逃げる男
解説
「第3の男」「ハバナの男」のキャロル・リードが製作・監督したサスペンスドラマ。アメリカ探偵作家クラブ最優秀長編賞候補、シェリー・スミスの「逃げる男のバラード」を英国の劇作家ジョン・モーティマーが脚色、「第3の男」「エル・シド」のロバート・クラスカー、音楽は「落ちた偶像」のウィリアム・オルウィンが、それぞれ担当した。出演は、「影なき狙撃者」のローレンス・ハーヴェイ、「追跡(1962)」「酒とバラの日々」のリー・レミック、「或る種の愛情」のアラン・ベイツ。
1963年製作/アメリカ
原題または英題:The Running Man
ストーリー
レックス(ローレンス・ハーヴェイ)が生命保険の詐欺を計画したのは、かつて自分の輸送機事故のとき、保険料の払い込みが2日遅れたことを盾に支払いを拒絶されたことによる。5万ポンドの生命保険を自分にかけ、グライダーの事故を装って海中へ突っ込んだ。保険金を受け取っても国内に留まることは危ない。受取人の妻ステラ(リー・レミック)がスペイン旅先で受けるようにする。彼は一足先に発って彼女を待つ。レックスはあるカフェで拾ったパスポートを利用してオーストラリアの富豪になりすまし、金髪に染め、口ひげさえたくわえてステラでさえ、見間違うほどになっていた。そして保険金は受け取った。あるカフェでステラが夫を待っていると、保険会社の代理マドックス(アラン・ベイツ)が現れ、大変驚く。レックスはマラガを去る方が良いと考え、海岸町のホテルに移った。ところがそこにもマドックスの姿がある。マドックスはステラに魅れている様子だ。自然に装うのが得策だ。3人はいつも一緒に行動した。だが、マドックスの2人を観察する目は厳しくなり、ステラはその緊張に耐えられなくなった。2人はマドックスが何を企んでいるのか彼が大切にしている手帳には何を書き込んでいるのか、あるいは彼の方が“ゆすり”を考えているのか‥ある日、ドアが僅かに開いていたのを幸い、ステラはマドックスの部屋に彼の秘密を探るため忍び込んだ。だが、マドックスに見つかってしまった……。
スタッフ・キャスト
- 監督
- キャロル・リード
- 原作
- シェリー・スミス
- 製作
- キャロル・リード
- 撮影
- ロバート・クラスカー
- 美術
- John Stoll
- 音楽
- ウィリアム・オルウィン
- 編集
- Gert Bates