大空港

劇場公開日:

解説

猛吹雪の国際空港と旅客機の中でくりひろげられる人間模様と恐怖のアクシデント。製作は「モダンミリー」のロス・ハンター、監督は「36時間」のジョージ・シートン、アーサー・ヘイリーの原作を「三十四丁目の奇跡(1947)」「喝采」のシナリオで2度のオスカーに輝くジョージ・シートンが脚色。撮影は「愚か者の船」のアーネスト・ラズロ、美術はアレクサンダー・ゴリッツェンとE・プレストン・エイムズ、セット装飾はジャック・D・ムーアとミッキー・S・マイケルズ、音楽を「キャメロット」の故アルフレッド・ニューマン、衣装を「イヴの総て」でオスカーを得たイーディス・ヘッドがそれぞれ担当。出演は「泳ぐひと」のバート・ランカスター、「5枚のカード」ディーン・マーティン、「ペンチャー・ワゴン」のジーン・セバーグ、「経験(1969)」のジャクリーン・ビセット、「暴力脱獄」のジョージ・ケネディ、「追想」のヘレン・ヘイズ、「駅馬車(1965)」のヴァン・ヘフリン、「経験(1969)」のバーバラ・ヘイル、「白昼の死刑台」のダナ・ウィンター、それに舞台の名優バリー・ネルソン、モーリン・スティプルトンなど。テクニカラー、トッド・AO・70ミリ。1970年作品。

1970年製作/アメリカ
原題または英題:Airport
配給:ユニヴァーサル
劇場公開日:1970年4月25日

ストーリー

アメリカ中西部地方を襲った30年来の猛吹雪のため、リンカーン国際空港は痛烈な打撃をうけていた。空港のジェネラル・マネージャーのベーカースフェルド(バート・ランカスター)は、トランス・グローバル航空旅客係のタニア(ジーン・セバーグ)の援助をうけ、空港の機能維持のため狂奔していた。このとき着陸に失敗した大型ジェット旅客機が主要滑走路に胴体を横たえてしまった。この致命的な事故の処理を、ベーカースフェルドは、トランス・ワールド航空の保安係主任パトローニ(ジョージ・ケネディ)に依頼した。このような事件の過程で、ベーカースフェルドは、派手好きな妻シンディ(ダナ・ウィンター)のいる冷たい家庭からの慰めをタニアに求めるようになっていた。一方、この空港からいましもボーイング707 機が飛び立とうとしていた。機長のデマレスト(ディーン・マーティン)と副機長のハリス(バリー・ネルソン)は、ともにベテランのパイロットだったが、主要滑走路がふさがれていることを非常に心配していた。デマレストはベーカースフェルドとは義理の兄弟であったが、強情な2人はそれぞれの立場を譲らず、事故機の処理について激しく言い合うのだった。このデマレストには、現在他人に言えない悩み事があった。妻のサラ(バーバラ・ヘイル)がいるにもかかわらず、スチュワーデスのグエン(ジャクリーン・ビセット)と恋仲になり、彼女に子供までできてしまったのである。そうこうしているうちに、いよいよローマ行きボーイング707 機が離陸することになった。このとき、ベーカースフェルドとタニアが気づいたにもかかわらず、密航常習の老婦人クオンセット(ヘレン・ヘイズ)が、まんまとこれに乗り込んでしまった。吹雪をついて機が離陸したあと、大変な問題が明るみに出た。イネス(モーリン・スティプルトン)という女が、彼女の夫D・O・ゲレロ(ヴァン・ヘフリン)が、彼女に生命保険金を残すため、爆弾を抱いたまま飛行機に搭乗したと告げてきたのだ。ゲレロは戦争中の傷のため精神に異常をきたしていたのだ。この恐怖の事実は、ただちに無電でボーイング707 に知らされた。機内はものすごい恐慌状態に襲われ、一度はクオンセット老夫人とグエンの働きで爆弾の入ったアタッシェ・ケースを奪い取ったが、すぐそれはゲレロの手に渡ってしまった。機長のデマレストは必死の説得にかかったが、突然トイレに駆け込んだゲレロは、爆弾を爆発させてしまった。その結果、ゲレロは惨死、グエンは重傷を負い、機体には大きな破損箇所ができてしまった。そして、機内の気圧は急速に低下、乗客たちは酸素不足に苦しみはじめた。デマレスト達は、ただちにリンカーン空港に引き返す処置を取り、遭難信号を受けた空港側も万全の準備体制を整えた。いまや陸と空との緊密なチームワークによる、救難作業が開始された。そして、パトローニが指揮する作業員たちの活躍で、事故旅客機が滑走路から除かれ、その一瞬後に、ボーイング707 機は、無事その巨体を空港に着陸させた。おのおのの生活背景の翳りをみせながらも、関係者たちの顔には、人生におけるひとつの苦しいドラマを終えたという、安堵感が一様に表われていた。(ユニヴァーサル配給*2時間17分)

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第43回 アカデミー賞(1971年)

受賞

助演女優賞 ヘレン・ヘイズ

ノミネート

作品賞  
助演女優賞 モーリン・ステイプルトン
脚色賞 ジョージ・シートン
撮影賞 アーネスト・ラズロ
編集賞 スチュアート・ギルモア
作曲賞 アルフレッド・ニューマン
衣装デザイン賞 エディス・ヘッド
美術賞  
音響賞  

第28回 ゴールデングローブ賞(1971年)

受賞

最優秀助演女優賞 モーリン・ステイプルトン

ノミネート

最優秀作品賞(ドラマ)  
最優秀助演男優賞 ジョージ・ケネディ
最優秀作曲賞 アルフレッド・ニューマン
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映画レビュー

4.5「エアポート」シリーズ第一作‼️

2024年5月9日
スマートフォンから投稿

楽しい

怖い

興奮

70年代ハリウッドで流行したパニック映画ブームを代表する傑作ですね‼️猛吹雪の空港を離陸した大型旅客機。実は爆弾男が乗り込んでいた・・・‼️空港総支配人、その恋人の接客係、保安主任、旅客機の機長、スチュワーデス、タダ乗り常習の老婦人、そして爆弾男と、様々な登場人物のドラマが空港と旅客機内で同時進行で描かれ、パニックのみならず優れた人間ドラマでもあります‼️ただ男女関係の人生模様よりも、メインの爆弾サスペンスの方が圧倒的に面白く、スチュワーデスに扮するジャクリーン・ビセットの活躍と魅力にはため息が出てしょうがない‼️

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共感した! 6件)
活動写真愛好家

3.0大は要らない

2021年12月5日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

2021年12月5日
映画 #大空港 (1970年)鑑賞

パニック映画ですけど登場人物それぞれにドラマがあり、人間模様としてもしっかりとした作品で、それを2時間でまとめてあり、よくできてました

ただ、皆さん中年盛りなので金妻のようでもありますが

無賃搭乗なんて今なら絶対できないだろうな、あんな手口

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とし

3.5航空パニック映画の先駆け

2020年4月18日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル、TV地上波

飛行機事故の映画と云えば、1964年のラルフ・ネルソンの「不時着」しか知らないで観たので、この娯楽作品の作りに満足しました。ハリウッド映画大作に相応しいキャスティングが溜まらない。初見は中学生でしたが、ジャクリーン・ビセットの美しさに見惚れていたら、犯人の妻役のモーリン・ステイプルトンの演技にくぎ付けになり、作品よりこのステイプルトンが忘れられなくなる。舞台が本流の映画はゲスト出演が多く、後に「インテリア」で或る程度満足したが、もっともっと彼女の演技が観たかった。

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Gustav

4.0パニック映画ではございません。

2019年6月29日
Androidアプリから投稿
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もーさん