永遠の0のレビュー・感想・評価
全621件中、61~80件目を表示
伝説を作るのは死んだ者ではなく、生き残った者が作り上げるのだということを再認識しました
実話もの。 なので、話がどうしても矮小化されてしまいます。 一言で言うと、実の祖父の生きざまを知ろうとする孫が聞き込みをして回るという話です。 しかしわずかの人数に聞いて回るだけ。それで祖父の生き方を知ったような気がした……というストーリー。 祖母役の井上真央さんの熱演は見事であるものの、それ止まりでした。 涙腺がゆるい周囲の人たちのすすり泣く声は聞こえますが、私としては、なぜこの話で感情移入できるのか、泣けるのか、まったく不思議です。 戦闘シーンにしても、けっこう映像を使い回していて、あれ、このシーン、さっきもあったぜ??? と、興ざめ。 CGの作成費用は高いから予算上やむをえず……なのでしょうけど、疑問でした。 史実では日米両軍とも艦船がうじゃうじゃいるはずなのに、映画に出てくるのは主に日本側の空母一隻だけ。 予算の関係かも知れませんが、これではいけません。 伝説を作るのは死んだ者ではなく、生き残った者が作り上げる作業ですから、その伝説の構築作業そのものとして観れば、たしかに成功していると思えるのですけど。 というわけで、私には「なんだかなー」という感じでした。
何故こんなに評価されているのか
結構前に見た。
感想は、ザ・日本映画って感じ。無駄なセリフや無駄な演出が多いし演技も過剰だし(特に三浦春馬)、CGもイケてないし。
小説は読んだことないけど、この映画ってどれくらい小説に添ってるのか気になる。
まず宮部という男は、徴兵で戦闘機に乗ってたのでは無く志願兵なのである。要するに職業軍人でしょ?にも関わらず、戦闘中に1人離脱して他の隊員を危険に晒す行為にはどうしても賛同出来ない。だったら他の職業に就けば良かったのでは。そんな人間が真珠湾攻撃のメンバーに選ばれたことも謎だし。
また、教え子が特攻に行って戦死していく姿を目の当たりにして自暴自棄になったとはいえ、戦闘機乗りが友軍を見捨てたりしてまで貫いた「生きて帰る=愛」という信念を放棄した理由も、何か附に落ちない。
宮部の立場と宮部が戦死した時点での戦況下では、宮部に特攻の強制は無かった。現に、後にヤクザになる男は宮部と同じく特攻機の護衛を担当しており、特攻にも志願しておらず、結果生き延びているわけだし。
宮部が特攻に志願した一つの理由として、整備不良の飛行機と交換することで、かつて命を救ってくれた若者(大石)の身代わりになったような描写だが、そんなの、その時大石は特攻せずに済んだだけの話で、そんな整備不良の飛行機に黙って乗せたら墜落死の恐れもあったし、仮に墜落死は免れて帰港できたところで、そもそも本人が特攻に志願している以上、翌日以降に別の飛行機で特攻に行く可能性が高いでしょう。
「僕はわざと整備不良の飛行機を君と交換して君を救ったんだ。君は生きて僕の嫁と娘を頼む」なんて、そんなメタメッセージ普通伝わりませんよ。
また、宮部の嫁には全く共感出来ない。戦争未亡人となって戦後を生きていく中で、夫の戦友(教え子)の大石に優しくされたことからやがて大石と再婚してしまう。これだけならまだいいが、あろうことか大石本人に対して「あの人が帰ってきたように感じました」なんて言ってしまう。
これは大石に対してめちゃくちゃ失礼で、宮部の残像として宮部の嫁と結婚した大石の人生ってなんだったんだろって思うし、もっと酷いのは宮部で、自分が死んでも自分の嫁と大石をくっつければ(大石と嫁に面識は無い)嫁と娘は安泰だろなんて、とんでもない自分勝手な考えでしょう。
戦争や特攻の現実を描いた日本映画は沢山あります。何故この映画がそこまで評価を得たのか、私には全く分かりません。
思ってたよりくどかった。大きな期待感を持って鑑賞したので期待値を下...
思ってたよりくどかった。大きな期待感を持って鑑賞したので期待値を下回る完成度にショックを受けた。この映画を初めてみたのは公開当初の中学1年生。その時は、本当に感動したし、めちゃくちゃ泣いた。特に最後のシーンの岡田准一の演技にはとても引き込まれてずっと忘れられないでいた。このコロナ禍の際久しぶりに見てみようと思ったが、前半部分、かなり突っ掛かる部分が多かった。映画全体を通じて、この映画の構成を完成させる上には必要なシーンであったのは分かった上で、現代のシーンのほとんどが見てられなかった。リアリティーのない演技、大袈裟なリアクション、あのコンパのシーンは果たして必要だったのだろうか?ただ人伝に聞いただけのおじいさんの話があれだけ主人公に影響を及ぼすことに違和感を覚えた。ただただ嫌悪感を抱くシーンが多く、所々集中して見れなかった。それでもやはり戦争を扱ってる映画とだけあり、後半シーンは胸にくる部分が多かった。特攻で死んでいった兵士たちの事を思うと、胸が苦しくなるし、あの時代に生きた人々達全員に同じようなドラマがあり、苦しんだのだろうなぁと思うと、戦争は絶対にやってはならないし、今の生活を何不自由なく送れている事に対して感謝を忘れず、日々邁進していこうと思わされた。妻や娘のために生きて帰りたい宮部が教え子達が特攻で死んでいく姿を見て本当に生きて帰っていいのか葛藤する場面には涙を流さずにはいられなかった。最後のシーンのあの何とも言えない表情はとても奥ゆかしく、色んな感情が相見えた上でのあの表情なんだなと、岡田准一の俳優力にまた圧巻された。
戦争は自己犠牲の強制
太平洋戦争の最大の被害者である若き特攻隊員の自己犠牲をドラマチックに描いた感動作。日本映画が漸く一方的な戦争批判の呪縛から解放された視点が興味深い。日本の陸海軍内部の構造不備が一番の問題であろうが、負ける戦争に突入した当時の日本人一人ひとりの責任が大きい。原作では戦争を煽った新聞社の責任を扱うが、映画はそこをカットしている。あくまで戦争に命を捧げる悲劇の物語になっている。ただ、山崎貴の過剰な演出が最期を台無しにしている。男の俳優は軍服姿になれば誰でも様になる。問題は、普段着の男優をどれだけ魅せるかに演出の是非がある。三浦春馬の演出に最も力を入れなければいけない映画なのに、単なる感情の絶叫ではそれを放棄したことになる。岡田准一、染谷将太の演技は素晴らしい。特に岡田准一のヒーロー像は唯一無二のカッコよさであった。
2時間の映画では、伝えきれない!
宮部久蔵は、なぜ特攻で死んだのか? なぜ臆病者と呼ばれ続けたのか? 孫の健太郎は、 真実を解き明かすべく、 久蔵の戦友たちと会い、 取材を重ねていく。 家族を思う気持ち… 教え子を特攻へ送り出す辛さ… 日本軍の人を人とは思わない戦略と言動… 戦時中と現代を クロスオーバーする中で、 当時の久蔵の気持ちに思いを馳せ、 幾度となく、涙する。 最初と最後の戦闘では、 特攻という、生きては戻れない死地、 であることを抜きにしても、 迫力満点のシーンに仕上がっている。 百田尚樹原作の長編小説を読み、 ドラマ版も映画版も見ると、 やはり、2時間程度の映画では、 この小説で伝えたかったことは、 伝えきれない!
宮部さんに会いたい。
戦争映画は、戦艦大和と2作品めです。 戦争時代に宮部久蔵という人がいた。 あの時代に命の大切さを訴えていた人です。 どんな事をしてでも帰って来ること。 家族は待っている。と あの戦争の時代にこのような考え方を持つひとがいたことが驚きでした。 岡田くんが宮部久蔵を上手に演じていて素晴らしかった。 今の平和な時代であれば普通の考え方なのにあの時代は許されない時代だった。 平和な時代が来ることを願っていた。 戦争のない平和な時代を生きている私達は戦争で亡くなった人たちの犠牲のもとに生きていることを知った。 この映画はCGの技術も凄い!と思った。CGなくしては作ることのできない映画だと思った。
戦争映画では無く架空戦記ドラマ。
戦争から目を背けたくなるような負の部分を全部取っ払ってお涙頂戴で薄めた戦争賛美に近い架空戦記の映画です。そういったモノとして観るのであれば王道のストーリー展開や泣かせる心理描写、映像面でも優れたVFX技術が駆使されていて星三つくらいの作品だと思います。しかし、これを原作者の百田直樹はじめ製作者側が戦争映画として作っているというのだからお笑いです。実際の戦争は戦争体験者の証言、手記、どれを見ても悲惨極まりないです。この映画を戦争映画として鑑賞し、高評価を付けている方々は実際の戦争とはどんなモノだったか、公文書を読み、自分で調べてみて欲しいです。戦争にヒーローはいません。戦争にかっこいいなんてありません。
百田尚樹の同名ベストセラー小説を、岡田准一主演、山崎貴監督のメガホ...
百田尚樹の同名ベストセラー小説を、岡田准一主演、山崎貴監督のメガホンで映画化。特攻を美化する訳ではないが、実際にその行動で亡くなられた方々を思うと、、いい作品でした。
山﨑貴初体験
邦画で戦争もの、おまけに「脚本:林民夫」と負荷多めの中、 原作読んでいたのでどうしても見たくなった。 やはりというか当然というか、原作以上の感動は無かったが、 作りとしては良かった。山崎貴監督作は見たこと無いが、 脚本も手入れしてるから思い通りにいったのではないだろうか。 割と原作に忠実なスムーズなテリング。 懸念してた某林氏の影は気にならなかった。 ただ長いね。エンドロール始まってすぐにトイレダッシュ! 同じ映像二度回しとか、ラスト前の回想とか要らないだろ。 絶対30分は短縮できるはず! 他では、宮部(岡田)が特攻に行く動機付けが弱いかな。 健太郎(三浦)が宮部を調べたくなる心境の変化も分かりづらい。 原作読んでたら分かるけど、この中だけの話だと「何で?」と思わないか? あとは、いつも戦争もので一番懸念してる戦闘シーン。 他の戦争映画では訳分からなくなるまでダラダラと流して間延びするが、 今回は端的に映していて退屈せずに済んだ。 今までの戦争映画の中では一番良くできてると思う。 この映画の卑怯なところは、 夏八木勲が出ていること。 もうこの人出てくるだけで涙涙。 しかもかなり語るんですよ。止めてよ、泣かせるの。 田中泯も良かった。彼が宮部を語るシーンが一番洪水だった。 「オレは若いヤツが好きでな…」名シーン。 橋爪功がちょっと元気すぎな気もしたが、 戦争体験者の役はどの人も良かった。
想いを受け継ぎ、繋いでいく
通常スクリーンで鑑賞。
原作読了後、祖父と一緒に映画館で観ました。
宮部久蔵(岡田准一)の抱く、「生きて必ず帰る」と云う想いの強さ。臆病者と罵られながらも、死んでお国のために殉ずることが美徳であると云う考えに支配された軍隊で、その想いを貫き通したことこそ本物の勇気だなと思いました。
しかし、一旦戦場から離れて、教官と云う立場になったことで、考えが揺らいでしまう。未来ある若者たちを十死零生の特攻へ送り出してしまったと云う後悔と自責の念に駆られ、まるで廃人のようになってしまいました。
生き残って家族の元へ帰りたい。だが、自分が見送った彼らの想いはどうなるのか。果たしてこのまま生きていてもいいのか。彼の苦悩を想像すると胸が痛みました。
そんな宮部を救ってくれたのが、教え子のひとり、大石賢一郎(染谷将太)でした。「もし生き残ることが出来たら、人の役に立つ仕事がしたい」と願う純粋さに触れ、特攻出撃が決まった際の日本の将来を想う心持ちを知った時、この人ならば自分の想いを託せるかもしれないと踏んだのだと思いました。
自分が生きて帰ることよりも、想いを繋ぐことを選んだ。
実際に宮部のような境遇にならないと真の意味では理解出来ない感情なのかもしれませんが、人間が抱く想いは、それを受け取った者が次の世代へ繋ぐことで連綿と受け継がれていき、新たな命や世界をつくり出す原動力となって、その奥底に永遠に生き続けるのであろう、と思いました。
これこそがタイトルである「永遠の0」―最も尊き円環なのだと理解出来た時、目から鱗、そして滂沱の涙が。
壮絶な時代を経て、私たちの生きる今がある。先人たちの想いを受け取った私たちが次代へ繋がなければなりません。
[以降の鑑賞記録]
2013/? ?/? ?:DVD
2014/? ?/? ?:DVD
2015/? ?/? ?:DVD
2015/07/31:金曜ロードSHOW!(地上波初放送)
2019/08/10:Blu-ray
※修正(2024/05/26)
賛否両論ある作品ですが…
演出が少し過剰気味な部分もありましたが、全体としては良く出来た作品だった思います。 怖くて逃げ回っていたのではなく、守りたいもののために生き残りたかった…周りの批判や嘲笑、時代的な事も考慮すると、宮部さんの生き方は凄く勇気が必要だったかと思います。 自分も戦争を直接知らない世代ではありますが、戦争の真実のひとつとして若い世代に観て欲しい作品でした。 戦争を肯定するつもりはありませんが、自分たちの日常はあの方々のお蔭でもある事を忘れてはいけませんね。 やっぱり、他国の批判があろうとも靖国に参拝するべきではないかと思います。
主演、原作、音楽すべて良し。でも・・・。
岡田君の演技は良かった。脚本も良く出来てるし主題歌も勿論良かった。 でもなんじゃろ!?なんか出来すぎるストーリーのせいか、いかにも作り物感があり入り込めず。 個人的には神風特攻隊の悲劇は救いようの無い悲劇でしかないと思う。その辺の思いが邪魔して良い作品だと思うがちょっと・・・。
大切な人と一緒に観たい映画
百田尚樹さんの小説をベースにした作品です。 命の大切さについて考えさせられる映画です。 平和が当たり前にあることのありがたさを感じますし、大切な人をもっと大切にしようと思いました。 サザンの音楽も映画のために書き下ろしただけあって、作品にマッチしていて感動的でした。
泣きます。そして考えさせられます。
もともと戦争ものは【こわい】から【見ない】という考えの人間でした。 先輩に感動するからという理由で見に行き、すごい涙を流しながら見ました。 私はこの作品をみて小説も読みました、読みたくなりました。小説を読むと、調べたくなりました。当時の事や歴史を調べ靖国神社にも行き資料を見ました。 自分がここまで戦争を調べたくなるなんて、と不思議に思います。 ただ永遠の0のおかげで戦争を知ろう、知らなくちゃいけないという気持ちになりました。 たくさんの思いがあり、私達は決して言葉で表せないほどの深い問題だと思います。 色んな見方があり、意見もあります。 永遠の0はリアルじゃない、とか色んなコメントも見ましたが私はこの映画は素晴らしいと思いました。 色んな人の心に響いたからです。 戦争は現実であり、忘れてはいけないことだと思います。 こわいからと知らないでいるより、知れて良かったと本当に思います。 そして心からあの時代を生きた人達のことを考え重んじ、平和な時代を生きていれることに感謝しなければならいと思います。 たくさんの犠牲の上にある平和なんだと、知っていなければいけないと思います。 それを教えてくれたこの作品に私は感謝しています。 戦争ものの映画を他にも見ましたが他のものは【こわい】がやはり強く、この作品が1番心にはいりやすく見やすく、伝えたい事がはっきりしているので良かったと思います。現代視点だからこそ見やすかったのかも、、 私はとてもオススメします。
全621件中、61~80件目を表示