エル・コンドル
劇場公開日:1971年12月25日
解説
アメリカ南北戦争直後の動乱のメキシコに、黄金をめぐって展開するアクション西部劇。製作はアンドレ・ド・トス、監督は「ブルー・マックス」のジョン・ギラーミン、スチーブン・カラバトソスのストーリーをカラバトソスとラリー・コーエンが共同脚色、撮影はアンリ・ペルサン、音楽は「ライアンの娘」のモーリス・ジャール、編集はウィリアム・M・ツィーグラーがそれぞれ担当。出演はジム・ブラウン、「夕陽のガンマン」のリー・ヴァン・クリーフ、「危険な道」のパトリック・オニール、マリアンナ・ヒル、アイアン・アイズ・コーディ、イモゲン・ハッサルなど。
1971年製作/アメリカ
原題または英題:El Condor
配給:フォックス
劇場公開日:1971年12月25日
ストーリー
政治家たちの権謀術数うずまく乱世のメキシコ。シャベス将軍は、メキシコ・シティの国庫に納められた莫大な黄金を権勢の具に用いんと企み、その黄金をエル・コンドルの砦に移して安全をはかりたいと進言した。監房のルーク(ジム・ブラウン)は仲間からこの耳よりな話を伝え聞き、脱走してエル・コンドルに向かった。途中ルークはめぐりあったジャルー(リー・ヴァン・クリーフ)と組んだ。小泥棒のジャルーは、黄金の山分けの代償にとアパッチの酋長サンタナ(アイアン・アイズ・コーディ)に掛け合い、100 人のインディアンを調達した。めざすエル・コンドルの砦にたどりついたルークとジャルーは、シャベス将軍の客人として杭の中に入ったが、将軍の情婦クローディース(マリアンナ・ヒル)に一目惚れしたルークの態度にシャベス将軍は怒り、2人を砂漠にうち込んだ岩にしばりつけ炎天にさらした。だがルークとジャルーはうまく脱け出し、兵に変装して砦内に潜入して給水塔爆破で機先を制し、休戦を申し入れた将軍との交渉にもちこんだ。しかし代表で交渉にあたったジャルーはルークを裏切り、私欲に走った。しかしジャルーは将軍にいっぱい食わされてしまった。将軍から受け取った延べ棒は金メッキの鉛だったのだ。ルークは裏切り者のジャルーを見放さず、新たな作戦を立てた。ある夜、闇に乗じたアパッチの一群が、エル・コンドルの砦壁をよじ登り始めた。気づいたクローディーヌは見て見ぬふりどころか、衛兵たちに媚態を示して注意を集め、その間に忍び寄ったアパッチに衛兵たちは皆殺しになった。次に火薬庫が爆破され、シャベス将軍は僅かの幕僚を従えて、ほうほうの態で逃げ出した。ルークにぞっこんのクローディーヌを仲間に加え、戦勝祝いが開かれ、酔乱の興の中、ジャルーだけは砦内に隠された黄金のことばかり考えていた。その時、サンタナが偶然、黄金のありかを発見したが、ジャルーに殺された。翌朝、酋長サンタナの死体が見つかると、アパッチたちはすべての協定は無効になったと断定し、馬と銃や、他の分捕り品を積んだ馬車を連ねて砦から出ていった。ルークとジャルー、そしてクローディーヌは黄金を手に入れたものの、運び出す手だてがない。そこへシャベス将軍が、新兵を引き連れて砦に帰ってきた。ルークとシャベス将軍は、無駄な戦いを避けるため1対1の決闘をしようと決意した。決闘の結果、ルークは重傷を負いながらも将軍を倒し、砦に戻った。今度はジャルーとの対決である。激しいガンファイトの末、ルークはジャルーを撃ち倒した。邪魔者をすべて倒したルークは、長い間、夢にまで見た黄金を手に入れた。しかし、彼は黄金を上まわる宝物も手に入れたのである。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ジョン・ギラーミン
- 脚本
- ラリー・コーエン
- スティーヴ・カラバトソス
- 原作
- スティーヴ・カラバトソス
- 製作
- アンドレ・ド・トス
- 撮影
- アンリ・ペルサン
- 音楽
- モーリス・ジャール
- 字幕
- 岡枝慎二