水曜ならいいわ
解説
マリエル・レズニックのブロードウェーのヒット劇を「カサブランカ」のジュリアス・J・エプスタインが製作・脚色、これが第1回作品のロバート・エリス・ミラーが監督した喜劇。撮影はハロルド・リップステイン、音楽はジョージ・ダニングが担当した。出演は「獲物の分け前」のジェーン・フォンダ、「マシンガン・シティ」のジェイソン・ロバーズ、「猛犬ご注意」のディーン・ジョーンズ、ローズマリー・マーフィーほか。
1967年製作/アメリカ
原題または英題:Any Wednesday
ストーリー
毎週水曜日はジョン・クリーブス(ジェイソン・ロバーズ)にとって、唯一の楽しい日だった。100万長者の彼は、若くて美しい女性エレン・ゴードン(ジェーン・フォンダ)を囲っていて、毎週水曜日には、あるアパートの“重役室”と称する彼女の部屋を訪れることになっていた。ところがある日、その“重役室”にクリーブスの子会社を経営している青年キャス(ディーン・ジョーンズ)が、クリーブスに用があって、突然現れた。彼は彼女のアパートをクリーブスの仕事部屋と信じて疑わず、立ち去ろうとしなかった。ところがそこへクリーブスの妻ドロシー(ローズマリー・マーフィー)が夫を探して訪ねて来た。幸いクリーブスはいなかったからよかったもののエレンはドロシーを見て失神してしまった。するとエレンをキャスの奥さんと思っていたドロシーは彼女を、懸命に介抱した。しかしエレンはいても立ってもいられぬ思いで、ついに部屋を飛び出した。そして、彼女を追って来たキャスにクリーブスとの関係をあらいざらい白状したあげく、この窮状からのがれたい一心でキャスに結婚申込みまでやってのけた。キャスがエレンの部屋でシャワーを浴びている時だった。おりあしくクリーブスが顔を出した。その後を追うようにドロシーの御入来だ。エレンの頭の中は大混乱をきたした。エレンをすっかり気に入っていたドロシーは、エレンの困惑をよそに、エレンとキャスを夕食へ招待したのだった。その夜、レストランを出たクリーブスは、ドロシーをまいてエレンを訪ね、亭主きどりのキャスを追い出した。彼は本気でエレンとの結婚を考え始めたようだった。エレンの胸は喜びでふくらんだ。そんな時、ドロシーがエレンをクリーブス邸に招いた。訪ねてみるとエレンが期待していたような家庭的ムードはなく、望んでいたかわいらしい子供のかわりに、大学生のひげづらがいて、がっかり、しみじみ自分とクリーブスの年の違いを感じるのだった。今度はエレンがドロシーを招待した。そこへクリーブスがひょっこり現れ、雑談に花を咲かすうち、夫妻はどうしたことか熱いラブ・シーンを展開しはじめた。憤慨したエレンはキャスを呼び出し、負けじと対抗したがクリーブスはエレンをそっちのけで、帰宅するドロシーを追っかけた。するとドロシーがクリーブスに皮肉をこめて行った。「水曜日ならいつでもいらっしていいわ」と。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ロバート・エリス・ミラー
- 脚本
- ジュリアス・J・エプスタイン
- 原作戯曲
- マリエル・レズニック
- 製作
- ジュリアス・J・エプスタイン
- 撮影
- ハロルド・リップステイン
- 音楽
- ジョージ・ダニング
受賞歴
第24回 ゴールデングローブ賞(1967年)
ノミネート
最優秀主演女優賞(コメディ/ミュージカル) | ジェーン・フォンダ |
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