4人の姉妹

解説

ロング・アイランドのとある田舎町で音楽教師をしているアダム・レムブには4人の娘があった。エマ、ケイ、シア、アンの姉妹は、父と伯母のエッタに育てられて年頃の娘になった。ケイは歌が好きで声楽家になる志望を持ち、長女のエマは落ちついた内気な娘で、町の青年アーネストが彼女に恋をしている。シアはベン・クロウリーという45歳の富裕な男と親しくなり、彼と結婚して楽な生活を送ろうと考えているし、末娘のアンは美しく快活な娘である。父の旧友の息子でジャズ作曲家のフェリックス・ディーツがこの一家に寄宿することになった。明るい彼の性格は、この平和な一家を一層楽しくしたが、4人の娘たちは4人とも皆いつしか彼に恋慕の情を寄せるようになった。中でもエマとアンと深く彼を愛していた。フェリックスは作曲の懸賞に応募することになり、彼の友人で失業している編曲家ミッキー・ボードゥンを招いて彼に編曲を委ねた。ミッキーは虚無的な性格破産者であったが、いつしか心の奥でアンを愛するようになる。父の誕生日に祝いの席で、フェリックスはアンとの婚約を発表した。3人の姉は喜びの中にも苦しさを感じ、ケイは音楽の修業にフィラデルフィアへ行く決心を、シアはベンと結婚する決心をした。しかしエマの心は慰められない失恋の悩みに一杯であった。アンはそのことをミッキーに聞かされると、姉のために身を引く決心をした。予定された結婚式の席へアンはついに姿を見せず、ミッキーと結婚してニューヨークへ行くと電報が来た。フェリックスは傷心を抱いてその家を去った。アンの結婚生活は不幸だった。そして次の降誕祭に2人が父の家を訪れると、アンの心尽くしにもかかわらず、エマはアーネストと幸福な結婚生活を送っていた。作曲家として売出したフェリックスは今も独身で、一家の集まりに出席していた。ミッキーは停車場まで彼を送って行った。フェリックスはアンが金に困っていることを知り、別れ際にミッキーに金を渡して汽車に乗った。ミッキーは雪の夜道を猛烈なスピードで車を走らせた。病院からの報せで駆けつけると、負傷したミッキーはアンの顔を見たままで息を引取った。そして再び春が来た。声楽家として成功したケイが帰宅して、父と娘たちがシューベルトの『セレナーデ』を仲よく合奏している時、扉に人の来た気配がした。アンは駆けて行った。そこにはフェリックスが来ていたのである。

1938年製作/アメリカ
原題または英題:Four Daughters

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