そして父になるのレビュー・感想・評価
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「家族」に対する解答の1つ
家族とは生物学的な血の繋がりなのか、或いは人生経験における共に過ごした時間から生ずる絆なのか... 是枝監督が『万引き家族』でも世界に問うた「家族とは何か」を主題とする作品。
と、同時に「幸福とは何か」を問題提起している。幸福とは「金銭的裕福さ」と一意的に対応するものなのだろうか?我々が身を置くのは資本主義社会であるが、子供にとってその即物的でユートピア的な思考は、子供の想像力や感性を頭打ちしてしまう檻となってしまうのではないだろうか?確かに幸福は様々な形があっても良いのだろう。しかし、大人になるにつれてますます理性の束縛を受けるこの日本の社会において、子供の溌剌さを抑制するというのは、彼らの自由を奪い、退屈さの監獄に閉じ込めることを意味する。
社会的に自立している、所謂「ちゃんとしている」ことが全てではない。ある程度の社会ズレはしていないに越した事はないが、子供には、たくさんの世界を見せる必要がある。高級マンションの一室でピアノを練習しているだけでは得ることができない、地域との密接な交流や、両親の職能をその目に焼き付け、尊ぶといった、幅広い人生経験が子供にとっては必要不可欠だと考える。
そういう意味で、家族が「人生経験や愛情を教える先生・仲間」であるとするならば、血の繋がりは、もはや家族の必要条件ではないのだろう。
という是枝監督の解答を与えた優等生的作品。
この是枝監督の「家族とは何か」についての論考は『万引き家族』でより深化、複雑化する。
自身に起これば大混乱
福山雅治の混乱は自然なもので、リリー・フランキーの方が「あんな達観できる人いるんだ?」と不思議に思えた。
不幸であってはならない出来事の上に成り立つドラマではあるが、福山雅治が父親に“成れていなかった”部分を抽出して見てしまった。
他者に起こる出来事として感動できるが、我が身に起こったらと思うと、ドラマだな…と思ってしまう。
血の繋がりって?
血縁って? 夫婦も元々は他人 時間を経て家族になって行く その過程に子供が生まれて 家族が構成されて たまたま そこ子が他人の子供だっただけ 変わらぬ愛情を注げば 第三者はなんと言おうと 立派な家族だ
中立でみれる
赤ちゃん入れ替えによって二つの家族に起こった葛藤。エリートと庶民、都会と田舎、タイプが正反対の双方の父親と、入れ替わった子供。双方が極端なので、どちらの立場にも共感と違和感を覚えるため、中立の立場で観ることが出来る。父とは何か、親とは何か、家族とは何かを考えさせられる。
過酷な現実
色々考えさせられた。親子供関係なくこれが現実だと知らされたらどんな心境になるのか。本作はとても感動的であったが、そういう面ではとても恐ろしい。ヒューマンドラマゆえそれは当たり前だが、人物を一人一人丁寧に描いており、感情移入しやすい。それぞれの立場になって考えることができるため、よりこちらも胸が締め付けられる思いになるわけだ。だからこそやや自分勝手な考えだった福山演じる父親の最後の台詞、「出来損ないだけど、パパだったんだよ」が響くのだろう。
産みの親、育ての親…この問題は本当に難しいだろう。私にはまだ子供がいないため、もしかしたら本作の真意は分かっていないかもしれない。私に子供が生まれ、親としての自覚が現れた頃にもう一度鑑賞するとそれが分かってくるだろう。単なるいい映画ではなくて。
そして父になれたか
6年育てた子供は別の家の子でした。
是枝監督初経験。
一人一人の心情をしっかり描いており、評判に違わぬ良作。価値観は人によって家庭によって異なり、それぞれ良かれと思った行動をしているのだけれど、すれ違いが続いていく。
父親も母親も子供もいたたまれなくて、見ているのが苦しかった。
はっきりとしたラストは描いていないので、それが苦手な人には向かないかも。親との関係、子との関係、自分を司るアイデンティティ、登場人物がそれぞれ持論を述べていき、視聴者自身も見つめ直すこととなる。私は人間は育ちだと思うけれど、養子を育て言う事を聞かなかったら、それを血のせいにしてしまうかも。
血の繋がり
感動映画に関して、個人的にとても弱いのが「親子愛」なんです。
やっぱり泣いてしまった。
終盤でブワッときちゃいました。
1番可哀想なのは2人の子どもですね。
「なんで?」が全てを物語ってます。
生まれた時から現在まで育ててもらったんです、その時点でもう子どもからしたら父親・母親なんです。
子どもが成長し、血の繋がりの意味を理解してからでよかったのではないか。
特に福山に関しては血縁というものを利用しての言い訳に過ぎません。
リリー家族は「なんだコイツら?!」と思ったけど、物語が進んでいく内に気持ちが変わりました。
細かい所も気をつけながら観ると色んな発見ができます。
感情
一切の感情を封印し、世間体や効率といった理性を一番に生きてきた良多。これって、世の男性と被って見えました。逆に、電気屋さん、ふたりの母親は感情で息子に接しています。「可愛いから」「好きだから」という感情は、「将来のため」という理性よりも、原始的なものなのかもしれません。だから、子供にも伝わるのかも。
息子が入れ違いになったことでやっと、良多は育ての母親や妻、そして息子に愛されていることに気がついたのだと思いました。感情を封印していると、愛されていることにも気がつかない。なんか、警告のようですね。のらりくらりなリリーさんの演技は、今作でも素晴らしかったです。
彼らの気持ちになって
映画館でみて、この前の地上波も観ました。
私はかなり感動して好きな作品の一つです。
話の流れがゆったりなので、そういうのがダメな人は眠くなるかもしれませんが映画館で見た分には最高によかったです。
TVだとやはり映画より集中出来ないので、
感情移入しにくいですが映画で集中して観ていると
自分を含め周りの方も結構泣いておられました。
仕事では何でも出来る男が父としては未熟だった。
それが、子供の入れ違い問題ともう片方の家庭との比較で分かり福山雅治(父)が変わっていく姿がとても胸をうたれます。
血の繋がりか一緒にいた時間のどちらを選ぶか、
正解はないですがそれぞれの人の考え方があり
その一つがこの作品だったと思います。
父と子のあり方が改めて考えさせられる作品だと思います。
完璧に見える人にも欠点があります。
そこにも気付かされる作品になってます。
becoming a father
難しいテーマ 20歳になったら本人含め話し合えば良いかと考えました 2組の両親ができるということもあり得る 2家族あの家に住むことを示唆した可能性も?
いい演技でした
映画としては最低
映画としての評価は0,5。
本当は、マイナス3だけど。
お金を払って、劇場で観たら腹が立つだろうなァ。
実話を参考に制作された作品なので、
興味を持ってテレビ視聴したけど。
制作にお金を掛けない、安いセットの仕上がり。
効果音無し。音楽も、ラストだけ(ピアノソロ)
テーマはとても良かったのに、ガッカリ。
テレビドラマだとしたら、評価は5だけどネ。
これは、演劇、舞台上演の方が
感動するだろうなァ(良い脚本、演出で脇を固めれば)
本編の良かった所は、ラスト近くで
福山雅治がカメラを見ながら(子供が撮った自身の姿)
アゴがピクピク震えるシーン。
演技がうまかった。
是枝監督、テレビドラマはいらない。
「これが映画だ」と言える作品をお願いします。
前半、尾野真千子さん以外の人物を誰も好きになれませんでした。しかし...
前半、尾野真千子さん以外の人物を誰も好きになれませんでした。しかし、だんだんと本筋を壊さない程度にそれぞれの人物の説明がなされ、多少同情のような感情は生まれましたが…。
特段盛り上がる場面はありませんでしたが、テンポが悪いとは感じませんでした。もう少し役に感情移入できる要素がほしかったかなぁ。
最悪でした
最悪でした。 みたことをこうかいしています。 [カンヌをはじめ数々の賞に輝いた] と記述されていたからみたのですが、 見事に期待を裏切られました。 意味不明で冗長で単調で退屈な映画でした。 どこで感動すればいいのかさえ不明でした。 せめてテンポよく 60分間にまとめていれば、 もう少しまともな映画に仕上がっていたのでしょうが。
[子供を病院で意図的にすり替えた] というじてんで、 どう考えてもハッピーエンドは有りえません。 その、 絶望的なストーリーを延々と垂れ流すだけです。 しかも、 一番幸せなのは、 子供を意図的にすり替えた看護師という、 救いがたいはなしです。 これをみて、 どこに感動しろというのでしょうか。
序盤で福山雅治が、 子供がすり替えられていたことをしり、 [やっぱりそうか] と言います。 自分の子供が [自分よりも できが良くないから] です。 しかし、 その子供はピアノをひき、 学校の受験にも合格しています。 つまり優秀です。 このじてんで意味不明です。 最初の子供が無能でなければ、 筋が通っておらず、 視聴者には意味不明です。 このような作品の未熟さが非常に多くの点で存在します。 よって理解不能です。 ひどい作品です。
貧乏家族の方の子供がゲームウォッチ (ドンキーコング) で遊んでいたのも意味不明です。 貧乏アピールだったのでしょうが、 2017年現在ではゲームウォッチは希少品です。 念のため買取価格を調査したら 1万500円でした。 ゲームウォッチは高値で売り払い、 普通に普及している携帯ゲーム機で遊ばせるべきです。 最初は [ゲームウォッチで遊んでいるということは、 何十年も前のはなしなのだろう] と思ったものの、 携帯電話を使用していたので最近の時代であると判断できました。 このような珍妙な設定が多く、 視聴者を混乱させます。
福山雅治が終盤に涙ぐむシーンも理解できません。 [以前の子供が福山雅治の写真を数多く撮影していたから] です。 普通、 人間はそんなことで泣きません。 泣くとすれば [子供が自分のために陰ながら努力してくれていたこと] などです。 しかし、 カメラの撮影は違います。 シャッターをおすだけだからです。 視聴者を泣かせることにすら失敗する監督。 見るに耐えません。
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