上海

解説

「十字軍」「野性の叫び(1935)」のロレッタ・ヤングと「白い友情」「心の痛手」のシャルル・ボワイエエが主演するウォルター・ウェンジャー作品。「暗夜行路」「キャバレエの鍵穴」のジーン・タウン、グレアム・ペイカー組が「白い友情」のリン・スターリングと協力して原作脚色し、「盲目の飛行士」「わたしのすべてを」のジェームズ・フラッドが監督に当たり、「生活の恋愛」「泰西侠盗伝」のジェームズ・ヴァン・ツリースが撮影している。助演者は「彩られし女性」のワーナー・オーランド、「海を嫌う船長」のフレッド・キーティング、「西班牙狂想曲」のアリソン・スキップワース、「紅雀」のチャールズ・グレイプウィン等の面々である。

1935年製作/アメリカ
原題または英題:Shanghai

ストーリー

バーバラは伯母が危篤だとの急報で米国から上海へやってきた。上海の埠頭に着いたとき、彼女は人品卑しからぬ白人の"苦力"を見た。彼が巡査に追い払われたとき落とした十字架を彼女は拾っていた。伯母の病気は嘘の知らせだった。伯母は彼女を金持ちの青年トミィと結婚させる積もりで呼び寄せたのである。トミィはバーバラの幼友達で善良な男だが、彼女は愛していないのでそれを断って、早く帰国しようと思っていた。しかし神秘とロマンスの都市上海では不思議な運命が待っていた。あの日の"苦力"ドミトリ・コスロフはハーフだった。父は帝政ロシアの貴族、母は満州貴族の娘だった。母の死後、病の父を養って彼は"苦力"にまでなりくだった。父はロシアへ帰れる日を唯一の望みにしていたがついに他界した。自由の身となったドミトリは父の親友であり中国財界の大立て者ラン・シンの世話で銀行に職を得た。ある日彼はトミィ・シャーウッドという客に5万弗の手形を届けに行き、そこでバーバラにあった。 彼女は"苦力"姿のドミトリを覚えていた。拾っておいた十字架を示されてドミトリも自分の身の上話をした。ただ、ハーフだという事だけは話せなかったのである。トミィに頼まれて5万弗を株に投資した際、ドミトリも自分の有り金全部で株を買った。それがうまく当たって、トントン拍子に手を広げドミトリはまもなく上海財界に打ってでた。彼はバーバラと深く愛し合うようになったが、ラン・シンは彼がハーフである事から、2人の結婚に強く反対した。バーバラの心を試すため一夜ドミトリは自宅に宴会を開き、大勢の客の面前でハーフであると告白した。客はたちまち反感を示して退席し、バーバラも帰ってしまった。失望したドミトリは仕事も放棄して奥地に逃避した。だが一旦は別れたものの愛情抑え難いバーバラは、女中1人を連れて彼の後を追って行った。危険な旅を続ける事何日かして、奥地の寺院でドミトリに出会った。元の無一文になったドミトリと上流社会から飛び出したバーバラと、2人はそこで永遠の愛を誓ったのである。

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