ラブ・レター(1945)

劇場公開日:

解説

新人スター中の白びといわれる「バアナデットの歌」「白昼の決闘」のジェニファー・ジョーンズと「疑惑の影」「恋の十日間」のジョセフ・コットンが主演する映画で「嵐の青春」「ラインの監視」のハル・B・ウォリスが製作した1945年作品。クリス・マッシーの小説をエイン・ランドが脚色し「恋の十日間」「悪魔の金」のウィリアム・ディーターレが監督に当り、「ブタペストの動物園」「白昼の決闘」のリー・ガームスが撮影監督を担任している。助演者はイギリス映画がら来たアン・リチャーズ「愛のあけぼの」のセシル・ケラウェル「情熱の航路」のグラディス・クーパー「真夏の夜の夢」のアニタ・ルイズ、ロバート・サリーらである。

1945年製作/アメリカ
原題または英題:Love Letter
劇場公開日:1948年5月

ストーリー

イタリアの戦線で英軍将校アラン・クイントンは、戦友ロジャー・モーランドに頼まれて、ラブレターを何度か書かされた。相手はロジャーが将校舞踏会で知り合ったヴィクトリア・レミントンという女性であった。ロジャーが休暇で帰国する時、彼女と結婚しようかなというと、アランは激しく反対した。ロジャーの女性観とヴィクトリアの男性観が、余りに違いすぎることを知ってるからだった。その後アランは重傷を負い入院した。ロジャーの見舞状に明日ヴィクトリアと結婚するという追白を読んだ時、アランの心はくもった。半ば傷がいえると彼は本国の病院へ送還された。病院生活一年余りで、アランは退院して家に帰ったが、彼の人柄が出征前とは変わったのを、両親は寂しがった。アランを幼い頃から愛した伯母が死んで、遺産をしてベルトマーシュの田舎屋敷が彼に譲られると、彼は一人で住むことにした。アランの弟デレックは移転の前夜、ディリー・カーンスの夜会に兄を伴った。その夜ディリーの客として泊まることになったアランは、はからずもロジャー・モーランドが一年前に死んだことと、彼の妻となったヴィクトリアがディリーの親友であったことを聞いて、ふしぎな縁に心を動かされるのだった。ベルトマーシュに移り住んだアランは、25マイル隔てたロングリーチののメドウ・ファームを訪ねた。そこは彼はイタリアで書いた手紙の宛名の場所だったが、留守番がいるだけだった。アランはロンドンにディリーを訪ねると留守で、シングルトンという女に会った。この間の夜会の折りに紹介された女だ。帰宅したディリーはシングルトンを遠ざけて話した。シングルトンはビートリス・レミントンがカナダへ行った時、拾って来た孤児でヴィクトリアと名付けられ、ディリーを唯一の友として育ったのだった。彼女のロジャーとの結婚をビートリスは反対したが、果たして結婚は失敗だった。ある夜ヴィクトリアが手紙の束を出して読んでいると、ロジャーはそれを暖炉に投げ込み、拾おうとするヴィクトリアをロジャーはなぐりつけた。彼女が気がつくと、ロジャーは背を刺されて即死し、次の部屋には半身不随となり口のきけなくなったビートリスが倒れており、彼女自身は幼児の記憶しかないシングルトンであった。そして一年の禁固刑を終えて出たシングルトンを、ディリーが保護しているーこの話しを聞いたアランはシングルトンを愛し、彼女もまたアランを愛した。アランはビートリスの許可を得て彼女と結婚し、ベルトマーシュに住んだ。幸福な幾月かが過ぎたある日、庭でいちごをつんでいたシングルトンは、赤い果汁を見て血と叫んだ。記憶を半ば回復した彼女は、メドウ・ファームに赴いた。そこにはビートリスが口が利けるようになり、帰っていた。ロジャーを刺殺したのはビートリスであった。そしてアランこそロジャーの手紙を書いた男であると、全く記憶を回復したヴィクトリアは悟った。暗雲はれて、アランとヴィクトリアに真の幸福が訪れた。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第18回 アカデミー賞(1946年)

ノミネート

女優賞 ジェニファー・ジョーンズ
作曲賞(ドラマ/コメディ) ビクター・ヤング
美術賞(白黒)  
主題歌賞
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