劇場公開日 2012年11月17日

その夜の侍のレビュー・感想・評価

全54件中、41~54件目を表示

3.5その夜の二人

2013年7月2日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

寝られる

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Jun Tanaka

4.0映画を見た!演技を見た!

2013年6月14日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

怖い

知的

妻を殺された男の復讐劇。
題材としてはありふれているが、これほど濃密な内容は初めて。
それを際立たせているのが、主演二人の演技だろう。

被害者の夫・健一は町工場の経営者。非常に物静かな性格で口数も少ない。5年経っても妻の遺骨を傍に置き、妻の声の入った留守電を繰り返し聞き、妻の服に顔をうずめ、妻のブラジャーを持ち歩き、妻の死から立ち直れない。糖尿病気味ながらプリンばかり食べ、煙草も止められず、加害者をストーカーする毎日。
堺雅人がいつもの穏やかな雰囲気を押し殺し、その佇まいはもはや気持ち悪い。

加害者・木島は健一の妻をひき逃げし、2年刑務所に入ったものの、一切反省の命が無い。性格は横暴。自分の過去を言いふらした会社の先輩をボコボコにし、バイト中の警備員女性をレイプし、自分に脅迫状を送りつけているのが健一だと分かると被害者の兄を呼び出し逆に脅してボコボコにするなど、同情の余地ナシ。その一方で、自分の命が狙われている事に内心怯えている。
山田孝之が同世代でも屈指である持ち前の演技力を披露して本領発揮。

二人を取り巻く人々も空虚や孤独を抱えている。
教師である健一の義兄は健一を心配し、何かと世話を焼く。
健一の工場で働く作業員は柄は悪いがやはり健一を心配し涙する。
木島の友人は木島が事故を起こした時に一緒にいたのにも関わらず、木島の横暴にも口出し出来ず、それでいて木島から離れられない。
木島にボコボコにされた会社の先輩も金魚のフンのように木島の後にくっついて回る。
木島にレイプされた警備員女性も木島に惹かれ世話を焼く。
心配する善意は空虚に相手に届かず、横暴に嫌悪しながらも孤独はもっと嫌。
現代人の哀しみを深くあぶり出す。

クライマックス、豪雨の中、二人は遂に対峙する。
お前を殺して俺は死ぬ。
だが、
他愛もない話がしたいんだ。
予想外の結末はインパクトを残す。

濃密な内容と身震いさえ感じる演技に圧倒される。
映画を見た!演技を見た!と思わせてくれる。

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近大

1.0私には難しかった。

2013年5月22日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

怖い

難しい

上手く表現出来ないのですが、何か嫌だった…という感想です。

堺雅人さんの気持ちは、ひき逃げ犯に伝わっているのでしょうか?
伝わってないですよね?

悲しいです。

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COCO(☆∀☆)

3.0狂気と狂気の狭間で翻弄される人間たちの業

2013年2月9日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

悲しい

怖い

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全竜

3.5ほとばしる狂気

2012年12月14日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

 この映画は堺雅人と山田孝之の二人で成り立っていると言っても過言ではない。他の出演者が悪いのではなく(むしろ良い)、彼らの作り込みがすごすぎるのだ。

 堺雅人は復讐に燃える冴えない男を静かに演じている。搔き込むようにプリンを食べて、ほとんどのシーンで一言も口をきかない。ものすごく不気味だが、所々で人間的な脆さを見せるからそのコントラストがより際立つ。その最たるものは彼が妻の留守電を聞くシーン。何度も何度も再生し、妻の下着を抱きかかえる。滑稽なのに、たまらなく悲しい場面だ。

 それに対し、山田孝之演じる木島は対照的な男だ。中村が残り3日で人生を揺るがす決断をしようとしているのに、こちらはさほど気にしていない。いや一応何らかの対処はしているが、それらはすべて彼の人生の1エピソードにすぎない。「何となく生きている」のだ。この「何となく生きている」男を山田孝之は全力で演じきった。急に怒ったかと思えば、「飽きた」と火の消えたようにつぶやく。ともすれば非現実的になりうるこの役に生命を吹き込んでいるのは、彼によるものだろう。

 しかし最終的にどうであったかと聞かれると、心から好きにはなれない。その理由として挙げられるのは個々のキャラクターのバックグラウンドが描かれていない点だろう。なぜ中村が異常なほどの狂気に陥ったのか、どうして木島がここまで無気力なのか。空白の5年間そして事件前がほとんど描かれないため、その理由は分からない。少しずつその過程を描いていったのであれば観客も感情移入できる。

 でもいきなり登場するのは常にナイフを携行した冴えないおっさんと、キレたら何をしでかすか分からないヒゲの青年だ。監督はそれを埋め合わせるために、中村の方はうまく処理している。彼は一人で無言でいるシーンが多いから、じっくりと内面が描ける。とはいえ、幾度となく同じような手法を使うといくら何でもくどい。監督は「ここはこうすればいい」というのが分かっているのだろうが、少々技法に頼りすぎたきらいがある。

 木島に至っては結末まで見てしまうと、本当に理解できなくなる。「中村と木島」という種類は違う2人の狂人を対比させることで、”平凡”でなくなった人間の苦しみを描き出したかったのではないのか。これでは木島が誰にも共感できない人物になってしまう。だからこそ警備員の女の子の心情にも、木島の唯一の友人である小林の気持ちも理解できない。木島には人を引きつける魅力は皆無だからだ。なぜ彼をただの「人間のクズ」にしたのだろうか。

 もう一つは会話シーンがクサいこと。ほとんどの人物が「ここは名言が飛び出る」という場面で、いかにもそれっぽく説教臭く語るのだ。これは本当にいただけない。この点に関しては空虚な発言が多い木島に分があった。しかし中村も別段悪い訳ではなく、見るに耐えないのは脇役が語るとき。スレスレでリアリティを保っていた映画がここで一気に作り物になる。原作は戯曲らしいが、”これ”は映画だ。戯曲ではない。後半の方になればなるほど、いかにも戯曲的なショットになるのも気になった。

 出演陣も実力派ぞろいで、全体のトーンは本当に好きなのに、色々惜しい作品であった。監督の次回作に期待する。
(2012年12月13日鑑賞)

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キューブ

5.0最高傑作!!私の人生観を変えました!!

2012年12月14日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

幸せ

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おばちゃん

3.0オマエなぞ僕らの人生に関わるに値しない

2012年12月1日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

分厚いレンズのメガネをかけ、頭髪が汗で絡みついた堺雅人が、妻を亡くした喪失感と犯人への恨みを陰に込めた労働者・健一の人物像を作り上げている。
冒頭の落ち着きのない挙動だけで、ただならぬ想いが伝わってくる。

ひき逃げ犯を演じる山田孝之がまたいい。木島はどうしようもなくワルだ。ただ本能のまま、遊び半分で人の命を弄ぶ。殺人行為でさえ、途中で飽きれば、半死半生の人間をほったらかしにするようなヤツだ。

そんな木島と一緒に居たら危険だと分かっていながら、木島のもとを離れられない人間がいる。木島の奔放な生き方に心酔するのか、はたまた逃れれば追ってくるのが怖いのか。まるで悪い新興宗教にでも入信したように、なんでも木島の言いなりだ。

健一が経営する鉄工所は、手元を照らす明かり、淀んだ色彩、モーターの音と油にまみれた床というように町工場の雰囲気がよく出ている。
ただ、一歩外に出るとベタッとした映像で臨場感がない。間延びしたカットが多く、映画的な表現の面白みに欠ける。
場末のスナックやラブホテルのシーンになると、それなりに面白い演出に戻るから不思議だ。

ついに健一と木島が対峙する場面の長回しは悪くないが、けっきょく最後までタイトルが意味するところは分からない。いったい何が“侍”に通じるのだろう?
一騎打ちを前にデリヘル嬢と一夜を過ごそうとするから、ますます“侍”の志から遠のく。

健一が木島に向けて叫ぶ「オマエなんか最初から居なかったんだ」という言葉は、健一が思いの丈を込めた精一杯のパンチだ。〈オマエなぞ僕らの人生に関わるに値しない〉

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マスター@だんだん

4.5なんとなくをしっかり演ずる俳優。

2012年11月29日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

難しい

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ハチコ

4.0整理できない気持ち。

2012年11月26日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

難しい

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りりー

5.0本年度NO.1の日本映画!大興奮!!

2012年11月15日
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鑑賞方法:試写会

知的

今年観た作品の中で、最も心に残る良作を観た。

冒頭から堺雅人演じる男の異様な狂気に目を奪われる。
妻を殺され、何度も彼女の声が残った留守電をリピートし、
のこされた下着や洋服に顔をうずめ、悲しみに暮れる日々。

一方で、そのひき逃げ犯である山田孝之演じる男の怠惰な日常。

映画の大半は、それぞれの男の日常を、別々場面で描くが、
ラスト、ついに二人は対峙する。
このシーンは間違いなく映画史に残る名場面!!

人間の心情を絶妙に表現したセリフ使い、
役者陣の見事な演技力、
匂いすら漂わせる映像の強さ。

すべてがハイレベルで、一秒たりとも見逃せない。

なにがなんでも、絶対に、時間をこじあけて、映画館で観るべき作品。

全編にわたって、緊迫感が漂い、かなりの疲労感(いい意味で)だが、
ラスト、UAの透き通った歌声に、心を洗われる。

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kikit

4.5心つかまれた作品!

2012年11月15日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

泣ける

笑える

興奮

オープニングから緊張感に迫られ、目が離せません。
内容はただの復讐劇ではなく、孤独で寂しい登場人物たちの濃厚な人間ドラマでした。
妙にリアルで「今」を感じる部分があります。
だからと言って暗いだけではない!まさか笑えるシーンがあるとは思ってもいませんでした。
堺雅人演じる主人公の中村のあらゆる感情が伝わってきて、思わず感情移入してしまいました。
これまで見たことのない堺雅人がいましたが、素晴らしかったです。
ラストの山田孝之との対決シーンは本当に圧巻。
まさに魂のぶつかり合いでした。
山田孝之の役もただの極悪非道ではない、彼からも孤独が伝わってきました。
今回の何故かひかれてしまう役がハマっていたように思いますし、相変わらず「うまいなぁ」とうなりました。
その他の登場人物のキャストも皆さん素晴らしかった!

見終えてすぐには言葉にできない作品かもしれませんし、
人それぞれの感想があると思います。あとからじわじわ浸食されます。
あるシーンを見て、「ああ、よかったな」と。
個人的には前向きさを感じ取れたので、救われました。

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ti-ba

5.0言葉にしたくないくらい良かった

2012年11月10日
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鑑賞方法:試写会

泣ける

笑える

試写会に当たって、観に行きました。
ものすごく良かった。
観終わった後、何度も何度も思い出しては、自分の感情を探し出すような映画です。
自分は、うまく表現ができないのですが、言葉にしてしまうと、何か違うものになってしまいそうで勿体無い気がしてくるくらい、とにかくひどく心を揺さぶられました。

気になる役者さんが多く出演しているので、たまたま試写会に応募したのですが、映画館で観たほうがいい映画というのはあるんだなと、この映画を観て思いました。
試写会に当たって本当に良かったです。

観る人によって違う感想が出る映画なのでしょうが、この映画が何を言いたいのかは、案外判りやすいような気がしました。

確認したいことが出てきたので、公開したら、また観に行こうと思っています。

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sakuranoki

3.5ダメ男の対決

2012年11月8日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

泣ける

悲しい

怖い

あらすじだけ聞けば「ひき逃げ犯」と「妻を殺された男」という加害者と被害者なのに、人としての普通じゃなさ、ダメっぷりが同格。その二人が殺し合い、わかりあえはしないけど到底乗り越えられないと思っていた悲劇を乗り越えようとする姿に感動しました。

人は変われます。
まわりがあんな優しい人ばかりならば、とくに。
とても幸せな環境にいるのだということに、早く気付いて欲しい。
そんな映画でした。

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めぐまる

1.0その夜の侍・・・はて?

2012年11月6日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

難しい

試写会にて

出演者、大まかなストーリーに興味があって
試写会に当選したので、期待していきました。

率直にいうと、冒頭始まってすぐに気分が悪い。
中には笑えるシーンもあるのに、素直に笑えない。
とにかく、気分(胸○ソ)が悪い。
自分には合わない作品でした。

出演者の熱意も判る作品で、
とことん役になりきった堺(体も糖尿病役仕様にしたのか?)、
とことん「クズ」な男の山田(自分から見たイメージそのもの)。

でも、作品が何を語りたくて、進んでいくのか
見所の二人の対峙のバトル(?)も緊迫して引き込まれたのに、
「え?終わり?」と思うばかり。
通して、途中どころか終わっても判らない。
今では、タイトルの意味すら理解できない。

出演者は、どなたも熱演だと思います。

個人的には、お金を払ってまで観る作品ではありません。
無料で観れた事に感謝です。
自分には、合わなかったんだな~と思います。

本当に本当に残念です。

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とく