月夜の出来事

劇場公開日:

解説

「エディ・フォイ物語」の製作ジャック・ローズ、監督メルヴィル・シェイヴェルソンのコンビが作ったロマンティック・コメディ。中年男とイタリア人娘をめぐる、ワシントンを背景にしたドラマがくりひろげられる。オリジナル・シナリオをジャック・ローズとメルヴィル・シェイヴェルソン自身が共同で書下ろし、撮影監督は「パリの恋人」のレイ・ジューン。音楽をジョージ・ダニングが編曲し、作詞ジェイ・リヴィングストン、作曲レイ・エヴァンスのチームが“ビン・バン・ボン”“あなたに抱かれて”の2曲を書いている。主演するのは「無分別」につぐケーリー・グラント、「楡の木陰の欲望」のソフィア・ローレンの2人。他に出演するのは「パリの休日」のマーサ・ハイヤー、新人ハリー・ガーディノ、エドワード・チアネーリ等。テクニカラー・ビスタビジョン。1958年作品。

1958年製作/アメリカ
原題または英題:House Boat
配給:パラマウント
劇場公開日:1959年1月11日

ストーリー

アメリカ政府の法律に関する仕事にたずさわり、ワシントンに事務所を開いている敏腕の中年男トム・ウィンストン(ケーリー・グラント)は、離婚していた妻が自動車事故で死んだことから、急に3人の子供を引きとることになった。ところが、狭い独身だった彼のアパートに引きとられた3人の子供たちは、敵意を示してなかなか彼になつこうとしなかった。ある晩、トムは3人を、アメリカに演奏旅行にきている、イタリアの管弦楽団を聞きにつれていった。この楽団の指揮者アルテュロ老人には、頭痛の種の、自由奔放な娘シンチア(ソフィア・ローレン)があった。トムが子供たちを演奏を聞きにつれていった日、シンチアは父の眼を盗んで街に飛び出し、これもその時、父のもとから飛び出してきていたトムの末っ児ロバートと知り合った。楽しく2人で遊びまわったあとでシンチアは、ロバートをトムのアパートに送りとどけた。これを見たトムはシンチアを女中にやとうことを申し出た。冒険好きのシンチアは、たちまちこれを承知した。その頃、狭い家の代わりに、従妹のカロリン(マーサ・ハイヤー)がトムに提供しようとしていたコッテイジが、輸送の途中で汽車と衝突してこわれてしまい、やむなく一家はポトマック河に浮ぶハウスボートに移り住むことになってしまった。ハウスボートにくらすシンチアに、イタリア系米人の道楽男アンジェロが目をつけた。一方トムも、従妹カロリンに求婚すべきかどうかに悩んでいた。シンチアは、そんな間にも、トムと子供たちの心を結びつけようと心を配って努力していた。そして、3人の子供たちも、そのために、トムを心からパパとして慕うようになった。やがて、ある月の美しい晩のこと、3人の子供たちは、突然新しい母親ができたことを知った。それは、彼等も大好きなシンチアだった。

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