「綺麗で哲学的でドラッギー(゚∀゚)アヒャ」ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日 初台験さんの映画レビュー(感想・評価)
綺麗で哲学的でドラッギー(゚∀゚)アヒャ
世界中で大ベストセラーになった小説『パイの物語』の映画化だけど、原作は全然知らなかった(;´∀`)
町山智浩さんがラジオで紹介してるのを聞いて、そして予告編を劇場で観て興味を持って観に行きましたε=ε=ε=┌(o゚ェ゚)┘
オープニングは動物園の牧歌的な風景から始まり、「ママジ」こと水泳が得意なおじさんから紹介されたというカナダ人のライターが、大人になったパイの所に取材に来て、パイは不思議な話をする。
まずはヒンズー教、イスラム、キリスト教、仏教・・・色んな宗教にのめり込んでいくパイの様子が描かれる。
動物園を営んでいた父親が、カナダに移住することになって動物を連れて船に乗り込むが、そこで大嵐に巻き込まれて船は沈没。パイは1人で救命ボートに乗って漂流することになるが・・・
何とそのボートには足を怪我したシマウマ、オランウータン、ハイエナ、そしてのどが渇いてたところを捕獲されて「サースティ」という名前を付けられたものの「リチャード・パーカー」と呼ばれている虎が!!!工工工エエェェ(゚Д゚)ェェエエ工工工
ハイエナはシマウマとオランウータンを食い殺し、そのハイエナは虎のリチャード・パーカーに食い殺され、ついには虎とパイだけになり、パイは虎に食い殺されないようオールを組んで筏を作ってボートにつなげてその筏の上で漂流する。
非常食も命からがら持ち出して、何とか生き延びていく。
それまでに海に落ちた虎を救い上げたり、トビウオの群れがばしばし飛んでくるシーンでも逆に餌を与えるし、虎に完全に依存しながら漂流するようになる。
パイはママジから水泳を教えられたから、船が沈没した時も泳いでボートまでたどり着けたわけで、さらにボートの上で神様に感謝しながら捕まえた魚を食う。
この映画は全然違う話が繋がってるようにも見えるけど、宗教の話も家族の話もちゃんと伏線にはなってるわけですな゚+。゚(・∀・)゚。+゚イイ!!
つまり「何で生き残れたのか?」という答えにもなってる。
何もない大海原で漂流してる時、空の星が海面に映ってあたかも宇宙を漂流してるような感じ∑(゚ω゚ノ)ノ
そこから鯨が出てくるシーンなんてほんとに幻想的だし、このあたりの映像なんて3D効果がいかんなく発揮されてると思う。
何だか幻覚でも見てるようなドラッギーな映像だし、町山さんも言ってたけど『2001年宇宙の旅』とそっくりなシチュエーションイイネ♪d('∀'o)
何日か漂流した後、たまたまミーアキャットの大群が生息する浮島に漂着して一安心ε-(´∀`*)ホッ
でもよ~~~~く見ると動物の骨みたいなのが地面に万遍なく散乱してるのが分かるし、ミーアキャットは可愛いけどあんなに大量にいると何だか不気味だし、綺麗な風景でありながらも不吉な印象がガクガク((( ;゚Д゚)))ブルブル
パイは木の上にハンモックを作って寝てるところ、なぜかミーアキャットが木の上に上ってくる。
パイがふと地面に目を向けると、昼間水浴びをしてた水たまりでなぜか魚が溶けて骨になってる風景がエェエェエェエェエェエェエェエェエ(゚Д゚ノ)ノエェエェエェエェエェエライコッチャ
この映像も綺麗ながらも残酷なイメージ(゚∀゚)アヒャ
夜になるとこの島の水は動物を溶かす物質に変わるんだとか。
あの地面に散らばってる動物の骨はそういうことだったのか・・・・
何ともはやクレイジーな設定と言うか、そんな場所現実にはないだろ?っていう話(;´∀`)
この辺りからあれ?(・ω・)って感じになる。
その後この島を出て、さらに漂流を続けた結果、メキシコにたどり着いてパイは救出されて一命を取り留める。
そして虎のリチャード・パーカーはジャングルに姿を消す。
日本から来た保険外交員はその話を信じるわけもなく、ほんとのことを話してくれと問い詰める。
そこで驚愕の事実が・・・
工エエェェ(´д|゚∀゚)っ|`)ェェエエ工
だから虎の名前が「リチャード・パーカー」だったのか(ノ∀`)アチャー
エドガー・アラン・ポーの小説『ナンタケット島出身のアーサー・ゴードン・ピムの物語』で、4人の男が漂流して飢えと渇きで極限状態になって、これからくじを引いて当たった奴を殺して、残った奴がそいつを食うことにして、くじを当てた給仕係のリチャード・パーカーという青年が刺し殺されて食われてしまうという話がある。
さらにこの小説が発表されてから50年後、実際に全く同じような事件が現実に起こったという事実コワ━━━((;゚Д゚))━━━!!
さらにさらに、その時殺されて食われた人の名前も同じ「リチャード・パーカー」
エェエェエェエェエェエェエェエェエ(゚Д゚ノ)ノエェエェエェエェエェエライコッチャ
ポーの小説が現実になっちまうという、身の毛もよだつ「本当にあった怖い話」ですなヒィー(>ω<ノ)ノ
そして生き残る動物がシマウマ、ハイエナ、オランウータン、虎というのも、これは「価値観の心理テスト」のメタファーだとTBSラジオの「たまむすび」で赤江さんが言いそうになってたけど、俺はこの心理テスト実は知らなかったもんで、調べてみてなるほど!!( `д´)b オッケー!と納得できた(゚∀゚)アヒャ
まあ落ちとしては、保険外交員はこんな話をしても信じないし現実的ではないから、虎とか出てこない話をしたら・・・・
Σ(´∀`;)
全然予想もつかなかった(゚∀゚ ;)タラー
シマウマが日本人の船員、ハイエナが横暴なコック、オランウータンが母親、そして虎がパイ自身のことで、コックが日本人と母親を殺し、パイがコックを殺したということ。
パイがボートの船底にいたネズミを虎の口に投げ込むシーンがあるけど、あのシーンがまさに象徴的(゚д゚)イーヨイイヨー
前半でパイの父親が「人間は見たいと思うものを見るもんだ」と食事中に話してたけど、正にパイは自分の母親を殺したコックを殺したという事実を覆い隠すために虎のオブラートで包んで、精神的な安定を保とうとしてたのか・・・・
浮島の下りなんて完全な妄想と言うか幻想で、あのあたりから段々現実感から離れていくのもそういうことだったのか・・・(;´・ω・)
とにかく哲学的でありながらもクレイジーで、さらに幻想的で綺麗な映像美も楽しめて、とても予測できない大どんでん返しの大落ちはほんと楽しめたワーイヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノワーイ
時間の長さも感じさせないしお勧めですъ(゚Д゚)グッジョブ!!