アウトローのレビュー・感想・評価
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潔く投げっぱで去る無法者
「ナイト&デイ」が自身のパロディであるならば、これは自身の集大成的な感じ。
しかし残念ながら、集大成、という感じには見えず、地味、という何たる失礼な雰囲気を抱かせる。
本作も「ナイト&デイ」に引き続き、トムを楽しむ上級者編的な楽しみ方をしないといけない。
いちいちめんどくさいな、トム。
でもそこが好きだけど。
本作、最初から70年代、80年代にあった犯罪もののような雰囲気をだしつつも、観客に違和感をずっと抱かせながら進んでいく構成が新しい。
その展開はミステリー的な趣も含んでいるため、前半は目が離せない。
途中なんでこんなシーンいれるの、とか、なんかいちいち遠回りしてんなあ、とか思ってみていたが、なんとかもってこれていたのは、この前半の緊張感のおかげである。
ただし、これらは結局大して意味の無いシーンだったことは内緒だ。
またトムの登場を背面からカメラが追い、対面する女性がトムの例の「ニヤケ顔」にうっとりする姿をいちいち映してくれる。ニヤケ顔トムの降臨である。やはり彼はこうでなくてはならない。
こりゃ、普通に傑作かもしれんぞ?とここまでは思った。
ところが、ヒロインがトムのリアルに年相応すぎるぐらいの熟したオンナ弁護士のままで、途中の頭の悪いちぇんねえは結局パンチ一発で退場して、トムの発奮剤にしかならなかった、という色気のなさに少々ガックリ。
頭の悪いちゃんねえ、といえば、バーに絡まれ、表でケンカするとは何事だよ、トム?しかもこれがアクションシーンのハイライトの一つだったとは、まあ、ガックリ。
物語も後半急激に違う映画になっていく。そう、誰がつけたかしらないが、まさしく、「アウトロー」な展開になっていく。トムがアウトローなのではなく、中身が「無法者」だったというオチ。
「ん、てめえっ!むかついたぜ!ブチ殺してやるぜ!」
という自身の約束を守るがためだけに乗り込み、サドっ気たっぷりに撲殺して、はい、終わりっ!
オンナ弁護士が、「あれはどうなの、これはどうするの?」
トム「ブチ殺したんで、終わりだよ。証拠?そんなものしらない」
セリフにまでしちゃった見事なブン投げっぷり。
うーん、素晴らしいっ!!さすがトム、一歩先に進化しましたね。
ほか
カメラがいちいち、被写体の視線を追って登場人物をフレームインさせたり、被写体の背後に回りこんで、サプライズ感を出そう、出そうとしていて、ちょっとウザイな、とかおもっていたら、アノじじいが登場!!
そういや、車つながりかあ。
全くの気のせいだけど、このときのトムは当時のような顔をしていた。あの映画大好き(レビュー参照)だから、あのじじいの登場はすげえ嬉しかったね。
まあ、このじじいの必要以上の活躍で映画の質は数段落ちてしまったが。
ほか
クライマックスのサドっぷりを発揮するシーンでは雨が降っている。このときのトムはニヤケ顔含め、水分を肌にあて、艶っつやである。
さあ、次回作もあのじじいと共演し、雨に降られようか、トム。
トム・クルーズがトム・クルーズだからこそ成立した映画
主人公のジャック・リーチャーは、原作ではトム・クルーズとは似ても似つかない巨漢として描写されていて、トムクルのシリーズが二作目までで続きそうにない現状(2020年春時点)ではリブートが企画されていて、ドウェイン・ジョンソンなんかが候補に挙がっているという。確かにそれはそれで似合いそうだし、原作ファンも納得するかも知れない。
ただ、本作に関しては、歯ブラシひとつで旅をする元軍人の風来坊で、男前でほどよく女好きで、悪を許せず、つい厄介事に首を突っ込み、『用心棒』の三船敏郎よろしくほとんどひとりで解決してしまうという、とても現実ではありえないヒーロー像がトム・クルーズの個性とぴったりシンクロしていた。
アドレナリンジャンキーの正義漢というキャラは大抵の映画のトム・クルーズに当てはまるのだけど、そういうセリフイメージが一番ストーリーやキャラクターとしっくりきた例として、個人的には「トム・クルーズ映画」のベストの一本だと思っている。特にラスト、長距離バスで男女の痴話喧嘩が聞こえてきて、こんな小さい一件にも思わず首を突っ込もうと立ち上がるところで終わるラストシーンに、ああ、あんたはジャック・リーチャーだもんな!しょうがないよ!と思えたことが、この映画の成功を証明していると思っている。
リー・チャイルド著・ベストセラー・シリーズの非の打ち所の無い主人公...
リー・チャイルド著・ベストセラー・シリーズの非の打ち所の無い主人公をトムがクールに演じきる。
先が読めない凝ったシナリオとラストも気持ちいい。
鑑賞日:2013年5月1日 監督:クリストファー・マッカリー
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【76.9】アウトロー 映画レビュー
トム・クルーズ主演、クリストファー・マッカリー監督が放つミステリー・アクション映画『アウトロー』(原題:Jack Reacher、2012年)は、往年のハードボイルド・サスペンスの芳香を漂わせながらも、現代のアクション映画としての要請に応えようとした意欲作である。しかし、その試みは完全に成功を収めたとは言い難く、原作小説の持つ深遠さと、ハリウッド・スターの魅力を最大限に引き出す娯楽作としての要請との間で、苦渋の選択を迫られた跡が随所に垣間見える。
作品の完成度
本作の完成度については、一貫したトーンの維持にこそ難があるものの、ジャンル映画としての最低限の要件は満たしていると評価せざるを得ない。物語の導入部、無差別銃撃事件の容疑者である元軍人が「ジャック・リーチャーを呼べ」と要求する場面の緊迫感は秀逸であり、観客の興味を一気に惹きつける。ミステリー要素とアクション要素のバランスは、前半は緻密な調査とサスペンスフルな展開でミステリーに傾倒し、後半は一転して肉弾戦やカーチェイスといった派手なアクションが中心となる。この後半の展開の「大味さ」が、前半で積み重ねたハードボイルドな雰囲気をやや損なっている。特に、クライマックスの銃撃戦は、リーチャーの超人的な戦闘能力を誇示する場面としては機能しているが、物語の主題である「真実の追及」という点においては、やや強引な幕引きという印象が拭えない。全体としては、トム・クルーズという「商品価値」に強く依存した、良くも悪くもハリウッド的な佳作に留まったという評価が妥当である。原作ファンからは、主人公の身体的特徴や哲学の違いから賛否両論を呼んだ点も、完成度を論じる上で無視できない。主要な映画賞での受賞やノミネートの事実はないが、これは本作がその後の「ジャック・リーチャー」シリーズの基盤を築いたという意味での功績を減じるものではない。
監督・演出・編集
クリストファー・マッカリー監督の演出は、全編にわたって堅実かつ明確である。後の『ミッション:インポッシブル』シリーズで見せることになる、洗練されたアクション設計の萌芽が見て取れる。特に、リーチャーが事件の真相に迫る過程におけるディテールへのこだわりや、カーチェイスにおける実写の迫力を重視した描写は評価に値する。しかし、演出面での最大の課題は、原作小説の「一匹狼のタフガイ」というキャラクター像と、スター俳優トム・クルーズの持つ「親しみやすさ」との折り合いのつけ方にある。リーチャーの冷徹さや孤独感が、時折、クルーズのカリスマ性によって薄められてしまう瞬間があり、演出の方向性がブレたように感じられる。編集は、テンポ良く物語を進めているが、ミステリーパートからアクションパートへの移行がやや唐突であり、スムーズさに欠ける。
脚本・ストーリー
脚本は、リー・チャイルドの原作小説『アウトロー』を下敷きにしており、元陸軍憲兵のジャック・リーチャーが、ある無差別殺人事件の容疑者の要請で姿を現し、独自の捜査によって巨悪の陰謀を暴き出すという王道的な構造を持つ。リーチャーの驚異的な推理力と戦闘能力を核に据えつつ、法廷弁護士であるヒロインとの対立と共闘を通じて、法の限界と個人の正義という普遍的なテーマを扱おうとしている。しかし、前述の通り、プロットの後半にかけては、事件の動機や黒幕の描写がやや類型的に陥り、前半の緻密なサスペンス構築に比べて、物語の深みが失速する。特に、ラスボスの造形が記号的であり、リーチャーという異端のヒーローと対峙するに足る、真の知性や狂気が不足していたと言わざるを得ない。
キャスティング・役者の演技
• トム・クルーズ(ジャック・リーチャー役):元米陸軍憲兵隊捜査官。現在は放浪の身でありながら、卓越した戦闘能力と推理力を持ち、真相を追求するために事件に介入する。
トム・クルーズのキャスティングは、公開当時から物議を醸したが、彼の圧倒的な身体能力とスター性は、本作の最大の牽引力となっている。リーチャーの持つ孤独やストイックさを、クルーズは抑制の効いた演技で表現しようと努めており、その「目の奥の光」は、彼が演じるキャラクターの強固な倫理観と正義感を雄弁に物語っている。特に、生身のアクションシーンにおけるリアリティと迫力は、他の追随を許さず、彼がハリウッドの第一線で活躍し続ける理由を再確認させる。ただし、原作のリーチャー像とは異質なその存在感が、良くも悪くも作品を「トム・クルーズ映画」へと収斂させている点は否めない。
• ロザムンド・パイク(ヘレン・ローディン役):無差別殺人事件の容疑者ジェームズ・バーの弁護を担当する辣腕弁護士。地元の検事局長の娘でもある。
パイクは、正義感に燃える理想主義的な女性弁護士という役柄に、知性と脆さを巧みに織り交ぜている。リーチャーという異質な存在との関わりの中で、法の限界と真実の重圧に直面するヘレンの葛藤を、彼女は説得力をもって演じきっている。彼女の冷徹な美しさは、物語に張り詰めた緊張感をもたらす重要な要素となっている。
• ヴェルナー・ヘルツォーク(ゼック・チェロヴァノフ役):事件の黒幕である謎の老人。旧ソ連時代に過酷な経験を持つ冷酷な人物。
世界的な映画監督でもあるヘルツォークが演じた悪役ゼックは、その異様なまでの静けさと冷酷さで、物語に独特の影を落としている。台詞の数こそ少ないが、その存在感は圧倒的であり、彼が持つ「悪」の哲学は、リーチャーの正義と対比をなす。しかし、キャラクターの背景が十分に掘り下げられなかったため、そのポテンシャルを完全に発揮できたとは言い難い。
• リチャード・ジェンキンス(アレックス・ローディン役):ヘレン・ローディンの父親で、地方検事局長。事件の捜査において重要な立場にある。
ジェンキンスは、実直で権威ある地方検事局長という役柄を、安定した演技力で体現している。娘のヘレンとリーチャーの関係に対する彼の複雑な感情や、職務に対する誠実さが、物語に人間的な深みを与えている。
• ロバート・デュヴァル(キャッシュ役):元海兵隊の射撃教官で、射撃場を営んでいる。リーチャーとは過去の縁がある。
クレジット順は下位だが、ベテラン俳優であるデュヴァルは、物語の鍵を握る射撃場の主人として登場し、その円熟した存在感で作品に重厚さを加えている。リーチャーとのやり取りは、師弟関係を超えた人間的な絆を感じさせ、後半のアクションを支える重要な役割を果たしている。
映像・美術衣装
本作の映像は、ピッツバーグの街並みを舞台に、冷たく乾いたトーンで統一されている。これは、ハードボイルドなミステリーとしての雰囲気を醸成するのに成功している。美術は、リーチャーの質素な生活と、事件の舞台となる都市の無機質さや、黒幕の隠れ家である採石場の荒涼とした風景とのコントラストを際立たせている。衣装もまた、リーチャーの飾り気のない服装と、ヘレンのプロフェッショナルなスーツ姿の対比が明確であり、それぞれのキャラクターの立ち位置を視覚的に示している。特に、実写にこだわったカーチェイスシーンの迫力は、映像技術の確かさを証明している。
音楽
音楽は、ジョー・クレイマーが担当し、バーナード・ハーマンの影響を感じさせる、クラシカルでダークなオーケストレーションが特徴的である。サスペンスを煽る重厚なスコアは、物語の緊張感を高めるのに寄与している。主題歌として特定のポップソングは使用されていないが、オープニングのクレジットや、物語全体を通じて流れる音楽は、リーチャーの孤独な戦いを静かに彩っている。特に、リーチャーの登場シーンなどで流れるテーマ曲は、彼の神秘的な魅力を引き立てる重要な要素となっている。
総じて、本作はトム・クルーズのスターパワーと、クリストファー・マッカリーの堅実な手腕が結実した、一定水準以上の娯楽作品ではある。しかし、原作が持つ文学的な深みや、ミステリーとしての徹底した論理性を、アクション大作の枠組みに収める過程で、一部犠牲にしてしまった点は、批評家として指摘せざるを得ない。
次に、この映画の続編である『ジャック・リーチャー NEVER GO BACK』について、同様の観点から批評をご希望されますか。
作品[Jack Reacher]
主演
評価対象: トム・クルーズ
適用評価点: B8
助演
評価対象: ロザムンド・パイク, ヴェルナー・ヘルツォーク, リチャード・ジェンキンス, ロバート・デュヴァル
適用評価点: B8
脚本・ストーリー
評価対象: クリストファー・マッカリー
適用評価点: B+7.5
撮影・映像
評価対象: キャレブ・デシャネル
適用評価点: B8
美術・衣装
評価対象: ジム・ビゼル
適用評価点: B8
音楽
評価対象: ジョー・クレイマー
適用評価点: B8
編集(減点)
評価対象: ケヴィン・スティット
適用評価点: -1.0
監督(最終評価)
評価対象: クリストファー・マッカリー
総合スコア:[ 76.86 ]
弁護士のお姉さんが主人公とは違う路線で強いので好ましかった。彼女の...
弁護士のお姉さんが主人公とは違う路線で強いので好ましかった。彼女の存在が無かったら昔ながらの単純な男性ヒーローものになってしまうところだった。
射撃場の爺さまも可愛らしくて良かった。
0:56あたりジェブの家;見晴らしの良い高台にあり、玄関は階段を上がった二階。玄関前ポーチで母親がうたた寝している。大変気分が良さそうで羨ましい(脇のテーブルに乗ってるのがお茶と本ならば)(割と孝行息子だったらしいし?)
強い!甘いマスクに秘めた爪!
トム・クルーズ最強のシリーズ?
「ミッション・イン・ポッシブル」シリーズみたいな派手なアクションは無いですが、想像以上に面白かった。容赦ない格闘シーンが良かったです。
元軍人。シュワちゃんやスタローンみたいなマッチョ系がよくやる役柄ですが、なかなかどうして、甘いマスクのトム・クルーズでもサスペンスタッチで楽しませてもらいました。
ただ、あまりにも死人が多すぎる。何で、こんな事で?って感じる部分もチラホラなんですが、元々がホラー大好きオヤジなんで、苦にはならなかったですね。むしろ、これだけの悪い奴なら、やっつけた時の爽快感も半端ない。
とは言うものの、今回BS放送を録画しての鑑賞だったのですが、本編130分に対し、放送されたのは100分程度。30分以上がカットされた状態ということは、テレビ放送に相応しくない残酷シーンとかがあったんじゃないかと勘ぐって、ちょっと残念な気持ちになりました。
機会があったらカット無しの全編、見てみたいと思います。
いや、タイトルはジャック・リーチャーで良かったんじゃ無い?
トム・クルーズ的な佳作映画
出だしは面白いのだが…
ホントに一匹狼?
当時鑑賞してから久しぶりに観たが、こんな感じの内容だったっけ?が正直な感想。実は、ジャックリーチャーネバーゴーバックを予備知識無しで鑑賞し出したら、何かオカシイ、何かの続編なんじゃね?ってストーリーだったので、調べたらこの映画であるアウトローだったという訳でした。10分位観ちゃったじゃん続編笑
まぁ、ストーリーは黒幕が二転三転する内容だが、やっぱりトムの安定演技で最後まで楽しめたね。全然一匹狼じゃなかったけど笑。正直、誰にも縛られず独自の捜査や殺しを許可された秘密警察とかの流れだと思ったけど、バックに誰も居ないしホントに勝手に捜査して勝手に事件を解決するOB扱いなんだね。つーか、普通に殺しまでやってるけど、流石に一匹狼のOBが出来る範囲を超えてると思うけど、トムには全てが関係無いんだわ。全て許される存在、それがジャックリーチャーなんだろう。まぁ、題名だけは統一した方がいいと思うけど笑
ジャック・リーチャーより面白い
味方だと思っていたら黒幕だったというよくあるパターンであったが、無差別殺人と思いきや、意外な展開が面白かった。ロザムンド・パイクが悪役じゃなくて、弁護士役できれいだった。
ジャック・リーチャー(トム・クルーズ)
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