そして父になるのレビュー・感想・評価
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コロナ時代に極めてマッチしたテーマの作品だと思います
ポロポロと涙がこぼれました
我が身を振り返って冷や汗も流れました
どちらの親だって正しい
子供の将来が自分より少しは開けて欲しい
そのためには経済的にもある程度は余裕がないと、それなりの教育も与えられない
自然のあるところで暮らして、庭のある広い家に住んで、育つ環境も良くしてあげたい
そんなことを考えて子供が小さかったころは、かなりの郊外からの長距離通勤に耐えました
だから月曜日の早朝会議に出るために、始発で出勤して終電で帰ってくるような生活になっていました
出張も多く、月曜日に家を出たきり金曜日の飛行機で帰ってくるような時期もありました
そんな調子だから、いつも子供は寝ていました
土日しか起きている子供に会えなかったのです
その土日も、今度は自分が疲れはてていて、ゴロ寝ばかりでした
野々宮良多を非難することは自分にはとてもできません
それでも斎木雄大の家ような雰囲気を土日の間だけは努力してきたつもりでした
家族で車で買い物にでたり、一緒に公園に行って遊んで、子供達とお風呂にはいって、寝るまでの間ふざけたり、たまにはドラえもんの映画にも連れて行ったりもしました
だから中途半端で、さほど教育熱心でもなかったからお受験も失敗、習い事もやったり、辞めたりでした
その子供達ももう大きくなりました
果たして自分は「父」であったのか?
合格点もらえる存在だったのでしょうか?
とても駄目です
本作の描く二つの両極端の育て方の中の、真ん中なのか、どちらか寄りなのか、自分だけでなく皆さんそれぞれ苦闘してもがいて子供を育てているのだと思います
でも、子供は子供です
子供らしい子供に育つことが一番です
そしてそれが本当の親子の情を育むのだと思います
それが本作の結論なのだと思います
ラストシーンは日暮れていく群馬県の街並みの光景にカメラが引いていきます
この二つの家族の結論は語られません
それぞれの本当の子供を育てるのか
やっぱり元の通り取り違えた子供を育てるのか
それは観客たる私達の想像に任されます
自分ならどうするのか?
本作を観てあなたの子供との関係がどう変わるのか?
それを考えて欲しいとの是枝監督からのメッセージなのだと思います
野々宮は宇都宮の研究所に異動となり、例のタワーマンションから栃木県の環境の良い一軒家に住まうことになるでしょう
仕事も以前のような激務ではなくなり、朝食も夕食も家族と一緒の暮らしになるはずです
琉晴なのか?慶多なのか?
もう、どちらの子供でも大丈夫な気がします
良多もこの事件で子供と共に育ったのだと思います
彼は大人になったのです
初めて父になれたのだと思います
コロナウイルス禍でテレワークが広がりました
父と子供の関係、仕事と家庭のバランス
それを見直すきっかけになったのではないでしょうか?
コロナ時代に極めてマッチしたテーマの作品だと思います
福山雅治演じる父親がイケメンすぎる
2013年11月3日最寄りのイオンシネマで観て以来2度目の鑑賞
当時カンヌで賞を獲った影響で劇場は三密状態で窮屈な思いをした
カンヌとかベネチアとかアカデミーとかこの世から無くなれと思いながら観たものだ
重いテーマだ
さすが是枝はうまい
彼は無駄に左翼発言を繰り返すためかアンチも多い
たとえ彼がパヨクでも映画監督として素晴らしいのは間違いない
思想だけで人間の価値は決まらない
それゆえに玉川徹も青木理も室井佑月も平等に価値がない
なるほど子供の演技が自然だ
是枝が為せる技だ
監督がモニタリングの演出をするなら観てもいいんだがな
主演の福山雅治がイケメンすぎる
父親っぽくない
イケメンの父親は世の中にたくさんいるだろうが
ガリレオは彼のルックスにぴったりはまったが今回はちょっと違うかな
福山雅治のイケメンぶりは非現実的に思える
大沢たかおあたりならうまくはまったような気がするが
どう見てもホームレスっぽいリリーフランキーが福山雅治の頭をポカリとやるシーンがあるが強い違和感を感じた
是枝監督の要望かリリーのアドリブかわからないが頭を叩くことはないんじゃないか
普通は肩を押すんじゃなかろうか
両方の父には内面的に明らかな欠陥がある
それゆえに人間味はある
奥さんたちにはそれがあまりない
よくできた嫁だ
美人だ
是枝の理想像なのだろう
良多は自己中だろうか
自己中なのは中村ゆりが演じた元看護士だろう
幸せとは?親子とは?血の繋がりとは?自分なりに深く考えた
血の繋がりがある親子だから幸せというわけではない
その逆もまた真なり
毎日つらい思いをしていると他人のちょっとした優しさに幸せを感じて涙が溢れる
年がら年中ボーと生きていると何が幸せかわからない
どっちの父親を選ぶかと聞かれたら自分が同じ立場なら福山雅治を選ぶ
リリーフランキーが一般人なら痴漢で逮捕されそう
尾野真千子という役者を初めて知ったのはこの作品だと記憶している
川で真木よう子と2人で横並びになったシーンで尾野の鼻の高さに驚いた
とんねるずが昔ミツカン酢のCMで「鼻たーかだか」って言っていたときにつけていた付け鼻みたいな変な鼻だなとあの頃は思った
良多慶多の再会シーンが泣ける
BGMのピアノが良い
やっぱり最後はモヤモヤした終わりかただった
痛快娯楽時代劇じゃないからしかたがない
これも是枝監督の特徴だ
是枝監督はだいたいいつもこうだ
「あれ?終わり?」
無能なんかじゃなくてあえてこんなふうにしているんだ
是枝の考えは知らないけど
みんなで一緒に暮らしちゃえば解決じゃないのかな
大人と子供
親に振り回される子供…。
子供交換の動機が弱いような気がしました。リリーフランキー家が納得したのが謎。
ぼやっと続いていく切なさがこの監督の作品なのかな
取り違えの看護師は最悪!
あの場で息子にお前の母親は犯罪者だぞ!と言ってもおかしくない。許されない存在だと思う
【"子供のために毎日頑張る父親は、涙するに違いない・・・。"と、観賞当時思った作品。】
ー 今作で福山雅治さんが演じる野々宮良多は、前半は相当、いけ好かない奴である。
上から目線で人を見る姿や話し方・・。
特にあの
”ふたりとも引き取りましょうか・・”の台詞には怒りが爆発したものだ(脳内で・・)ーー
・野々宮が乗っている高級車も、(とっても良い車なのですが)彼が運転していると、
”うーん、君は、乗っている車で自分のステイタス感を出す奴なのね・・。
君が乗るには10年早いね・・。”
と、心中思ったものだ。
(私も充分、上から目線である・・。)
・その後、斎木家夫婦(雄大:リリー・フランキー、ゆかり:真木よう子)の子育ての仕方、人との接し方など、自分とは違う価値観の中で楽し気に生きる姿や
妻みどり(尾野真千子)の彼に対する遠慮しながら生きて来た姿勢が変容する様、そして、その理由に気付いていく過程の中で自分の価値観、生き方に疑問を感じていく良多の姿。
・そして、良多が6年間育てた”息子”慶太に
”出来損ないだったけど、これでもパパだったんだよ。”
と川沿いの道で、必死に声を掛けるシーンで、涙が溢れてしまった。
<是枝監督が描く家族の姿は様々だが、今作は当時、自分と息子との関係性をダブらせて観てしまったため、後半部分、涙が止まらず困った作品。
その後、
”貴方は相変わらず、傲岸不遜な態度を取っている”
と家人に言われた際には、見返している作品でもある。>
<2013年9月24日 劇場にて鑑賞
2020年1月12日 息子が成人式に出掛けて行った日にレビューアップ。>
尾野真千子、、出演作品。福山雅治を主演に、息子が出生時に病院で取り...
尾野真千子、、出演作品。福山雅治を主演に、息子が出生時に病院で取り違えられた別の子どもだったことを知らされた父親が抱く苦悩や葛藤を描いたドラマ。
そして父なのか考える
是枝作品なので、過去作と対比しながら見ました。
過去作では、野々宮良多のようなエリート描写は無かったので、
今回この野々宮家は凄く偏った視点で描かれてる気がする。
んー、Fテレビの製作なのもその所為か?これも偏見か。
しかしそれでも良かったと感じるのは、斎木家の人々の言動。
斎木家の描写は、是枝作品の常連な感じ。
リリーさん、真木よう子の発する台詞が妙に刺さる。
「時間が大事よ、一緒に過ごした時間が」
「親子のつながりを感じられない父親は血縁を頼る」等々。
自分もホントに「父親」になっているのか?
自問自答させられる。
是枝作品常連の樹木希林が野々宮家側だったのは意外だった。
本当の親子ってなんだ?という問いかけの連続
子供にとっても親にとっても酷い現実。でもそこに散りばめられたシーンやセリフの中に「本当の親子」ってなんだ?という問いかけが続いていく。リリーフランキーが言ってたように、自分の経験からも時に親子に必要なことは計量的に「一瞬に過ごした時間」だ。
あの看護師にも「時効はないだろ?」と思えるけど、彼女の存在もこの映画全体を貫く「法律やロジックでは全ては割り切れない」ことの伏線。彼女もまた精一杯の誠意を見せた。
あのラストシーンから続く結論が「そして(本当の)父になる」ってことなのね。
観たくないけど、反らせなかった
観ててずっと辛い。
最後に父と息子が抱き合うシーンで少しほんわかするけど、やっぱり辛い。
誰も報われないストーリーだな、と感じた。
現実にあると考えると恐ろしい。
子供も親もみんな可愛そう、ほんまに意味わからん。
父と息子が並行して歩くシーン格好いいです。
アマゾンプライム画質悪いね。
血の繋がりか、愛した時間か
血の繋がりか、愛した時間か。
6年間育てた子供が病院で取り違えられ、
他人の子供だったと知らされた2組の夫婦を描く作品。
親の葛藤、2組の夫婦の摩擦、生みの親か育ての親か、
子どもから純粋なる育ててもらった親への愛、
さまざまな心情が複雑に絡み合っているリアル。
正解など誰にもわからない。
下した判断の良し悪しは、これから先の自分次第。
悩みながら、葛藤しながら、子どもとともに成長する。
そして、父になる。
重さに耐えられるか
とても重いテーマの映画。
最初から最後まで重いストーリー展開と演出。
その重さに観ていて耐えることができて、そんな重たい感じの映画が好きな方にはオススメです。
色々なことを考えさせられる深い映画でした。。
子供にとって、どちらが良いか…
真逆の家庭環境で育った子供たち。
急に入れ替わっても、そんなに適応出来ないだろうなぁ~
特に、楽しい家庭から厳しい家庭ってのは、子供にとったら地獄だわ…
最終的には、出来の悪い子供より、しっかり6年躾けた子供が恋しくなったようにしか見えなかった…
それにしても、出てくる俳優がみんな実力派ってのが凄かった。是枝監督からオファーが来たら、みんな断らないってコトかな?
とりあえず、リリー・フランキーが毎回『こいつが出がけになって…』って言うのが笑える(^o^)
答えのない選択肢の連続
人間関係に正解はない。それは親子関係ならなおさらである。
親になるということは、常に選択肢を突きつけられ、その中で、後悔しない選択を性格かつ素早い判断力を持って対処しなくてはいけないのだと感じた。
血のつながっていない息子を最終的には引き受けたが、これが正しい選択とは限らない。
それでも、この問題に向き合い続けなければいけない。親になるということの難しさと、覚悟のようなものを感じた。
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