「FLIGHT=飛行、逃走」フライト うそつきカモメさんの映画レビュー(感想・評価)
FLIGHT=飛行、逃走
鑑賞後の、爽快感、カタルシスはありません。
冒頭の、重い体調からの、見事な操縦技術にて、ジェット機を不時着させるまでのシークエンスで、映画一本分の見せ場を費やしています。
お話を改変して、アルコール中毒のパイロットが、絶対絶命の窮地を救うという、エンターテイメント作品にも成し得たはず。
なのに、なぜ、そうしなかったのか。
ゼメキスゆえに。そうしなかったのか。
一般受けする、娯楽はもう卒業して、これからは、好きなように撮らせてもらう。そんな監督の声が、聞こえてくるようだ。
娯楽作品を見終わっても、あー面白かった。で終わり。
今作は、機長の人生が一本の映画に焼き付けてある。
そして、いろんな人生模様が、縫い付けてある。
とても奥深く、味わい深い作品になっている。
残念ながら、娯楽作品ではない。
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