怪人カリガリ博士

劇場公開日:

解説

無声時代の「カリガリ博士」から博士だけを借りて「サイコ」のロバート・ブロックと精神病理学者でTVの製作者ロジャー・ケイが脚本を執筆、ケイが製作も担当した怪奇映画。撮影は「サイコ」のジョン・ラッセル、音楽はジェラルド・フリードが担当。出演者は「チャップマン報告」のグリニス・ジョンズ、「地獄へ片足」のダン・オハーリー、ディック・ダバロスなど。

1963年製作/アメリカ
原題または英題:The Cabinet of Dr. CALIGARI
配給:20世紀フォックス映画
劇場公開日:1963年8月23日

ストーリー

ジェーン・(グリニス・ジョンズ)は自動車がパンクしたため助けを求めて人里離れたカリガリ博士の邸にたどり着いた。彼は邸に彼女を泊め、さらにそこから出られないことを気づかせた。邸にはポール(ダン・オハーリー)という博士に雇われている医師、クリスチン(コンスタンス・フォード)、ほかに客人男女、カード好きな夫婦者、マーク(ディック・ダバロス)という美青年など、彼も邸に捕らわれの身らしい。様々な手段を使って逃げ出すことを考えるが、すべて失敗、ついにジェーンはカリガリ博士と対決する以外邸から出る手のないことを知った。ところが、この邸、実は精神病患者の収容所であり、カリガリ博士という、アブノーマルな男、ジェーンの入浴中を覗いたり、鞭打を冷笑で見ているような人こそ医師ポール自身であり、彼をとりまくすべての人物も狂人であったのだ。ジェーンとて例外ではなく、自動車事故でカリガリ邸を訪れたという妄想によったものであった。ポールは実は彼女自身の子供であり、ジェーンは自分の子供を愛しさえしたのだ。やがて彼女の顔が本来の年老いた醜さに戻ったとき、その妄想は終末を告げ、彼女の正気をみた。彼女は狂人から見事回復したのだった。ただ、そこには、常識で考えられなかった自分の姿を認めざるを得なかったのは、なんとも悲しいことであった。

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