ナンバーワン物語

劇場公開日:

解説

体力的、年齢的限界にきたプロ・フットボール選手の栄光と挫折、男の孤独と哀感を鮮烈に描く。製作はウォルター・セルツァー、監督はトム・グリースで、ともに「ウィル・ペニー」のコンビ、脚本はデイヴィッド・モエシンジャー、撮影を「幸せはパリで」のミシェル・ユーゴー、音楽は「チザム」のドミニク・フロンティア、編集をリチャード・ブロックウェイ、衣装をリタ・リッグスがそれぞれ担当。出演は「大洋のかなたに」のチャールトン・ヘストン、「グラン・プリ」のジェシカ・ウォルター、「ひとりぼっちの青春」のブルース・ダーン、新人ダイアナ・マルダー、ジョン・ランドルフなど。イーストマンカラー、スタンダード。1969年作品。

1969年製作/アメリカ
原題または英題:Number One
配給:松竹映配
劇場公開日:1971年1月29日

ストーリー

〈ニュー・オリンズ・セインツ〉の花形スター“キャット”ことロン(チャールトン・ヘストン)は全米屈指のプロ・フットボール選手だった。彼にはファッション・デザイナーの美しい妻ジュリー(ジェシカ・ウォルター)がいたが、最近では、すっかりお互いの愛が冷め、事実上の別居状態が続いていた。花形スポーツ選手にスキャンダルは禁物で、夫婦間の不和がマスコミにでも知れたら大変である。そんなある日、友達のリッチー(ブルース・ダーン)の紹介でロンは知性的美人のアン(ダイアナ・マルダー)と知り合う。妻との不和や調子の悪いゲームを続けて、精神的にも肉体的にもいささか参っていた矢先のロンにとって、アンの新鮮さは実に魅力的だった。ところが、2人の仲をジュリーに知られると同時に、マスコミにも大スキャンダルとして公表されてしまった。弱り切った“キャット”に悪いことは重なり、本試合の前のゲームで膝を悪くし、マスコミから散々叩かれた。彼は飲みつけぬ酒を飲むことで悩みを紛らわせようとする。一方、妻のジュリーは、ロンが年齢的にもうプロ選手として限界にきていることを知っていた。だから、彼女にとっては、これからの安らかな生活を彼に考えてほしかった。だが、“キャット”の異名をとったロンにとって、一度昇った栄光の座は、あまりにも眩しいものだった。あっさり棄てきれるものではなかった。そして、ジュリーは夫を棄て、デザイナーとして新しい人生をスタートしようと決心する。今年の最大の呼びものの国際プロ・フットボール選手権大会の開幕である。傷心の“キャット”は膝に痛み止めの注射をうち、鉄の締め皮を巻いて出場することにした。彼にとって人生最後の賭けでもあった。選手紹介になると観客は騒然とした。たびたびのスキャンダルや調子の悪いゲームを知っていて怒鳴る者もいた。試合が始まった。両チームの猛烈な激突! タックル・トライの応酬! 刻々と時が過ぎた。タイム・アップ寸前、“キャット”は堅いスクラムを抜け、勝利へのタッチ・ダウンを狙った。だが相手チームの強力なディフェンスが、彼を地面に叩き伏せる。観衆は騒いだ。--しかし“キャット”は二度と動かなかった。一瞬静まりかえった競技場の中を、コーチのジム(ジョン・ランドルフフ)が彼に近づいていった…。(松竹映配配給*1時間45分)

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