悪に咲く華

解説

「藪睨みの世界」「ハッピイ・デイス」のエドモンド・ロウが主演する映画で、 ドナルド・ヘンダーソン・クラーク原作の小説から「鉄骨エロ騒動」「最後の一人」のダドリー・ニコルズが脚色し、「最後の一人」「最敬礼」のジョン・フォードが監督にあたったもの。助演者は「悪漢の唄」のキャサリン・デール・オーウェン、「巴里見るべし」のマーゲリット・チャーチル、「藪睨みの世界」「最後の一人」のウォーレン・ハイマー、「鉄骨エロ騒動」のウィリアム・ハリガン、リー・トレイシー、フランク・アルバートソンその他でカメラは「四人の息子(1928)」のジョージ・シュナイダーマンが担任している。

1930年製作/アメリカ
原題または英題:Born Reckless

ストーリー

ルイズ・ベレッティは相棒ビッグ・ショットや一味とともに探偵「早耳」のブロフィーのため宝石泥棒の犯行で検挙された。だが彼等は今後行いを慎み軍隊に入ると約束したので地方検事は刑の執行を差し控えた。入隊したベレッティは訓練をうけているうち財産家の息子フランク・シェルドンと知り合い、仲良しとなる。シェルドンにはジョーンという妹があったが彼女はベレッティに会ってから彼にある慕わしさを感じ、やがて2人は恋仲となった。ヨーロッパ戦場に出征するやシェルドンは敵弾のため致命傷を受け死に臨んで妹ジョーンの将来をベレッティに頼んだ。無事本国に凱旋したベレッティはさっそくジョーンをたずねたが、彼は愛する彼女がすでに他の男と家庭を結んでいることを発見したのであった。ベレッティはその後、ナイトクラブをひらいた。彼の相棒だったビッグ・ショットは大罪を犯し長い牢獄生活の後、解放されたが一文なしとなっていたため、苦しまぎれにジョーンの子供を誘拐した。ジョーンは救いをベレッティに求めた。ビッグ・ショットと争うことは命がけの仕事にちがいなかったが、愛人ジョーンの悲しみを見ては黙っていられなかった。彼は意を決して承諾した。そこで彼はむかし出入りした巣窟に単身乗り込んで行き、ジョーンの子供を無事に救い出すことはできたが、その時重傷を負ってしまった。だが、悪党仲間の慣習上このままでは済まされないことをベレッティは知っていた。案の定、ビッグ・ショットは事件のケリをつけるべく彼に挑戦して来た。ナイト・クラブの一室に拳銃を擬しつつ2人が対峙した時、2人は初めてこの成り行きを後悔したのであった。だがすでに時は遅れていた。彼等は昔の友情を語り合うと同時に銃の引き金をひいた。ビッグ・ショットは即死し、ベレッティは深手を負った。そしてバーテンダーが気つけ薬の酒をとりに行っている間に息も絶え絶えになった体で室外に出て行ったベレッティは探偵オブライエンと「早耳」のブロフィーの手に捕らえられて行ったのであった。

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