新聞記者(1929)

解説

ニューヨーク・サン紙記者ウォード・ムーアハウス氏原作の舞台劇を「暴力団(1928)」のバートレット・コーマック氏が脚色、「最後の一蹴」「紅草紙」のミラード・ウェップ氏が監督したもので主役を勤めるウォルター・ヒューストン氏を始め出演者は全部舞台俳優である。妖婦役のケイ・フランシス嬢は「曲線悩まし」に出演している。撮影は「壁の穴(1929)」「手紙」のジョージ・フォルシー氏が担任した。

1929年製作/アメリカ
原題または英題:Gentlemen of the Press

ストーリー

新聞記者として敏腕の聞え高いウィックランド・スネルは財界に身を投じてから25年1日の如く寝食を忘れてその天職とする激務に粉骨砕身の働きをしていた。そのためにスネルは娘のドロシーが生まれた時も最愛の妻が死んだ時も職務のために百方奔走していて帰宅することが出来なかった。そんなわけで多忙な彼はドロシーが遠方に遊学しているために一層世間並みの父親のように可愛い娘をかまってやることすら出来ないうちに、数年の月日が流れてドロシーは学校を卒業し、テッド・ホウリーという青年と結婚して父親スネルの許へ帰って来た。彼は今までドロシーのために何一つ親らしいことをしてやれなかったのを遺憾とし、娘の幸福のため終世の天職と思いさだめていた新聞記者をやめてある事業家の許で宣伝部長として働くことにした。彼は記者時代よりも裕福な生活ができるようになり、娘婿のテッドも同じ店に就職させた。またスネルは記者時代に知り合いとなったミラ・メイという女を秘書として雇い入れたが、妻を失って以来永く孤独な生活をしていた彼は遂にミラを情婦にした。ところが淫奔なミラは若いテッドを誘惑するのでスネルは苦悩し始めた。そのうちに彼は社長と衝突して辞職し、再び新聞記者となった。彼はまた以前の如く熱心に働いた。出産のため入院していたオロシーが産後の肥立ちが悪く危篤に陥ったとの知らせが来た時も、寸秒を争う大切な仕事のため手が放せず病院に見舞いに行くことも出来なかった。そして最愛の娘の臨終にさえ間に合わなかったのである。

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