展開されるファンタジック・ミステリー。製作はフランスの女流プロデューサーのマグ・ボダールで、前作「めざめ」同様、ミシェル・ドヴィル監督とコンビを組んだ。脚色はニナ・コンパネーズとミシェル・ドヴィルの共作、台詞はニナ・コンパネーズ、撮影はクロード・ルコントがそれぞれ担当。出演は新人エバ・スワン、「フィフィ大空をゆく」のフィリップ・アブロン、「パリは燃えているか」のブリュノ・クレメール、その他ミシェル・デュショソワ、アレクサンドラ・ステュワートなど。

1969年製作/フランス
原題または英題:Bye Bye Barbara
配給:パラマウント
劇場公開日:1970年6月13日

ストーリー

パリの新聞のスポーツ記者ジェローム(F・アブロン)はある夜、不思議な女の子に出会った。緑色の瞳をもったその少女はジェロームの部屋までついてきた。彼女をベッドに寝かせたジェロームは、その首のクサリのプレートに、ポーラと刻まれてあるのを見た。翌朝ポーラ(E・スワン)を置いて出社したジェロームは、社会面に、彼女の写真がのっているのを見て驚愕。“富豪ユーゴ・ミケリの令嬢行方不明”。急いで帰宅したが、彼女は姿を消していて、彼は逆に二人の男にミケリ(B・クレメール)のところへ連れていかれてしまった。軟禁をとかれ社に戻ったジェロームはポーラが、自動車事故で死亡したという記事を読んだ。不審に思った彼は、社会部のディミトリ(M・デュショッソワ)に事故の詳細を聞いた後、さっそく捜査を開始。そして、ポーラが先妻のつれ子であることと、彼女にかけられた三億フランの保険金をミケリが受けとることになっていることをつきとめた。しかし、彼には大金持のミケリが、たった三億フランのため娘を殺すとは思えなかった。その日、ラグビー試合中継のテレビカメラが、ポーラの姿をとらえた。競技場へ向ったジェロームを、一通の手紙がまっていた。その指定の場所に彼が出かけると、ミケリの妻エーブ(A・ステュワート)が待っていた。しかし、それはジェロームにかけられた最初の罠だった。彼女からあずかった札束のため、彼は警察の訊問をうけた。しばらくたってそのエーブから謝罪の電話があり、ポーラに会わせる、と言って来た。しかし、約束の別荘にジェロームがついた時、そこに在ったのはエーブの死体であった。殺人の嫌疑をかけられた彼は編集長の家にかくまわれた。この容易ならぬ事態に、ディミトリも友人エテルー警部(J・ドウストープ)とともに、ミケリを、徹底的に洗いはじめた。捜査の網の目にとらえられたのは、やはりミケリであった。彼は先妻の子ポーラの保険金目当てに擬装事故をしくみ、それをかぎつけたエーブをも、殺してしまったのだ。すべての疑惑がとかれ、自由の身になったジェロームだったが、その彼の前から、無事だったポーラはまたも姿を消した。ファンタジックな想い出を残して……。

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