大海の底

解説

「曠野に叫ぶ(1930)」「海の復讐」のジョージ・オブライエンが主演する映画で、ジェームズ・パーカーの原作を「最後の一人」のダドリー・ニコルズが脚色し、台詞を付し、「河上の別荘」「最後の一人」のジョン・フォードが監督し、「河上の別荘」「哄笑の世界」のジョセフ・オーガストが撮影した。助演者は舞台から来たマリオン・レッシング、「河上の別荘」のウォーレン・ハイマー、「哄笑の世界」「アリゾナ怪盗異聞」のモナ・マリス、ウォルター・C・ケリー、「曠野に叫ぶ(1930)」のウォルター・マッグレイル、「屠殺者」のゲイロード・ペンドルトン、ウィリアム・コリアー・Sr.ナット・ベンドルトン、ラリー・ケント、ヘンリー・ヴィクター、ジョン・ローダー、フランシス・フォードなどの顔ぶれである。

1931年製作/アメリカ
原題または英題:The Seas Beneath

ストーリー

世界大戦たけなわなる頃、米国海軍にその武名を轟かしていたポップ・キングスレイは大西洋上に出没する独潜水艇討伐の命をうけ、商船に偽装せる囮船及び米潜水艦を率いて出発した。カナリヤ諸島の一なるテネリフェ島に来た時彼はアンナという女性に心魅かれたが、やがて彼女が独潜水艇長を兄に持つ身の上であり、しかも彼女自身ドイツのスパイであるということを発見して愕然とする。この時一行中のキャポット少尉はロリタなる女に麻酔剤を盛られ人事不省となったのでポップはキャポットを残して一行に出発を命じた。とり残されたキャポットは覚醒後、ドイツ側の燃料補給船に忍び入り放火を企てる。これは首尾よく成功したがキャポットは哀れ敵兵に見つけられて殺される。この燃料補給船にアンナの乗り込めることを知ったポップは直ちに補給船に近づき、渦中から彼女を救いかつ彼女の兄が指揮する潜水艇の現れるのを待った。ついに心待ちに待った独潜水艇は洋上に姿を現し、彼我の間に激戦が開かれたが、戦終わった時、ドイツの潜水艇及び米の偽装船は海底の藻屑となっていた。だが両艦の乗組員を残らず己が潜水艦に収容したポップは愛するアンナだけを解放してやる。祖国のためには飽くまで生死を辞せぬ彼女であったが、敵将ポップからこの寛大なる扱いを受けた時、その顔にはさすがに隠しきれぬ喜びと感謝の色が読まれた。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

映画レビュー

映画レビュー募集中!

この作品にレビューはまだ投稿されていません。
皆さまのレビューをお待ちしています。
みんなに感想を伝えましょう!

レビューを書く