ブラッド・シップ(1927)

解説

ノーマン・スプリンガー氏作の小説を映画化したもので、フレッド・マイトン氏が脚色し「滅び行く民族」「白馬王国」等と同じくジョージ・ビー・サイツ氏が監督した。主役は「ビッグ・パレード」「支那の鸚鵡」等出演のホバート・ボスウオース氏が勤め、「操り人形糸違い」「怒号する天地」等出演のジャクリーン・ローガン嬢と、「オール持つ手に」出演のリチャード・ブレーン氏とが共演するほか、ウォルター・ジェームズ氏、フレッド・コーラー氏、ジェームズ・ブラッドベリー氏、アーサー・ランキン氏等が助演している。

1927年製作/アメリカ
原題または英題:The Blood Ship

ストーリー

帆船『金枝号』の船長スウオープは彼を知るほどのあらゆる水夫たちから蛇蝎の如く忌み嫌われていた。スウオープと彼の片腕たる一等運転士フイツツギポンスとの水夫たちに対する野獣の如き暴力と残虐との故に『金枝号』は『流血船』と呼ばれ、何処の港に於いても水夫たちは避けて誰一人進んで乗り組む者はなかった。ある時「流血船」が桑港に投錨した折に、編み物屋の瑞典人と呼ばれている水夫周旋業者が営んでいる水夫専門の宿泊所へ、スウオープ船長の船に乗りたいと申し込んだ男があった。この男はジエームス・ニユーマンといい、十数年前スウオープのために最愛の妻と幼い娘とを奪われた男であった。『金枝号』乗り組み希望の水夫がもう一人出て来た。それはジョン・シユリーヴという若者で彼はスウオープ船長の娘といわれているメリーの傍らにいたいばかりに乗船したのだった。しかしメリーが船長の娘ではなくニユーマンの子であることは知る者はなかった。この二人のほかはフイツツギポンスが『瑞典人』の助力を得て誘拐した船員だった。出帆すると共に船は暴力に支配された。船長はニユーマンを認めて彼を監禁した。ニユーマンはメリーがわが子であることを知った。船長とフイツツギポンスの暴力に堪えかねて船員たちは暴動を起こした。ニユーマンはジョンとメリーとに助け出せれた。やがて船長とニユーマンとの激しい争闘が開始さえた。船長が水夫を酷使するための苔をニユーマンは手にして船長を打ちのめした。そして最後に船長を海中に投じてニユーマンは復讐を遂げた。地獄船はかくて港に帰港した。最早をれは地獄船ではなくジョンとメエリイとの結婚式が、誘拐されていた牧師の司会で行われる幸福の船として満帆に追い風を受けて。

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