宇宙への冒険

劇場公開日:

解説

サンデー・イーヴニング・ポスト紙に発表されたエドモンド・クーパーの原作を「禁断の惑星」のシリル・ヒュームが脚色、M・G・MのTVショウにも携わったことのあるハーマン・ホフマンが監督した空想科学映画。撮影監督はハロルド・ウェルマン、音楽作曲・指揮をレス・バクスターが担当した。主演は、「友情ある説得」のリチャード・アイアー、TV出身のフィリップ・アボット、「傷だらけの栄光」のハロルド・J・ストーン、TV女優ダイアン・ブルースター。それに「禁断の惑星」に活躍したロボットのロビイ。

1957年製作/アメリカ
原題または英題:The Invisible Boy
配給:MGM
劇場公開日:1958年1月11日

ストーリー

メリノー博士(フィリップ・アボット)によって完成された万能電子頭脳が、数日後に控えた宇宙ロケット発射に貴重な資料を与えていた。そうした一日、博士は息子のティミー(リチャード・アイアー)の科学教育のためにと、この電子頭脳を見せるが、電子頭脳に話しかけられたティミー少年は、その暗示によって大変なチェスの名人となる。父博士とのゲームに勝ったティミーは、その褒美にロボットのロビイを玩具にしていいという許可をもらう。ロボットは主人であるティミーの命令通り働く。ティミーは早速ロボットに命じ無線操縦の凧を造らせた。ティミーは、この凧にに乗って飛ぼうとした。が、ロボットは意外にも命令を聞かない。主人の身に危険があると思えば服従しないという基本命令がロボットの体内に仕組まれているからである。業を煮やしたティミーは、ロボットを万能電子頭脳の前へ連れて行き、電子頭脳にロボットが自分の命令に従うようにしてくれと頼む。電子頭脳の働きでティミーの目的は達せられた。が、しかし、このときからロボットの本当の主人が電子頭脳に移ったことを少年は知らなかった。翌日ティミーはロボットが地上で無線操縦する凧に乗って飛ぶが、母親に見つかり大目玉。面白くないのでティミーはロボットに相談、透明少年になったりするが、ある日、万能電子頭脳が突如、機能を停止した。博士がやっと生き返らせるが、意外にも電子頭脳は、ティミーが誘拐され、電子頭脳内の核反応装置を取りはずすコンビネーション番号を教えなければティミーの命はないと博士を脅迫した。しかも、そのうち3人の政府要人が次々とロボットに襲われるという事件が起きた。こうした事件からメリノー博士は、電子頭脳が博士の命令に従わず、ロボットを手下にまず周囲の人間を自分の奴隷とし、ロケット発射で衛生軌道に乗り地球全体を征服しようと企んでいることを知った。一方そのころ何も知らぬティミーは、ロケットに乗り込み月世界旅行を夢みながらロボットの到着を待っていた。ロケット発射基地にロボットが現れた。これを阻止しようとする人々の集中砲火。しかしロボットは電子頭脳の命でロケットに悠々と乗り少年を連れ宇宙へ飛び立った。電子頭脳の部屋のテレビにはロケットの内部が映されている。電子頭脳はティミーとコンビネーション番号の引換えを再び博士に要求した。博士が拒否すると電子頭脳はロボットにティミー殺害を命じた。が、そのときロボットに基本命令がよみがえり、再びティミーの召使と化した。この一部始終を見ていた電子頭脳は自己の敗北を知り活動を停止した。

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