プロメテウスのレビュー・感想・評価
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誰もが舌打ちしてんだから、大きな心で迎えよう
世の中、自分の思った通りにならないことばかり、ってわかるよな?
社会人は影でひっそりと「チッ」と舌打ちをしてやり過ごすのが正しい。
そもそも企画の段階で「エイリアン」の前日騨、という時点で怪しいのは怪しかった。それでも「すげえ観てえ」と思わせたのは、リドリー・スコットが手がけるからだった。リドリー・スコットのどのへんが巨匠なのか、思い出せないが、まあ、「AVP」をあざ笑うかのような作品に仕上げてくるだろうとは「最低限」想像した。
しばらくしてトレーラーが公開された。まあ、期待を煽る映像である。
しかし、もうしばらくすると、日本発の情報が出てきたのだが、どうも歯切れが悪い。ポスターもチラシも微妙に期待をはぐらかすようなイメージで作られていた。
全米公開、そのころの情報はオレの中では、日本公開も間近なので完全シャットアウト。
そしてこの先々行上映。なんだ、先々行って?おいおい、配給会社よ、舌打ちが大きすぎないか?配給会社の本作へのがっかり感が露骨に出てる。
まあ、先々行上映、ということで、心のなかで大きくショックを受けて、表向きはかるーく舌打ちして
「はあもう、お祭りだな、まあ、ジャージャー出なけりゃいいか」
という気分で観ることが出来た。
こういう事態に陥ったとき、まさに「頭をカラッポにして観る」というのが正しい。
さて「プロメテウス」。
いきなり「2001年宇宙の旅」かのような雰囲気で始まる。確かに本作は大きく区分けをすると目指している先はそこかもしれない。けれども、「2001年宇宙の旅」と決定的に違うのは、本作は、科学が及ばない未知の恐怖でなく、徹底して科学で説明できる、と考えてる範囲での恐怖体験を描いてる点。
しかし、そうすると、エイリアンは科学の結晶みたいなことになってしまう。
「エイリアン4」ならともかく、本作を「エイリアン」の前日騨的な位置付けとすると、やはりさすがに問題ある気がする。
まあ、リドリーがそういうんなら、いいか。
それともリドリーもこっそり脚本家に対して、舌打ちしたけど、何もいえなかったのだろうか。
また登場人物にかなり問題ある。
アンドロイド演出にかけては、リドリーの右に出るものはいないはずだが、このアンドロイドがあれこれ引っ掻き回すのだが、あんまり面白くない。
主人公もさらしがリプリーを思わせてニヤっとするぐらいで、自分で手術台にあがるぐらいしか活躍しないのである。ラストは、彼女に何があったのか、あいつらの星に行く!うーん分からねえええ。
セロンは、ああ、セロンは。。。
ほか
映像は綺麗、3Dもよい。しかしメカがつまんない。これは本当にがっかり。
オレの評価もトータル的に「AVP」と同じ感じなのが、とても悲しい。
すまん、も一回させてくれ。
「チッ」
まあ、そういう感じで、映画を観終わって、席を立ちながら舌打ち、入場者の前で舌打ちはマナー違反だから、ぜひ本作を見る前に舌打ちしておくことをオススメする。
触らぬハゲに祟り無し。 抱腹絶倒のSFコメディ♪🤣…ってそれでいいのかリドスコ御大っ⁉︎
人体に寄生する地球外生命体“エイリアン“の恐怖を描くSFホラー『エイリアン』シリーズの第5作。
西暦2093年、考古学者のショウとホロウェイは、古代人が残した星図に人類誕生の鍵が隠されているのではないかと思い、ウェイランド社の調査船「プロメテウス号」でその星図が示す惑星「LV-223」へと向かう。遂に辿り着いたその惑星には、確かに地球外生命体の痕跡があったのだが…。
監督/製作はリドリー・スコット。
乗組員たちをサポートするアンドロイド、デヴィッドを演じるのは『イングロリアス・バスターズ』『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』の、名優マイケル・ファスベンダー。
プロメテウス号の監督官、メレディス・ヴィッカーズを演じるのは『ハンコック』『スノーホワイト』の、オスカー女優シャーリーズ・セロン。
プロメテウス号の船長、イドリス・ヤネックを演じるのは『28週後…』『マイティ・ソー』の、名優イドリス・エルバ,OBE。
ウェイランド社のCEO、ピーター・ウェイランドを演じるのは『メメント』『英国王のスピーチ』の、名優ガイ・ピアース。
『エイリアン4』(1997)から15年の時を経て、あの伝説的シリーズが再びスクリーンに帰って来た!!……いやまぁ『AVP』(2004-2007)という珍作がその間にあったんですけどね。それは置いといてっと。
リプリーの戦いは『4』で一区切りついたという事で、今回は前日譚。『1』(1979)の30年くらい前に時代を設定し、謎の巨人「スペースジョッキー」と人類、そしてエイリアンとの悠久の因縁を描く。…という事になっていますが、まぁはっきり言って過去シリーズとの繋がりは薄い。リブート、或いは世界観だけ拝借したオリジナル作品という色合いが強い。
驚かされたのは、まさかのリドリー・スコット再登板。彼がシリーズに復帰するのはなんと33年ぶり(!)の事であり、ここに来て真打に座を任せるとは、『エイリアン』を復活させようという20世紀FOXの本気がよく伝わって来ます。
生きる伝説にして『エイリアン』の生みの親が監督に就任し、しかもタイトルが人類に“火“を与えたというギリシア神話の巨神『プロメテウス』。“人類は、どこから来たのか。“とキャッチコピーも大仰だし、これはトンデモなく哲学的な超大作に違いないっ!!と固唾を呑んで鑑賞したのだが…。
いや面白いよ。リドスコらしいスケールのデカい世界観と圧巻の映像美、そして個性的な登場人物とキモいクリーチャー。これぞ純度100%のSF大作である。
…ただ、これってジャンルとしては完全にコメディですよね。めちゃくちゃ真面目ぶった人たちがめちゃくちゃな目的で宇宙探索に出かけ、目的の惑星でめちゃくちゃバカな事をやった挙句めちゃくちゃな宇宙人にめちゃくちゃ怒られ、結局めちゃくちゃな惨事が引き起こされるというめちゃくちゃなお話で、めちゃくちゃ笑ってしまいました。特に後半なんて本当に爆笑の連続で、エンジニアがデヴィッドの首を引っこ抜いてジジィを殴り殺したところなんかもうバカバカし過ぎて涙出て来た😂「全てー 無駄だった」じゃねーわっ!セロン様は汚物は消毒だ〜‼︎だし、船長は急に大和魂燃やし始めるし、巨ハゲと巨ダコはくんずほぐれつ盛り始めるし、まじ何なんこの映画っ!?
気になるのは、リドスコは意識して本作をコメディに仕立て上げたのかという事。『エイリアン』シリーズなのだから、当然観客はSFホラーを期待する。そこを敢えて裏切ろうと思ったのか、それともホラーをやろうとしたのに何故かコメディになっちゃったのか、これは一考に値する。前者なら「やっぱりリドスコは天才だっ!」と褒めたいが、後者なら「ジジィ耄碌してんじゃねえか!!」と一喝したい。
本作で一番強烈なショウ博士のセルフ帝王切開シーン。『エイリアン』シリーズにおける寄生は言うまでもなくレイプのメタファーだが、今回はそれを衒いも無く描き切っている。
自らお腹を割いて胎児を取り出すという、不快指数MAXのグロ描写。そしてそのお腹から生まれたのはキモさMAXのタコ幼虫。こんなん妊婦さんが観たら卒倒してしまう程の恐怖表現である。しかし、これだけなら見事なまでに悍ましいホラー演出なのだが、その後ショウ博士はお腹の傷をホッチキスでバチバチ止めて、飛ぶわ走るわ叫ぶわ戦うわ、八面六臂の大活躍を見せる。おいおい内臓飛び出すぞ💦しかも、最終的には更なる戦いを求め、巨ハゲの母星へと飛び立ってしまうというトンデモなエンディングを迎える。
この終盤のショウ博士の覚醒は完全なるコメディであり、怪物出産という強烈なホラー展開が後半のお笑いの為のフリとして用いられている。確かにこのフリは効果的なのだが、しかしそこまでして『エイリアン』シリーズでアクションコメディを描く必要はない訳で、正直リドスコ本人もあんまり深く考えてないのではないか、というのが個人的な見解である。リドスコクラスの巨匠になると、もうホラーとかコメディとかそういう区別は無くなっちゃうのかも知れないですね。
脚本の面も、良し悪しの判断に苦しむ。普通に面白いのだが、どう考えても破綻してるんですよね。
まず古代人の壁画に共通の星図があったってそれで「人類の起源がわかるはずだ!」とはならん。ショウ&ホロウェイ博士は確実に陰謀論とか信じるタイプである。
他の学者先生方もバカばっかりで、生首に気を取られて嵐に飲み込まれるわ、「こんな所にいられるか!俺は先に帰る!」と言い出したにも拘らず道に迷うわ、どう見てもヤバい生物を素手で触ろうとするわ、コイツら完全にクレイジー。
色々と説明不足な点も多く、冒頭の巨ハゲが毒飲んでボロボロになって水に溶けるシーンとか、言いたい事はわかるが唐突過ぎる。何のためにそうしたのかがさっぱりわからん。結局、わざわざ生み出した人類を滅ぼそうとした理由も謎のままだし…。
まぁ不明点は今後の作品でおいおいと描いていくつもりなのかも知れないので目を瞑るが、どうしても気になるのは巨ハゲの企てた人類滅亡計画のブレの部分。35,000年前の壁画に星図が残されていたという事は、その時からすでに巨ハゲ一族は人類を滅ぼそうと思っていた訳でしょう?惑星にエイリアンを忍ばせておいて、のこのこやって来た人間をギャーと殺そうとしていた。その一方で、惑星に横たわっていた巨ハゲのミイラは約2,000年前のもの。つまり、巨ハゲは人類滅亡計画を待ち伏せから侵略へと切り替えていた訳ですよね。その理由が不透明なのは気持ち悪いし、そもそも特に説明をしないのであれば、何故途中で作戦が切り替わったというややこしい設定にしたのか。待ち伏せなら待ち伏せ、侵略なら侵略で一貫しておいてくれれば、「えっと…つまりエンジニアたちは何がしたいんだ?」なんて考えなくても済んだ。無駄に複雑な設定がただのノイズにしかなっていないんですよね。
もしかしたら、リドスコはあんまり脚本の細部に気を配っていないのではないだろうか。「人間の祖先は宇宙人だったのじゃ…」という一点にのみ興味が集中しており、後のところは適当に流したという可能性がある。それがドライブ感を生み、結果としてやたらとテンションの高いバカ映画になったのではないか。それはそれで怪我の功名というヤツなのかも知れないが、それで良いのか…という気も正直するぞ。
総評としては、かなり面白いSFコメディだが『エイリアン』シリーズとしては評価に困る、といったところだろうか。初代監督のリドスコに文句を言える人間は居ないだろうから、かなり本人が好き勝手に作ったのだろう。やはりジジィの暴走ほど扱いに困るものはないのだ。
人類誕生の秘密を探しに
古代文明の資料から、人類を創造したとされる“エンジニア”が存在する惑星が示され、その場所を目指して宇宙船プロメテウス号が旅立つ。
エンジニアたちは、自ら造り出した生物兵器の暴走によってほぼ全滅していた。社長は病を治してもらおうとするが瞬殺される。探査チームはプロメテウス号でエンジニアの宇宙船に突撃し、残された最後のエンジニアはエイリアンに寄生されて死亡する。生き残ったショウ博士とアンドロイドは、エンジニアの母星を目指して旅立つ。
プロメテウスはギリシア神話の人類創造主で作中では探査船の名前となっている。
アンドロイドは社長を治して貰うことが目的なのに生物兵器を人に感染させたのか謎。
ショウ博士の言葉だけで船長達よく突貫したなぁと思った。
タイトルに「エイリアン:」付けて欲しかった
久しぶりに好きなSFに出会った
普通におもしろかった
ビビリな私には、これくらいの広大なSF世界観くらいがワクワクして楽しめた。
ハラハラドキドキのいわゆる「エイリアン」を求めているとがっかりするかもしれない
おお!?おお!!おお…?
『エイリアン・ロムルス』のレビューで、いつか
プロメテウスとコヴェナントを観ると書いてました。
正直エイリアン1、2で自分の中では終わり感があったので、コレらを観るつもりは毛頭なかったんですが、
なんだかSFをかじりたい気分になったので鑑賞
あの宇宙船、1作目のやつやん!とか、
ひとつひとつの要素や伏線がしっかりとハマっていく感覚は、んもう流石リドリースコット様だと痛感。
映像がとにかく美しくて、冒頭の古代地球のシーンで魅入ってしまいました。
といっても、よくわかんなかったのは事実で、
問「ヒトを作ったのは誰か」
答「ヒトを作ったのはエンジニアです」←????
この仮説がさいしょに語られたので、これからこの仮説を実証していく物語なのかと思ったら、結局仮説は仮説のままで、生きてたエンジニアはろくに情報を落とさずにブチギレ&接吻しやがったので、
やっぱりスッキリしません。
あれは軍事基地というか、生物兵器をつくる場所で、
あの船は地球を攻める船で、
までは、まぁわかりますが、
「ヒトを作ったエンジニアが、なぜヒトを滅ぼそうとしたのか?」
という最後の問いは、無理やりというか、
そもそもヒトを作ったのはエンジニアです!!!!!
ってのが、しっかり示されてないので、ノれない部分もありました。
でも、前日譚としては完璧だし、二転三転する人間模様は見ててめちゃくちゃ面白かったです。
ディビットの悪事がバレてないように見えたのが残念でした。チャーリーをぶっ殺した原因はほぼコイツなのに、、ショウはそれを知ってるのか、知らないのか、もうこの辺はよくわかりません。
チャーリーに飲ませる
性行為によりショウが妊娠
と、ディビットが秘密裏にやっていた計画の最終段階、つまり生まれたイカみたいな生物が、ずっとそのままにされていたのも気になります。ディビットはなにもしなかったってことなんでしょうか。
ぼくの理解力が欠如しすぎてて悲しいです。
面白い映画なので、できるならリドリースコット様にとなりに座っていただき、見ながら
「あ、これはこういうことやで〜」
と教えてもらいたいものですね笑
どなか教えて頂けると幸いです🙏
SFホラーシリーズの前日譚です。
ロムルスを観たから観直した
ロムルスを観て、プロメテウスとコべナントってどんなんだっけ?
ってなってしまった。
なので観た。
2回目。
内容全然覚えてなかったw
こんな話だったんだ~....モヤ
この人造人間なんなん!?...モヤ
この吹替なんなん!?...モヤ
多分GりきAやめなんかな?
酷かったw
それはさておき....
なんかこめくりこねくりした話に感じてしまって。
面白いってか、ん~...面白いんだよ。
間違いなく。
でも、観終わった後になんかすっきりしない。
エイリアン1~ロムルスまで観てるからかな?
なんか後付け感が否めない感が否めない。ドッチ?
こうやって誕生するのね!
でもさ、形違うよね?
なんなん?
って、????が残りまくって
そのおかげでコべナントを観る決心がつくって言う作品w
でも、面白いっちゃ面白い作品ではあった。
先入観なく見れば…
BSLに基づいた隔離や手順が必要な事は、科学者なら誰でも知っている
リドリー・スコットの解釈としての「新大陸発見」ダネ。
「ミッション」のイグアスの滝の場面を思いだした。
人間の傲慢さが感じられる。そんな映画だ。
エイリアンと全く同じテーマダネ。
彼らのやっている事は侵略ダヨ
バイオセーフティレベルを無視した科学者の愚行は「艦隊の誓い」どころの話ではなくなってる。また
AIもまるで知性見出したように描く稚拙さ。
僕はその点全てを「愚行の極み」と見た。AIは正に「老人の傲慢なプログラム」による行動。アシモフの三原則から「そうなる運命」なのだ。
まぁ、使い回しの「コメディーフィロソフィー」モドキのスプラッター映画だ。男目線なリドリー・スコットとしては、女性の主人公をやはり殺せなかった。
ネタバレあり
最後の宇宙船との戦いは『パールハーバー』や日本人の特攻行為に見受けられる。エイリアンもまた侵略者なのだ。
奥が深い商業主義映画だ。
誕生した怪物には人間のDNAがこの段階で含まれているんだね。
ショパンの「雨だれ」(前奏曲第15番 Op. 28 No. 15)で締めくくる。なるほど。
H・R・ギーガーのエイリアンは、最後に登場⁉️
最新作『エイリアン ロムルス』鑑賞前にBlu-rayで復習。
リドリー・スコットが監督としてシリーズに復帰。プロデュースも務めた前日譚。
エイリアンvs.リプリーのシリーズは前作『…4』で新章に移ったが、本家リドリー・スコットはそんなものは継承しないのだ。
改めて本作を観直してみると、ロードショー公開時に感じたほど悪くはなかった。
しかし、科学者や技術者があまりにもバカに描かれていて興ざめしてしまうのは、初見時から変わらない感想だ。
大気の成分が地球と同じだからといって、菌や微生物などの分析もせずヘルメットを外してしまう愚行。
人類の創造主かどうかは別としても、明らかな知的生命体の形跡を発見した現場に居合わせて、専門外であっても興味を持たない科学者がいるだろうか。挙げ句に船に戻ろうとして迷子になるようなバカだから、未知の生物に気軽に触れて餌食になってしまうのだ。
そもそも地球で発見した遺跡の壁画から未知の惑星の正確な位置を読み取れるとも思えないし、不老不死なんてことも言い出す始末で、とにかくSFとしてはアナクロに感じるのだ。
ウェイランドが、その配下のアンドロイドが、未知の惑星のことを、未知の生物のことを最初からどこまで知っているのか…という疑問は、このシリーズのあるあるだけれど、研究者たちによる探査隊が舞台なのにその研究者たちより知っているというのは、どうかと思う。
映画の冒頭で登場する筋肉マンは、第一作で惑星LV-426にあった馬蹄型宇宙船の残骸で化石になっていた異星人と同種族のようだが、とても進歩した科学技術を持つ種族のようには見えない。そんな設定もアナクロだ。
では、この映画のどこが悪くなかったのかというと、アクションシークェンスの完成度だ。
プレ・リプリー編となる本作では、考古学者のエリザベス・ショウ博士(ノオミ・ラパス)が女性主人公として登場し、激闘を演じる。
エリザベスが自分の腹を切開してエイリアンを取り出す(胃とかの内臓や血管なんかも縫合しなくていいのか?)という驚愕のエピソードの後、筋肉マンとエイリアンとの三つ巴の戦いから、エリザベスの脱出作戦まで怒涛の展開が続く。
SFアクションホラー映画としてはこれがメインステージだから、その点において悪くない。
本作に現れるエイリアンはリプリーが退治してきたものとは異種のようで、寄生の仕方も違えば成長した形態もまるで違っていたが、エリザベスの中で育ち筋肉マン(エンジニア)に寄生したことで変異して、あのH・R・ギーガーのタイプが生まれたようだ。
キン肉マンたちは何らかの企みでこの惑星でエイリアンを養殖していたが、エイリアンによって滅ぼされてしまった。
きっと、キン肉マンの誰かがエイリアンを乗せたままの宇宙船で脱出し、LV-426に不時着したのがあの残骸と化石だったのだろう。なら、それはH・R・ギーガー型の新種が誕生する前だと思うのだが…?
ウェイランド社長の娘であり会社の幹部でもあるヴィッカーズにシャーリーズ・セロン、怪しいアンドロイド=デヴィッドにマイケル・ファスベンダーという、スターの起用はリドリー・スコットの力か。
ヴィッカーズは父親に認めてもらえておらず、デヴィッドに命令もできないという可哀想な立場で、惨めな最期を遂げるのだ。
船長(イドリス・エルバ)に「10分後部屋に来て」と誘ったその10分後は描かれていないが、Blu-ray特典に収められている未公開シーンには、ヴィッカーズと船長が心を通わせるシーンがあった。
ヴィッカーズの人物にスポットを当てたストーリー案もあったのかもしれない。
宇宙に届けたい嘆き
猿の惑星、エイリアンと往年の名作のリブート、エピソードゼロ、続編鑑賞キャンペーンの一環で改めて観直した本作。劇場マジックなのか、当時気付かなかったツッコミどころが今回観て「こんなにも多かったのか」と気付かされました。
挙げればキリが無いのですが、ヒロインに感情移入出来ないのが致命的でした。研究者のエゴでは済まされない自己中心的行動。嵐の中落としたサンプルを拾いに行っては他人を危険に晒し、望まぬ妊娠をして介抱してくれてるメンバーに対して起き抜けに容赦なく殴打(←殴られた本人もその後の登場シーンでは特に何事も無かったかのようにそこにいる。)。ウェイランド社長に「何もかも間違ってた」と涙ながらに打ち明けたかと思えば、彼から「そんな簡単に決めつけるのか?」みたいなこと言われて結局社長たちに調査に同行するし。恋人死んで本人もエイリアンお腹から摘出してるのに、そんな行動?
極め付けはエンジニアが地球に向かうのを、仲間の船長たちに身を挺して止めろと言う始末。お前、自分で言ってておかしいと思わないか?挙句みんな命落としてのうのうと生き延びた本人はエンジニアの星に行くという、もはや地球での処罰から逃げる口実と捉えられかねない暴挙。
エイリアンの起源もこんな形で明かして欲しくなかったし、謎は謎のままの方がいいこともあると思い知らされた本作でした。せっかくの名作である第1作が台無しです。
辻褄合わせは理解したが…
最近、ロムルスを劇場で鑑賞し、前日譚が気になったので、確認のためにコヴェナントと併せて再鑑賞しました。
劇場公開後、レンタルDVDで鑑賞したのですが、人類誕生の秘密を明かすみたいなキャッチフレーズに騙され(?)エイリアン1作目のプリクエルだと思わずに鑑賞したので、内容が殆ど理解出来ませんでした。
今回、改めて細かい所まで注意して再鑑賞したところ、伏線回収(完全に後付だと思いますが)が出来て、ようやくロムルスまでのストーリーが、自分の中でつながりました。
ただ、エンジニアが自分のDNAを古代の地球に散布して、人類を誕生させたのだとすれば、魚類から両生類と爬虫類を経て哺乳類に至る、いわゆる進化論は完全否定され、突如として直立歩行の「人類」が誕生したという理屈にもなり、何となく違和感を覚えました。
また、地球を訪問した異星人が、DNAを散布する目的なのにも関わらず、何故か最後までちゃんとパンツだけは履いていたり、異星人の星(実は巨大宇宙船)でも、自動ドアだったり、壁にLED(?)ボタン付の解除盤が設置されて付たり、現代科学技術で思い付く範囲内でのインフラが登場した時点で、製作陣の想像力の限界を察知していまい、何となく興醒めしてしまいました。
個人的には、第一作自体が単純に面白いSFホラーを目指して製作されたと思うので、その単純な枠組に、後付けで人類の起源とか小難しいお題目を盛り込んだ結果、歪みが出来てしまった印象でした。
公開当時、劇場で観てたけど時代設定通りに全シリーズ再鑑賞したくなり...
リドリー・スコットの帰還‼️
殺す事も出来ない、そして感情の入り込む余地のない完全無欠の生命体、エイリアン‼️リドリー・スコット監督による一作目で、リプリーをはじめとするノストロモ号のクルーたちが遭遇したのは、そんな恐ろしい生物だった‼️しかしそれは宇宙船内が舞台だったからであり、続くジェームズ・キャメロン監督の傑作「エイリアン2」では銃で簡単に殺せるし、地球で言うところの蟻や蜂のようにクイーン・エイリアンを中心にコロニーを形成する生物で、その目的は種族繁栄であることが判明‼️そんなエイリアンの起源を描いた作品がこの「プロメテウス」‼️創造主であるスコット監督によるこの作品は何度観ても違和感というか納得出来ない‼️以前のシリーズ作、「エイリアン3」や「エイリアン4」そしてAVPでも「エイリアン2」の設定が踏まえてあったのに、今作と続く「エイリアン・コヴェナント」を観ると、人的に、正しくはアンドロイドが実験を繰り返して作り出した生物兵器という設定になっている‼️いくら創造主だからといって「エイリアン2」で定石となった設定を覆すのはどうなんでしょう⁉️私のように一作目よりもキャメロン監督の二作目が圧倒的に好きな人間は余計に納得がいかないんじゃないでしょうか⁉️ただこの怒りの感情は、本作を「エイリアン」の前日譚として観ているからで、「エイリアン」と関係のない一本のSF映画として観ると良く出来てると思います‼️作品の内容は他の方がレビューされておりますので割愛‼️ただ現実味のある秀逸な近未来像を見せてくれるSFX映像はさすがリドリー・スコット監督でした‼️
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