最強のふたりのレビュー・感想・評価
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今年のベスト映画
まず、ハリウッド作品と違って、
どこで終わるのか予測不可能なところが楽しい。
なつかし〜ヒット曲もうれしい!
でも、
内容はすごい!医療現場には衝撃的かも。
本物のドリスは、エンドロールに登場するけど、黒人じゃない。
ここだけ???
あとは、すごいなあ。このドリスくん。
この役者がすごいのかも。
スターがでる映画は、もう飽きた〜って思っている人が回りに多い!
スターが演技が上手いとは限らないし、どうしても代表作とだぶってしまう。
その点、このドリス役は新鮮だし、パワプル!
いいなあ〜。こういう生き方。
「風俗ファイルを作ろうぜ」というセリフがいいね!
人生一発逆転をみることができる!映画です!
だれでもドリスになることが出来るんじゃないかな。
夢と希望がギュッと詰まった、宝石みたいな作品です!
良作
この映画はトレーラを観てから気になっていた。
実話を基に作成されている映画は大抵面白い。
この作品も例に漏れず、面白い映画だった。
ストーリが面白くて映画化というよりは、
実話という点、裕福な障害者と育ちの悪い健常者の友情という
キャスティングの面白さで映画になったのだと思うので、
ストーリ自体は特に波風なく淡々と進む。
ストーリは淡々と進むが、消して退屈なわけでなく、
友情話がとても心地よいテンポで進んでいく。
上質のフランス映画を観させてもらった。
特に劇場で観る必要はないと思うが、
今年TOP5に入る良作だと思うので、DVDになったら観たほうが良いと思う。
人に進められる映画だ。
観てよかった
実は社会的な弱者と強者の逆転がウケた?
とにかく面白い。久しぶりに笑った。
お金は自由になるが身体が不自由な中年男と、身体は動くが移民の出で貧困な黒人青年。そんなまるで違う環境の二人が、いつしか心の交流を持つようになる。そんな話だぐらいのことは観る前から察しがつく。予告篇から作風も読める。ところが、そんな詮索など微塵もなく吹き飛ばされるのがこの作品。ひとつひとつのエピソードが際立っていて、しかも主人公ふたりの人生観に直結し、周りの人間も巻き込んで笑いの渦をつくる。
本音でぶつかることがイヤミにならず、互いのハンディキャップを笑い飛ばす原動力になっているのがいい。これは主役ふたりの上手さだ。
とくに黒人青年・ドリスの歯に衣着せぬ物言いが気持ちいい。
フィリップの教養や趣味を笑い飛ばし、詩のような手紙に「そんな文章を喜ぶ女がいるのか?」と毒づく。
粗野だが迷いや落ち込みを笑いに変え、怒るときはマジに怒るストレートな生き方をするドリスの方が、金持ちのフィリップよりも肩入れしやすい。
フィリップにもう少し感情移入できたなら泣ける1本にもなったのだろうが、残念ながら自分とは環境が違いすぎる。ひとのいい紳士だが、この作品ではイジラレ役だ。いつのまにかピアスまでしている。泣けなくても笑いだけでじゅうぶん元を取る。
フランスでこの作品がヒットしたのは、案外に社会的な弱者と強者が精神的に逆転する小気味よさが大衆にウケたのではないだろうか。王政をひっくり返したお国柄だ。
人間ドラマにアクションを自然に織り混んだ脚本、話に引き込むカメラワークと無駄なカットがない編集、すべてが洗練されている。
ドリスがちょっかいを出す秘書マガリと、ドリスの優しさを見抜く年配の助手・イヴォンヌが、作品に幸せを含ませている。
最強のふたり
火と水が、木と土に。
「最強のふたり」は、本当に最強だった。
これが、実話を基にしているのだから、嬉し涙、感激の涙もも出るわ。
原題は、「アンタッチャブル」。
ケビン・コスナ―の映画を思い出すけれど、ちょっとニュアンスが違う。
調べてみた。
≪アンタッチャブル≫とは、
1、批判の余地のない
2、比類ない
3、触れることのできない
という意味。
また、名詞では
インドの不可触賤民のこと。
不可触賤民とは、奴隷のまだ下の人の事。
上流階級の人は、手を触れても汚れると言って呼んだ蔑称のこと。
大富豪(これが、とんでもなく大富豪なんだな。すごいお屋敷の見学に行きたいくらい)のフィリップと職もなく毎日生きていくだけでも大変なドリス。
私など不完全もいい所の人間だから、友人や知人、はたまた見知らぬ他人様の良き所を、吸いこんじゃえ~と思っている。
それは、大富豪でも同じだった。良き人に出会えたなら。
事故で顔と首しか動かないフィリップは、自分の介護者に、気まぐれでスラム街の青年ドリスを選んだ。
ドリスの自由奔放な言動に振り回され、いつしか人生の楽しみを見出す。
フィリップは、気まぐれとはいえ、差別しなかったし、ドリスは、貧しくてもユーモアを持っていた。
そして二人は、人間にとって大切な思いやりを持っていた。
二人にとって、お互いは、「批判の余地のない」「比類なき」友人となった。
二人の友情には、他人は「触れることのできない」物を感じた。
最初は、≪火と水≫に見えた二人も、いつしか≪木と土≫に変わったようだ。
いえ、二人が、それぞれ育てたのかもね。
それと、女性陣。
イヴォンヌとマガリ―の二人。
この二人が、実は、フィリップとドリスの二人を、うまく成長させていたのかもしれない。
二人は、欧州の経済問題や現実を背景に、ユーモアや思いやりが、人間それぞれが持つ困難を、笑いに変え、前向きな気持ちにしてくれた。
最後に、二人のモデルとなった人物の紹介が少しだけある。
見逃さないで。
ヒューマンでコミカルないい映画
ドリスはいいヤツだ
原題のIntouchables は触れ合わない2つの世界と言う意味だそうだ。それを聞いて納得した。
バリに住む大富豪のフィリップと、郊外の団地に住む貧困層のドリスは、その格差から触れ合うことのない2人のはずだった…。しかしドリスがフィリップの住み込み介護ヘルパーに採用されたことで2人の生活は変わっていくのだ。
ドリスはフィリップにマッサージをし、抱き抱えて車に乗せる。まさに触れ合っている。
生への意欲を無くしていたフィリップがドリスといるときだけはホントに楽しそうに笑っている 。そのことに気がついてからはもう泣ける泣ける。ドリスはいいヤツだ。
フィリップとドリス、互いに背負った人生も、育ちも生活も趣味も、まるっきり違う。でも互いに無いものを持ち合わせている。
そしてラストシーンでもドリスはフィリップが自ら触れることを止めてしまった"あること"を取り戻すのだ。
笑えて、泣けて、心が温かくなる本作は、なんか人間っていいな…そう思える作品でした。
贈られなかった写真
正直を言うと。。ちょっと、予定調和な印象はありました。
富豪の男性がすりかえた、車椅子生活になる前の写真。。
写真をすりかえた事実に気付き、富豪の男性の気持ちに動こうとした、
そんな青年の、エネルギー☆=に心癒されます。
繰り返されるのは、お互いの再生、
そして、2人の関係から始まった、日々の輝きです♪
みんな それぞれ、複雑な人間関係の中で。。
いつの時代になっても、人々が心の奥深く求めるものは、
本当に自分のことを支えてくれる誰かの存在なのではないでしょうか?
最後、車椅子の富豪の男性と、新しいパートナーが
歩み寄ってゆくシーンに、すべての救いがありました。
自分も、そんな存在になれたらいいな 。。
そんなふうに感じた 作品でした 0^-^0
邦題より原題がしっくり深い
触れることが出来ない
触れてはならない
社会ののけ者
扱いが厄介なもの
ふたりに限らず登場人物みんなUNTOUCHABLEなものを抱えています。
オールドミスや同性愛、養子に離縁、失業・貧困・前科持ち、人種差別、そして障害。
そして観覧者自身のUNTOUCHABLEなものが思い当たる。
自分ではどうしようもないこと、悪いこと、恥ずかしいこと、上っ面だけを取り繕った偏見、踏み込んで欲しくない領域。
抱えながら生きているからこそ、笑いや寄り添う気持ちの尊さを重さや温かさを伴って実感させてくれる映画。
冒頭の導入シーンが後半再び登場する時に仕草や視線の意味合いが深まり実感に熱が帯びてくる。
フィリップの蓄えているヒゲ、触れさせず壁を作って過ごしてきた時間。
そして富豪フィリップの所有する車は、ロールスロイスでもなくメルセデスでもなくポルシェでもなく官能的なフェラーリのセダンであるマセラティ。フランス映画なのにフランス車でもない。
マセラティは素直に直球勝負の心地良さ、単なる高級車と上っ面だけ理解すると吹っ掛けられた絵画を掴まされる。マセラティは実用的ではないと解釈してしまうと白衣を来た人に荷台に乗せられる。みんなそれぞれ頑張っているのに悪意があるわけでもないのにUNTOUCHBLEなものや関係を増やしてしまう。身につまされる人間の業。
絵画、オペラ、音楽、ダンス、そして車と、すべて人間そのものを表現する手法。文化背景の深さ、すなわち人間理解の深さがにじみ出てくる。あのオペラの演目、どのような位置づけなのだろうか、ドイツ語に対するフランス人の解釈を知りたい。もっと造詣が深ければなぁと思い知らされる場面が多数。
そんな私でも、登場人物も、選曲した作成側も、アースウィンド&ファイアには心が震える。UNTOUCHABLEの壁を乗り越える瞬間が分かち合える。素晴らしい演出。
決してコメディ映画ではない。真剣・素直・率直だと人間は滑稽なものであることを気づかせてくれる映画、だから自然と劇場内が笑いに包まれる。真剣であるほど臆病になり、素直でいる難しさ、率直な言動の場違い。人間らしいから可笑しく笑ってしまう。UNTOCHABLEを抱えているからこそ、こみ上げてくる抑えられない笑い。
また、泣いてスッキリする感動映画でもない。ハッキリ決着リセットされるわけでもないので。
黒人ドリスが負のサイクルから抜け出すキッカケは、思いつきと思い込みで描いた絵画。一歩目はやっぱり自力でチャレンジする気持ちと行動。次に協力者の順番なんですよね。
ドリスが駐車違反者を諭す諭し方の変化に希望があり、相性の良さを超える絆までも築けた召使いを手放せる矜持を持ったフィリップに尊厳がある。
生き様に感動し、余韻が続く…。
ハリウッドリメイクの謳い文句が付いているが、ドリスの絵を投機買いした場面とダブる。この作品はこのままでいいんじゃないのかな?
‘興行NO1!'ってほどではないような…
これぞ映画!「映画って良いよな」と素直に思えます
できるだけ多くの映画ファンの方に観ていただきたい映画なので、ネタバレはしません。
心と頭を真っ白にして何も考えずに、とにかく観てみてください。
ヒーローが活躍するわけでもなければ、スカッとするアクションもありません。不思議なファンタジーの世界に連れて行ってくれるわけでもなければ、ドキドキする恋愛もありません。
しかしこの映画を観終わった後、ほろっと涙がこぼれます。
不思議な清々しさが残ります。
それは、この映画が“作り物”に思えないからです。単に「本当にあったお話」の映画化という以上に、自然な日常を描いてみせてくれるから。うそっぽくないのです。
スラム街出身の若者が出てくることで卑猥な言葉や違法な部分も出てきますが流れの中で自然にであり、嫌悪感はありません。ただP12にはなってしまいましたが・・・・。
今までの仏映画の印象は、妙に文学的で難解でどうにも面白くない、といういわゆるステレオ的な印象でしたが、この映画は違います。しっかり娯楽作品となっています。
騙されたと思って、是非観てみてください。
純粋にお薦めします。
コメディ映画を標榜しない笑える作品
肩の凝らず、爆笑しながらホロリさせてくれるいい作品でした。しかも介護については奥の深いメッセージが込められていたのです。
本日は、東京独女サイトの24時間以内にプログにレビューアップする試写会に参加しまして、せっせとカキコしています。多少独女さんのクライアントを意識しましてヨイショ気味のコメントになることをお許しください<m(__)m>
フランスで大ヒットした背景には、社会福祉に関心の高いお国柄にあって、本当に障害者の立場に立った介護とは、至れり尽くせりがベストではないということに一石を投じた作品だったからと思います。
健常者の優しさは、時として障害者にとって、屈辱にも似た鬱陶しさを感じるさせてしまうようです。本作を見れば、首から下に障害を負ってしまった大富豪フィリップが、介護のプロのアシストには、次第に顔を歪め、近づくことも忌み嫌うようになるのに、スラム街出身で無職の黒人青年ドリスを雇ったときは、その開けっぴろげで、友達感覚で接してくる態度には、無礼だと憤慨しないばかりか、ニコニコととても愉快そうな微笑みで応じていたのですね。
介護の訓練を受けてしまい、プロとして意識を伊達に持ってしまうと、ついつい障害者を障害者として対応してしまいがちになるわけです。健常な意識を持った障害者にしてみれば、そんな対応が嫌でたまらないわけですね。
本作が気がつかせてくれることは、障害者やドリスのような不幸な境遇を囲っている人と接する時は、安易な同情心を見せないこと。自然体で、他の友人と分け隔てなく接してあげることが真の優しさなんだということを強く感じました。
冒頭に登場するのは、ドリスとフィリップがスポーツカーで爆走するシーン。警察に捕まっても、フィリップの病気をネタに難なく逮捕を免れて、パトカーに病院まで先導させてしまうほどのはったりをふたりは楽しんでいたのです。ドリスはスラム街にいただけにアンモラルを楽しむことには長けているけど、フィリップにとっても、ちょうどいい息抜きだったのです。
ドリスを雇う前は、恐らく介護経験のゆかたなプロに、徹底的に管理された息の詰まる生活を強いられてきたことでしょう。前任者がことごとく短期で首になったり、退職していくのも、フィリップがどこかで耐えられなくなってキレてしまうことが原因だったと思われます。
最初は、ゆく当てもなさそうなドリスを、慈悲の気持ちから助けてあげたつもりだったフィリップであったのでしょうけれど、実は救われたのは、フィリップの方だったのかも知れません。
ドリスが来てからというものの、冒頭のスピード違反は朝飯前。ふたりの間でマリファナを吸ったり、シモネタで盛り上がったり、大富豪としてはあるまじきアンモラルが横行するようになったのです。でもそれは、フィリップにとって病人扱いされる日々から解放され、自由を満喫できたのです。
妻の重病と自身のパラグライダーの事故によって半身不随に身になった久しかったフィリップ。ドリスがやってくるまでは、自身も障害者として、未来への希望を閉ざしていたのかもしれません。けれども社会の最下層にあっても逞しく生き抜こうとしているドリスと出会って、人生を楽しむことの大切さを思い出したのです。そして、ドリスの粋な計らいで、新たな恋までチャレンジしてしまうのですね。(実話の方は、もっと凄いことに発展していました。)
前科のあるドリスに、フィリップの友人たちは警告するものの、フィリップの人を見る目は確かでした。破天荒なところもあるけれど、フィリップの娘やその彼氏にきちんとけじめをつけて躾けるなど、折り目正しい青年だったのですね。
ドリスとフィリップの雇用関係を超えた絆の深さには感動されられたものの、下手にお涙頂戴ではなく、さらっとしたコメディタッチで描いたのは正解でした。要所に爆発するドリスのシモネタ攻撃には、何度も爆笑してしまいました。特にクラッシックの名演奏のドリス流解釈は抱腹絶倒ものです(^^ゞ
この芸術に対しては、音楽ばかりでなく絵画についてもウィットに富んだエピソードが描かれていて、爆笑してしまいました。
フィリップが意味不明の抽象画を高価な値段で買い上げるのを見たドリスは、自分も真似して適当な抽象画を描いてしまうのです。それをフィリップは知人に高値で売り飛ばしてしまいまうのですね。素人とプロの書いたものがボーダレスで、違いがよく分からなくなっている現代美術に対して、強烈な皮肉を込めたシーンだったと思います。
ヒューマンドラマとしては肩の凝らず、爆笑しながらホロリさせてくれるいい作品でした。しかも介護については奥の深いメッセージが込められていたのです。その意味深な部分を、美しいピアノの旋律がドラマアップしてくれました。
ドリス役のオマール・シーの軽妙で勢いのある演技もいいけれど、フィリップ役のフランソワ・クリュゼの顔の表情だけで、役柄の心理を的確にメリハリをつけて表現する演技も素晴らしかったです。
ヒューマンドラマはアクションがないから退屈で苦手という人にも、気軽に笑えるお勧めの一本です。
最強のコンビネーション
本国フランスで大ヒットを放ったという作品。予告編だけ見るとそんなにすごい作品にも見えない。だが見てしまったら最後、絶対に席から離れられない。
何よりも主演の2人のコンビが最高だ。フィリップは程よい堅苦しさがあって、基本的には笑わない。だがこの彼の無表情さが時には笑いを、時には涙を誘う。それとは正反対にドリスの表情はコロコロ変わる。フィリップに障害があることをまるで忘れ、多くの失敗をする。それだけならまだしも、障害者をネタにした冗談をフィリップに向かって言い放って笑い転げるのだ。(日本だったら議論を呼ぶレベル。)だから彼の存在こそがこの映画の要と言っても過言ではない。しかしそんなドリスにも実は重いバックグラウンドがある。だから一筋縄ではいかず、根は良い奴だから、余計に重く感じられる。この2つの相反するものを見事に調和させているところがこの映画の優れた箇所だろう。
彼らの周囲も愉快な人物ばかりだ。特筆すべきなのはフィリップの助手、イヴォンヌだろう。ドリスが入れ込むマガリと違い美人でも何でもないが、味付け程度の彼女に比べイヴォンヌはずっと映画に貢献している(現にセザール賞にノミネートされた)。
惜しむべきは所々詰めが甘いことだろう。本来ならばもっと掘り下げるべきドリスの過去や、彼の家族など宙ぶらりんのままの伏線が多かった。この点をもう少し上手く描ければ、感動も大きかったかもしれない。もっともフィリップの問題は解決するのだが。
しかしどんな人でもこの映画のことは嫌いになれない。オープニングのEW&Fの"September"で始まる軽快なドライブシーンから、静かなクラシックを奏でるシーン。これらの挿入曲の使い方は巧みだし、とても印象的だ。何も言わないのに感情をはっきりと読み取ることができる。
できれば、というより絶対に見に行って欲しい。これほど満足できる映画もそう無いだろう。
(2012年8月10日)
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